
「身体を動かしたい」とソフトボールを続ける駿河総合高のエース‐Journal-ONE撮影
メジャーリーガー顔負けの打撃スタイルからも特大の本塁打をかっ飛ばす二刀流だが、「JDリーグは見たことが無い」と意外な答えが返ってきた。しかし、この後のNECプラットフォームズレッドファルコンズの応援で、さらにソフトボールの面白さやダイナミックさに気づいてくれたことだろう。

高校生たちはNECの応援席でトップ選手たちのプレーを堪能した-Journal-ONE撮影
練習試合と観戦が一度にできる幸せ
一方、新チームメンバーが9人揃った藤枝順心高校も、合同チームに負けずドリームマッチを楽しんでいる。中でも、内野の要・ショートを守り、チーム一番の元気印のキャプテンは、終始笑顔でチームを鼓舞していた。
自らも本塁打を放ち、満開の笑顔でホームベースを踏むなど大活躍した理由を聞くと、「いつもは練習だけで1日が終わっていますが、今日はJDリーグの観戦が待っているので張り切りました」と、嬉しそうに振り返る。

練習試合で活躍した藤枝順心高のキャプテン‐Journal-ONE撮影
日常の部活動とは違った雰囲気で、思いがけない乱打戦となった試合展開。藤枝順心高校の桑原監督は、「前の試合では抑えられていた相手に、これだけヒットを打てたのは収穫」と、選手たちが見せた成長に目を細めていた。
JDリーガーになりたいと話すキャプテンの話を聞き、チームメイトたちも「JDリーグの試合の応援が、自分たちの応援みたいだったよね」と、嬉しそうに特別な環境での試合を振り返る。
推しの選手を聞いてみると、「もちろん、藤枝順心高校のOGである、山本すみれ投手です!他にもセッションで教えていただいた清原選手、木村選手、本村選手を始め、NECプラットフォームズレッドファルコンズの皆さんを全力で応援します!」と元気いっぱい、NECプラットフォームズレッドファルコンズの試合会場へと向かっていった。

藤枝順心高の選手たちは嬉しそうにNECの応援に向かっていった‐Journal-ONE撮影
交流は大きな波へ
静岡ドリームセッション最大の特徴は、お子さんの部活動をサポートしている保護者の方々にも焦点を当てているところ。「親子揃って良い思い出を」と、NECプラットフォームズレッドファルコンズから保護者の方々にも試合観戦のチケットがプレゼントされた。
「トップチーム、地元の企業さんが、ここまで私たちの部活動を応援してくれて本当にうれしい」と、お子さんを応援していた保護者の方が嬉しそうに話してくれた。
今回、城南静岡高校は都合により参加できなかったが、駿河総合高校、藤枝順心高校に加えて日大三島高校、富士宮東高校の選手、関係者も加わった静岡ドリームセッション。岸本工業は、「これからもこの活動を続けることで、地元の高校生たちが思い出深い時間を過ごしてもらえれば」と話している。

来年も岸本工業はこの取り組みを続けるという-Journal-ONE撮影
Journal-ONE編集部は、様々なスポーツが地域を元気にする取り組みを紹介している。しかし、子供たちがスポーツを楽しむ機会は少しずつ減少しており、既存の枠組みの多くで変化が必要な局面になっている。
少子化と部活動離れが進む現状に対し、スポーツ競技団体や自治体が果たすべき役割は重要だ。地域に根ざしたスポーツプログラムを提供し、子供たちが参加しやすい環境を整える。また、親や地域住民を巻き込んだイベントを通じて、スポーツの楽しさや重要性を広める努力も必要だろう。
さらに、学校と連携し、部活動の負担を軽減するための支援を行い、持続可能なスポーツ文化の醸成を目指す。こういった一連の活動が詰まった“静岡ドリームセッション”。これからも地域の子供たちの笑顔のために、地元企業やスポーツチームが団結することで、この波がさらに大きくなることを願うばかりだ。

素敵な笑顔でソフトボールを楽しむ選手たち‐Journal-ONE撮影