互いにディフェンスが光った前半戦は、決定的なトライチャンスを防ぎあって譲らず。16,253人の観客は見応えあるロースコアの展開が終わると息をつき、後半に向けて席を立っていった。
BL東京のフィジカルが神戸Sを凌駕した後半
後半は1分、神戸S陣内7m付近のラインアウトからゴール正面まで、得意のモールで押し込むBL東京の攻撃から始まった。
相変わらずゴールライン際で猛烈なタックルを見せた神戸Sだったが、ゴール正面のスクラムからボールを繋いだBL東京。リーチから右サイドラインで待つWTB(ウイング)桑山聖生に見事なロングパスが決まってトライ。モウンガのGも決まりBL東京が最初のチャンスを活かして14-3とリードを広げる。
すると7分、今度はハーフウェイラインをわずかに越えたところでペナルティを得たBL東京。ゴール正面だが距離のある中でキックを選択すると、モウンガが見事なキックを見せて17-3と突き放した。
12分、14分とトライできるチャンスをペナルティで逸していたBL東京だったが、立て続けのアタックで神戸Sのモメンタムを確実に削いでいく。

BL東京の度重なるアタックをS神戸も必死のタックルで止める-Journal-ONE撮影
しかし神戸Sも17分、自陣ゴール前でのスクラムからボールを前に進めると、タックルからボールを奪ったFLのワイサケ・ララトゥブアが巨体を揺らして一気に敵陣ゴール15m付近まで突進する。神戸Sファンの歓声高まる中、アタックを重ねた神戸Sだったが、BL東京の早いタックルがペナルティを誘い反撃を許さない。
その後も互いのボールを奪い、攻守切り替わるシーンがスタンドを沸かせるも膠着した展開となった32分、BL東京は途中から入ったPR(プロップ)の橋本大吾が神戸Sディフェンスの間をすり抜けて猪突猛進のトライ。Gも決まって24-3と試合の流れを掴む攻撃を見せた。

BL東京は橋本大吾の抜け出しでトライを挙げて勝負を決めた-Journal-ONE撮影
何とかワントライを取ろうとBL東芝ゴールラインを目指す神戸Sだったが、最後までBL東京の早いタックルにボールを前に運ぶことができない。
最後は38分、自陣10mで神戸Sボールのスクラムから出たバスをインターセプトしたのはトンプソン。そのままゴールラインに走り込んだところでラストフォーンが鳴り、31-3と神戸Sの猛攻をノートライで防いだBL東京が二年連続のファイナルへと駒を進めた。
国立競技場でのファイナルは6月1日
リーグワン2024-25の王者を決める国立競技場でのファイナルに進んだのは、二年連続のブレイブルーパス東京。待ち受けるBL東京の相手は、昨年のファイナルで対戦した“埼玉ワイルドナイツ”か。はたまた、二年ぶりのファイナル進出を狙う一昨年の王者“クボタスピアーズ船橋東京ベイ”か。

Players of The Matchに選ばれたリッチー・モウンガ(BL東京)-Journal-ONE撮影
注目のセミファイナル第2戦は5月25日(日)、同じく秩父宮ラグビー場でキックオフだ。