四国を元気に!高知編 物部川エリアに行こう!

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― 東京オリンピックの時は投手として8回イニングも投げて、打撃では打点もすごく挙げていました。あの時は気持ちの切り替えが完全にできていたのでしょうか?

藤田)感情のコントロールができず、その1球で負けた試合を若い時から何回も経験してきました。それでも二刀流として使っていただいたお陰でここまできました。マウンドや打席での態度は代表でもずっと宇津木監督に言われてきたので、克服するに時間がかかりました。

JDリーグ レギュラーシーズン第4節、2025年5月11日開催。ビック対NEC

打撃と投手を起用にこなす藤田選手-Journal-ONE撮影

― 「投げる藤田」「打つ藤田」というスイッチの切り替えはどこで変わるのでしょうか?

藤田)打たれてしまっても打ち返すことができるというのは二刀流をやっている自分の強さです。しかし、打てなかった時にそれに対して感情を入れすぎてしまうと上手くいきません。ですから、バッティングに対してあまり感情を入れないことが鍵だと思いますね。

― バッティングで言うと、東京オリンピックの時はアメリカのピッチャーを打つために特訓していたシーンがテレビでも紹介されました。実際対戦した時も感情は入れないで打っていたのでしょうか?

藤田)いえ、感情はありますよ。ところがオリンピックは、一喜一憂している暇がないほどタイトな大会でした。嬉しいとか楽しいとかの感情も湧きませんでした。勝つことに対して必死だったので、感情を出している暇がなかったですね。

二刀流を夢見る子供たちへ

二刀流ではないときはDPでの出場が多い藤田選手-Journal-ONE撮影

― 二刀流と言えば藤田選手、大谷翔平選手の活躍で流行りのワードとなっています。トップリーグでも二刀流で成功している藤田選手から、子供たちにアドバイスをするならどんなことを教えてあげたいですか?

藤田)挑戦することですね。できるできないではなく、まずやってみる。自分がバッティングを始めたきっかけも、打てなくてもいいからやってみるということからでした。ピッチャーだから打たない、打てないではなく、チャレンジすることが可能性を広げるのだと思います。

― 藤田選手は個人的にもチャレンジ好きなんですか?

藤田)いや…嫌いでしたね(笑)。二刀流はやりたくないと3年間ぐらい言い続けていました。でも、オリンピックが終わった時、本当にやって良かったなと思うことができました。バッティングがあったからオリンピックにも出ることができたと思いますし、やはり自分の武器を1つでも2つでも増やすことは自分の可能性を広げることに繋がるんだなと、オリンピックが終わってから思えたのです。

藤田)始め方やきっかけは何でも良い、やりたくなくてもやりたくても良いと思いますね。成功を目標にせず、何かをやりたいと思ってやるも大事です。逆に自分みたいに周りがやらせることも可能性を広げる1つになります。後になって気付くこともあるので、チャレンジする大切さに気付いて欲しいですね。

今シーズンのこれまでの戦いを振り返って

― チャレンジすることでいうと、今シーズンはどういうことを考えて開幕を迎えたのでしょうか?

藤田)昨シーズンはバッティングの調子がすごく良かったのでそれを継続できたら良いなと考えていました。チームでは、市口選手と我妻選手が現役復帰して選手層の厚さが増した。ベテランと若手が上手く融合し、自分たちのカラーを出して行けたらいいなと思いながらシーズンを迎えました。

若手の活躍も光る今シーズンのビックカメラ高崎ビークイーン-Journal-ONE撮影

― 今チームは好位置をキープし、最近はかなり安定した戦いぶりになっています。残り2節でどうギアを上げていくのかが楽しみですね。

藤田)やはりベテラン陣の意志や技術、経験してきたことを出せるという精神の強さと、若手の思い切ったプレーを続けられるか。投手陣も上野さんを中心に調子が良ですから、仮に点を取られても打撃陣が必ず取り返していく。

藤田)何よりも負けないという強い気持ちを持って戦うことが大事だと思います。周りのチームは勢いがあるので、その勢いに負けない冷静さと技術で頑張りたいと思っています。

― リーグのレベルが全体的に上がっている感じがしますが、藤田選手もそれを感じますか?

藤田)どこのチームもベテラン陣が引っ張っていて、うちもまだまだ出していけると思いますし、ベテランの力は負けてないと思います。若い選手の勢いとベテランの安定したプレーで、チームのカラーをより一層濃くしていきたい。ビックカメラにしかないカラーや雰囲気で、もっと一体感が強くなれば自ずと結果も付いてくると思います。

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