後半の入り、ケルが正面からペイントへ。いったんはリードを保つ。ところがA東京は マーカス・フォスター の3Pで火をつけ、 安藤周人 の3P、 セバスチャン・サイズ の2Pで一気に詰める。点差が縮むこと自体よりも、グラウジーズのオフェンスが“止められ方”を変えられたことが痛い。
A東京は守備の当て方を変え、パスの起点を絞り、侵入角度を限定した。つまり、グラウジーズの判断を遅らせにきた。結果、ショットが「良い形」から「苦しい形」へズレる。ターンオーバーが増え、同点を許す。
それでもグラウジーズは反撃する。アキノの3Pで再逆転し、会場の空気を一瞬止めた。だがA東京も即座に沈め返し、 ザック・バランスキー が外と中で主導権を奪い直す。さらに大倉のランニングショットが続き、差は広がる。
第3Q終了、スコアは62-56。前半の貯金は、この10分で帳消しになった。ブースターとして悔しいのは、ここだ。ここを短くできれば――そう思うほど、勝利は手の中にあった。

3Pで再三流れを変えたアキノ-Journal-ONE撮影
【第4Q】再逆転まで行った!―だが最後はロシターの“鉄壁リバウンド”(13-8)
それでもグラウジーズは沈まない。第4Qは13-8。つまり、もう一度「守って勝つ」展開を作り直した。
まずモランがペイントで押し込み、再び流れを引き寄せる。モランの3Pも絡み、同点(64-64)に戻す。ブースターの体感として、この瞬間にアリーナの温度が変わる。負けているのに、勝てる匂いがする。
残り4分、モータムがオフェンスリバウンドを押し込み67-66と逆転。セカンドチャンスでひっくり返すのは、グラウジーズの矜持だ。
だがA東京も強い。安藤のペイントアタックで再逆転。終盤はフリースローで70点目に到達し、グラウジーズもすぐに追いすがって69-70。最後まで守って、奪って、攻めた。だがリングは味方をしなかった。
そして終盤、決定的だったのはゴール下だ。A東京の ライアン・ロシター(以下ロシター)が19リバウンド(オフェンス9)で“こぼれ”を支配し、グラウジーズに追加のチャンスを渡さなかった。
グラウジーズは後半に入ってショットの精度が落ち、試合通算でもFG43.9%、2P51.4%。あと1本に届かなかった理由は、確かにそこにある。

空中戦で存在感を見せたブロック・モータム-Journal-ONE撮影
【試合後】ダビー・ゴメスHCの言葉―悔しさを“次の勝ち方”へ変える整理
敗戦のあとに必要なのは、感情の置き場所だ。
試合後、ダビー・ゴメスHCは、厳しいホイッスルで流れが変わったことを残念に思いつつも「試合は自分たちでコントロールできない部分はある」と受け止めた。
そのうえで「すべきことは全てやっての結果」と、試合内容には手応えをにじませた。
ブースターとして救われるのは、この“前を向く整理”だ。負けを肯定する言葉ではない。次に勝つための視点を、チームが共有できている証拠でもある。

試合後の会見で前を向くダビー・ゴメスHC-Journal-ONE撮影
【締め】7連敗でも落胆しない―次節佐賀戦で「勝利の美酒」を
グラウジーズはこれで7連敗。数字だけ見れば苦しい。だが、2/1の69-70は、決して落胆する内容ではない。
前半は主導権を握り、逆転を許しても第4Qに再逆転まで到達した。モランは24得点、ケルは11得点8リバウンド7アシスト。勝つための中心を、最後まで背負った。
足りなかったのは、才能でも気持ちでもない。第3Qの谷を短くすること。ロシターに奪われた“あと1本”を取り返すこと。つまり、修正可能な課題だ。
だからこそ、次節の西地区・佐賀バルーナーズとの連戦が重要になる。ここで欲しいのは完璧な試合ではない。まず一勝だ。勝利の美酒は、空気を変える。
東京で見せた粘りを、今度は結果に変える。グラウジーズの反転は、ここから始まる。




















