「まだ実現には至っていませんが、『あの場所が好きだから住みたい』という声が増えたら嬉しいですね」と語ってくれました。
Win³
地域×都市×学生
取材も終盤、文化展示を見回っていると「五感を使って謎解き」という看板を発見。謎解きに五感を使うとは?この展示を企画したのは、中澤葉南さん(食料環境経済学科 3年生)と金丸茉奈香さん(食料環境経済学科 3年生)です。
「Win³は、地域の魅力を伝え、『行ってみたい』と思うきっかけを作る活動をしています。地方には素敵なものがたくさんあるのに、十分に発信されていない。それはおかしい!という思いを共有する学生が集まり、昨年発足しました。現在は14人のメンバーがいます」

-Journal-ONE撮影
今回の展示では、活動で訪れた場所から3県を選び、五感を使ってどの県かを当てるというもの。写真を見る(視覚)、音を聞く(聴覚)、箱の中のものを触る(触覚)、名物の匂いを嗅ぐ(嗅覚)、食べ物を味わう(味覚)――体の記憶を頼りに47都道府県から答えを導きます。
「五感をテーマにしたのは、イベントのアルバイト経験がきっかけです。そこで感じられるのは味覚と視覚だけ。それでは移住者や関係人口は増えないと考えました」
「東京にいながら地方を感じ、深く知ってもらいたい――そんな思いで企画しました」
五感で謎解き
実際に謎解きを体験すると、「この景色見たことある!」とスマホの写真を見返してしまうほど夢中に。今回取り上げたのは茨城県、群馬県、鳥取県。知らないことが多く、子どもから大人まで楽しめる展示でした。
「地方・都市・学生の三者にとってWin×Win×Winの関係を築きたいという思いを込めていますが、今年で活動を終える予定です。団体を立ち上げるのは大変ですが、その分楽しさや成長の幅が広がりました。入りたいと言ってくれる後輩も多いですが、その経験もしてほしいと思い、解散を決めました」と二人。
想いを大人に問う
さらに、絵本作家ヨシタケシンスケさんの「大人も読める絵本」に着想を得たオリジナル絵本も制作。「大人になって絵本を読むと、子どもの頃に言われたことは本当に正しいのか?と考えさせられます。そんな感覚が好きで、作ってみたいと思いました」
「この絵本では、知らない地域の情報をネットで調べて『当然』と思い込むことに疑問を投げかけています。実際に行ってみないと分からないよね?という問いを込めました」
展示を通じて、地方の魅力を知り、実際に足を運んでほしい――それが二人の願いです。

-Journal-ONE撮影
収穫祭2025も大盛況
2025年の収穫祭も、学生たちの研究成果や取り組みを深く知ることができる充実したイベントでした。毎年多くの人が訪れる年に一度のお祭り。来年はぜひ、学生たちの想いを肌で感じてみてはいかがでしょうか。





















