豊田自動織機シャイニングベガの先発はケリー・マックスウェル。昨日、大量12得点を挙げた好調・ホンダリヴェルタ打線を三者凡退に抑える最高の立ち上がりを見せる。

一方のホンダの先発は昨日、日本精工ブレイブベアリーズの猛攻を抑えきったジェイリン・フォード。日本のエースでもある戸田中央メディックス埼玉の後藤希友に安打を浴びせ続けた強打・豊田織機打線を連投の疲れも見せずに三者凡退に抑えると、ここから両外国人左腕同士の見応えある投手戦が展開された。

ホンダは2回表1死から川畑瞳の中前安打、渡邉瑞貴の右前安打で一、三塁とマックスウェルを攻めるが、力投するマックスウェルが得点を許さない。一方の豊田織機は打者一巡を完璧に抑えられた4回裏1死、大平あいが四球を選ぶと代走に起用された伊礼真歩が盗塁を決める。さらに四球で2死一、二塁と攻めるが、こちらも力投するフォードが最後の一本を許さない。

この息詰まる投手戦を動かしたのは5回表、外国人投手の剛球に負けない和製大砲のパワーだった。今季打撃好調の6番・秋豆朱音が少し食い込まれながらも押し込んだ打球はセンター頭上に高々と上がる先制のソロ本塁打。7番・渡邉も2打席連続の右前安打で攻めるホンダは、犠打で得点圏に走者を送ると丸山桜子を代走に告げる。

1番・塚本も四球を選び2死一、二塁と追加点のチャンスを広げると、岡野武志監督は2番・吉田に代打・山根葉月を送り勝負をかけた。その初球、マックスウェルの投球がショートバウンドで捕手の股を抜けたかに見えた丸山が三盗。この投球を捕球していた池上桃花が冷静に三塁に送球して走者・丸山を刺してピンチを凌いだ。

しかし、ホンダは6回にも先頭の吉田彩夏が右翼線の二塁打で出塁し、好投のマックスウェルに襲い掛かる。四球も絡めて2死一、二塁となった場面で先制弾を放った秋豆との勝負となったマックスウェルは、緩急を駆使して三振に仕留めてリベンジを果たした。

ここまで無安打に抑えられていた豊田織機は6回裏、1死から竹中が四球で出塁すると大平がチーム初安打となる中前安打を放って一、三塁と同点のチャンスを作った。ここで打席に入った3番・須藤志歩がフォードの剛球に力負けせずに犠飛を放ち同点に追いつくと、勢い付いた豊田織機は続くマケナ・スミスも3-1から豪快に左中間深くに逆転の2点本塁打を放ち試合をひっくり返した。

一点を追う立場となったホンダは最終回、1死から棚町佳奈が四球で出塁したが、マックスウェルが反撃を許さず完投勝利。少ないチャンスを活かした豊田織機が見応えある力勝負の投手戦を制した。-JDリーグ試合結果へ