
ビックカメラの屋台骨・勝股も要所を締める力投を見せた-Journal-ONE撮影
ご当地選手の活躍にスタンドが沸く
試合が動いたのは4回表、ビックカメラ高崎の攻撃だった。1死から2番・東京オリンピック金メダリストの市口侑果がチーム初出塁となる四球を選ぶと、続く川村莉沙が鋭い打球を左中間に放ち市口を本塁に迎え入れる。
さらに、4番に入るご当地選手・工藤も右中間に鋭い打球を放ち二塁打。追加点を挙げて塁上で喜ぶ工藤に、スタンドからは大きな拍手が送られた。
ここで日立は、突如連打を浴びた長谷川から、日本代表の坂本実桜にスイッチ。坂本は続く打者の出塁を許さずピンチを凌ぐも、調子を上げる勝股を打線が捉えられない。

地元の星・工藤の適時二塁打でスタジアムが沸いた-Journal-ONE撮影
試合を決めた日本代表の一発
この試合を決定付けたのは、日本代表でも期待されている若き大砲・炭谷遥香の一発だった。
まずは5回表、0₋2と追い込まれながらも高めの速球をコンパクトに振り抜いた炭谷の打球は、弾丸ライナーでセンター唐牛の頭上へ。これがフェンスオーバーとなり貴重な追加点を挙げたビックカメラ高崎。
7回表にもこの回から日立のマウンドに上がった、開幕ノーヒッターのゴールデンルーキー・奥野心の代わり端を炭谷が叩いた。今度は高い弾道で左翼ポール際に上がった打球がポールを巻きながらの2打席連続弾。

ビックカメラ高崎は炭谷の2本塁打でライバルとの一戦を制した-Journal-ONE撮影
7回裏、粘る日立のクリンナップからの攻撃も、勝股が109kmの速球を交えた緩急で日立打線に出塁を許さず、被安打3の完封勝利。注目の強豪対決は、効果的に得点を挙げたビックカメラ高崎が制する結果となった。
国民スポーツ大会、皇后杯全日本総合選手権と連覇の夢は叶わなかった日立だが、JDリーグ日本一の座をかけたダイヤモンドシリーズへの進出をかけ、ビックカメラ高崎とのライバル対決は続いていく。
リーグ戦第14節となる10月25日(土)、埼玉県の朝霞中央公園野球場で10時から激突するビックカメラ高崎と日立の直接対決「第4ラウンド」。プレーオフ争いで最も注目の集まるこの一戦は、何としても試合会場でその勝敗の行方を見守って欲しい。