
援護をもらった左腕・ミンギョン投手が好投を続ける‐Journal-ONE撮影
藤本コーチと毎回のように話をしながら、高低を上手く使い打たせて取る投球を披露して5回でフライアウトを12も奪う好投を見せる。加えて、昨夏には見られなかった精度の高いチェンジアップも披露し、伊予銀行打線を被安打わずか2本に抑え、首脳陣の期待に見事に応えて見せた。
6回、マウンドを譲り受けたのは”尙志大学”所属のLEE AHREUM(イ・アルム)投手。ジヨン選手と共に大学生として代表入りを果たしたアルム選手も、ミンギョン投手が作った流れを崩さず1イニングで被安打1と落ち着いた投球内容をみせた。

アルム投手も中継ぎとしての役割をしっかり果たしたーJournal-ONE撮影
3点リードして迎えた最終回、韓国代表は抑えにHONG SIYEON(ホン・シヨン)投手をマウンドに送る。
しかし、このまま終われない伊予銀行はシヨン投手の立ち上がりを攻め、反撃に転じた。この回先頭の西窪千尋選手が、左中間にソロ本塁打を放ち1点を返すと、2死から竹光久莉寿選手の二塁打で試合の流れを一気に取り戻してきた。

最終回、投手の代わり際でヴェールズの反撃が始まった‐Journal-ONE撮影
この場面で久門監督がマウンドに向かうと、先発したミンギョン投手を再びマウンドに送る。それでも伊予銀行は齋藤明日加選手が適時打を放ち、ついに1点差まで詰め寄ると伊予銀行ベンチは公式戦さながらの盛り上がりでミンギョン投手にプレッシャーを与えてきた。
韓国代表ベンチも、全選手が立ち上がってミンギョン投手、守備につく選手たちに声援を送る。この緊張感ある場面でも冷静さを失わなかったミンギョン投手は、最後の打者をファーストゴロに打ち取ると、韓国代表選手は満面の笑顔を見せて勝利の味を噛みしめた。
「まさか勝つとは思わなかった」と驚きながらも一定の成果を出したことに安堵した笑顔を見せた久門監督。試合後の円陣では笑顔で「ナイスゲーム!」と選手たちの活躍を称える。 アジアカップを想定した理想の試合展開にも、「初回の得点はもちろんよかったが、後半にもう一点取れるようにしていこう」と久門監督が締めると、選手たちもお互い拍手で勝利を称え合い合宿を締めくくった。

最終試合で見事勝利を掴んだ韓国代表チームがチームメイトと笑顔でハイタッチーJournal-ONE撮影
恒例の記念撮影、チームグッズのプレゼントでさらなる交流を深めていた伊予銀行の安川裕美主将は、「今年は環境を変えて合宿をすることができ、本当にいい経験になりました。お互いにレベルアップをしていこうとコミュニケーションを多く取れたので、私たちも勉強になりました」と、韓国合宿を振り返る。
「韓国代表チームのレベルが昨年より上がっていて本当に驚きました。バッティングはもちろん、投手含めた守備が上手くなっていたので私たちも嬉しくなりました」と、エースの庄司投手もこの交流の成果を教えてくれた。
初の韓国合宿を終えた石村監督も「伊予銀行は創部40周年を迎えますが、これまで海外遠征をしたことがありませんでした。私自身、現役時代に国際大会など海外で試合する機会がありましたが、それが本当に良い経験になりました。日本とは違う文化、環境の中で試合ができるという経験は、ヴェールズの選手たちも良い経験になったと思います」と合宿を総括した。

石村監督もいい経験になったと総括し、合宿を締めた‐Journal-ONE撮影
続いて韓国代表選手たちを前に最後の挨拶に臨んだ石村監督は、「昨年、初めての対戦から比べても今の韓国代表チームはレベルが上がってきています。それに負けないよう、私達もJDリーグ後半戦に向けて頑張ります。 皆さんも可能性は無限大ですので、少しでも高いレベルを追求し続けて良い結果が出るよう、来年のアジア大会でも良い結果が出るよう期待しています」と、さらなる飛躍に期待を寄せる。





















