四国を元気に!高知編 物部川エリアに行こう!

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ここで、大神雄子監督の言葉を紹介する。「今シーズンは、一貫して自分たちにフォーカスすると言い続けている」。さらに、「自分たちがどういうバスケットボールをやりたいのか、それを何分やり続けられるのかというところにフォーカスしている」。

このコメントが示すのは、時間軸を伴う遂行力へのこだわりである。まず、立ち上がりだけでなく、40分間を通して「アンテロープスらしさ」を維持することが勝利の条件だ。さらに、相手に合わせるのではなく、自分たちの基準をどれだけ長く保てるかが問われる。つまり、継続時間が勝敗の変数になっている。

なお、基準の明文化は選手の意思決定を助ける。加えて、練習から試合への移行が滑らかになり、迷いが減る。結果として、終盤のクラッチタイムで「自分たちの可能性」を最大化できる。どうだろう、40分の質に目を凝らして欲しい。間違いない、見え方が変わる。

キャプテン・山本麻衣―「速くて賢い」ことは美しい

俊敏さを活かした山本選手のプレーでチームを引っ張る-トヨタ自動車アンテロープス

キャプテンの山本麻衣はこう語る。「今シーズンは特に、選手間と選手とコーチ間のコミュニケーションをしっかり取れるように意識しています」。さらに、「昨シーズンほんとに負けをすごく経験した。あの、悔しさっていうのを誰1人として忘れてないことが今シーズンに活きていますね」。

この言葉には、情報共有の質と悔しさの記憶という二つの軸がある。まず、コミュニケーションの密度が高まったことで、守備ローテーションや速攻の判断が噛み合う。さらに、昨季の悔しさが細部への執着心を生み、試合中の修正力を高める。

つまり、山本は速さと賢さを兼ね備えた司令塔だ。なお、クラッチタイムでも迷わない。だからこそ、接戦で勝ちやすい体質を作る。結果として、チームの「走る思想」はよりクリアに体現される。山本の一手先を、想像しながら見て欲しい。

副キャプテン・平下愛佳―幅を作り、深さを与える

シュートで得点力をあげる平下選手-Journal-ONE撮影

副キャプテンの平下愛佳も今季の手応えをこう語る。「去年からあまりメンバーが変わってないことが好調の要因です」。さらに、「特に、選手間ですごく細かいとこまでコミュニケーション取れているところが結果に繋がっています」。

また、観戦のポイントとして「アンテロープスの魅力は、アグレッシブなディフェンスです」「平均失点の低いディフェンスからの早い攻め。アグレッシブなディフェンスからスピーディーなオフェンスはすごい魅力かなって思います」と教えてくれた。

このコメントは、アンテロープスのアイデンティティを端的に表す。まず、守備で奪い、速攻で仕留めるというシンプルな構造がある。さらに、その精度をどこまで高く繰り返せるかが勝敗を決める。つまり、平下は外角の精度と守備の読みで、攻守両面の安定をもたらす存在である。平下の幅づくりが、どのラインを開けるのか意識して見て欲しい。

新戦力と若手―サイズとレンジの相乗

カイリー・シュックの加入でペイントの厚みが増し、リバウンドとリムプロテクトが改善した。まず、インサイドでの「あと1本」に届く手が長くなる。さらに、セカンドチャンスの抑制が効く。

加えて、注目すべきは新人のオコンクウォ・スーザン・アマカである。彼女は今季、チームで最も長い出場時間を記録し、リバウンドでは試合ごとに二桁を狙う安定感を示している。まず、ペイント内でのポジショニングが巧みだ。さらに、フィジカルコンタクトを恐れず、セカンドボールへの反応が速い。つまり、アマカの存在が速攻の起点を増やしているのである。

今季はアマカ選手の存在も大きい-Journal-ONE撮影

なお、シュックの高さと経験値、アマカの若さと運動量が組み合わさることで、アンテロープスのインサイドはリーグ屈指の厚みを持つ。加えて、両者の役割分担が明確で、リム周りの守備と攻撃の効率が飛躍的に向上している。現地観戦では、アマカのリバウンド後の最初の一歩に注目して欲しい。間違いない、そこから速攻が始まる。

加えて、横山智那美が左膝関節前十字靭帯断裂から復帰。さらに、三浦舞華の外角、田中平和と岡本美優のフィジカル、金田愛奈の守備とレンジが層を厚くする。つまり、若手と新戦力が「走る思想」を次世代仕様にアップデートしている。なお、役割の明瞭化によりベンチからのエネルギー供給も安定する。新戦力の組み合わせを、ラインナップごとに観察して欲しい。きっと、推しの選手が見つかるはずだ。

■記者プロフィール
編集部-矢澤
1995年早大卒、JR東海で国内外からの観光誘客に関する企画・宣伝を主に、百貨店、レンタカー、旅行代理店、広告代理店でも働く。趣味はスポーツ観戦と旅行。メジャーリーグ(MLB)は28球団のBall Parkで観戦済み(全30球団)。
取材・文:
編集部-矢澤( 日本 )
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