和歌山大学が示した新時代の野球育成とは?|大学×高校・女子野球が融合した“究極の合同練習”に密着

-Journal-ONE撮影
国公立大学として唯一全国大会に挑む姿が大きな注目を集めている和歌山大学。その最大の特徴は“ノーサイン野球”だ。選手同士の対話と共通認識を軸に、バント、盗塁、ヒットエンドランなどの作戦を臨機応変に選択する。
監督からの一方的な指示を排し、選手が自ら考え、判断して実行する。そのためには、日ごろから判断力、決断力、断行力の“三断力”を鍛える必要があると、独創的な練習方法や活動を行っている。
また、スポーツ推薦制度なしの国公立大学というハンデを負いながら、全国各地から入学する選手の能力を高める練習法“和大ドリル”は注目だ。素早くプレーするための基本スキルである身体の使い方、ボールの扱い方といった技術を磨く“ドリル”に始まり、外野からの素早い返球を身に付けるカットプレーまで多岐にわたる。また、ポジションに限らず全選手が投内連携を身に付けるメニューまで幾つもの“ドリル”を開発し実践している。
加えて、学生スポーツであるため選手たちの学力、人間力も重視する和歌山大学。野球技術だけでなく、学業や地域貢献なども含めた“人間形成”を目指している。地元の中高生との合同練習や、高校野球会場でのグラウンド整備。最近では、高校野球の補助審判員なども請け負う教育的活動にも積極的に取り組む。
国立大硬式野球部の常識を覆した男─和歌山大学・大原弘監督が語る「ノーサイン革命」と組織の真髄

大学選手権・東京ドームでの大原監督(左)-JournalーONE撮影
和歌山県和歌山市に拠点を置く和歌山大学硬式野球部。彼らは長らく地域密着の大学野球チームとして活動してきた。しかし、国公立大学という立場ゆえ、練習時間・部員数・設備環境の制約は大きい。それゆえに、全国の強豪私立大学と肩を並べるのは容易ではなかった。
そんなチームが全国から注目を浴びる存在へと変わった。その背景には、2008年に監督へ就任した大原弘監督の存在がある。
赴任当時、和歌山大学は近畿学生野球連盟の3部所属。それが今では1部の常連となり、全日本大学野球選手権大会に複数回出場している。しかも国立大学としては極めて珍しい「初戦突破」を複数回達成。その活躍は、全国の大学野球ファンを驚かせた。
注目すべきは、その成長が「施設の充実」や「大量のリクルート」によるものではなかったことだ。専用球場はなく、外野のすぐ横で他部が練習する日もザラ。そんな環境で部員たちは自ら荒れ地を切り開き、草を抜き、土を均した。そして結果的に、“自分たちの第二グラウンド”をつくり上げたのだ。この物語は、単なる美談ではなく、和歌山大学硬式野球部が強くなれた根幹そのものだった。
大原監督が言う「環境は与えられるものではなく、自分たちでつくるもの」という思想。これが、そのままチームの成長哲学となっている。
明治大学と和歌山大学の女子硬式野球選手による交流が実現!”和大メソッド”を学んで女子野球を盛り上げる

-Journal-ONE撮影
2025年に創設100周年を迎えた東京六大学野球。早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学、法政大学、立教大学、そして東京大学の6校が集う伝統あるリーグです。そんな歴史ある六大学の中で、2022年に初めて明治大学に女子硬式野球クラブ(以下、明大)が創られました。クラブとして結成し今年で5年目を迎えた彼女たち。Journal-ONEは以前から彼女たちの活動を取材し、女子野球の魅力をご紹介しています。
そして国立大学として、全日本大学野球選手権大会の出場成績がある和歌山大学 硬式野球部(以下、和大)。2024年で創部100周年を迎えた伝統校です。そんな和大ですが、昨年初めて女子部員・西上 天菜さん(1年・神戸弘陵高)が入部し話題となりました。
女子野球の注目度が高まる今、Journal-ONEでは野球コラボ企画を実施。それは明大の柴田 優衣さん(1年・本荘高)と、和歌山県出身の上村 愛桜衣さん(1年・田辺高)に ”和大メソッド” を体験していただくというもの。後輩たちへ新たな道を作る彼女たちによる女子野球発展への第一歩を取材しました。
和歌山大学(西上 天菜選手)&明治大学(柴田 優衣選手、上村 愛桜衣選手)による友情対談

‐Journal-ONE撮影
今回は大学女子野球界の新しい道を切り拓いている3名の選手にインタビュー。答えていただくのは、和歌山大学(以下、和大)の西上 天菜選手、明治大学の柴田 優衣選手と上村愛桜衣選手です。実は1月中旬に和大の練習に参加した明大の2人。その際、基礎練習 ”ドリル” を中心に和大メソッドを体験し、明大での練習に取り入れようということでした。
大学を選んだきっかけや、男子野球と女子野球の違い。さらに今まで経験してきたことを踏まえて女子選手にそれぞれ、野球にかける想いを聞いてみました。

















