「いつも対戦しているチーム同士ですし、日本代表で一緒にプレーする機会の多い選手ばかりなので、お互いの戦術はある程度分かっているのですが・・・」と羽賀さん。
やはり、実際の観戦で各チームのラインにも注目しながら、自分たちで戦術を予想する楽しみを全て紹介するのは止めておきましょう!
この日だけで4時間以上もミニゲームを行った両チーム!
「プレーオフ、日本選手権に向けてウチがメインとするラインでしっかり練習できたことが大きな収穫でした。フィジカルの強度もキツくて良かったです。」と羽賀さんが語るように、さすがのトッププレーヤーもかなり肉体的にキツい練習だったようです。
ハードワークだけじゃない!合宿を心待ちにしていた皆さんとの交流
日の丸を背負う選手たちが集うこの合宿。開催を心待ちにしていた皆さんとの交流も素敵な時間となりました。
練習時間の合間に設けられたスタッフの皆さんを入れたミニゲーム!
Freedom、AXEのスタッフはもちろん、今回の合宿開催に尽力された高松市の藤澤さんもFreedomに入ってゲームに参加しました。
バスケットボールで鍛えた藤澤さんも、ラグ車のチェアワークに悪戦苦闘。「思っている方向にラグ車を進められない!」と最初は戸惑っていましたが、池さんのアドバイスを受けて徐々にラグ車の操作に慣れてきたようです。パスを受けてトライをするなどの大活躍を見せた藤澤さん。「地元・高松市の皆さんにもこの楽しさを体験していただきたい。」と合宿最終日には車いすラグビーの体験会も企画されていました。
「関東ではスタッフを入れたゲームをやる機会はあまりないのですが、皆さんとの交流を深めることが出来て良かったです。」と乗松さん。ラグ車に乗る体験だけでも貴重ですが、実際に試合に参加することで車いすラグビーの凄さや楽しさを実感できるのはとても良い機会ですよね。
楽しいだけでは終わらないのが合宿・・・ 試合に負けたチームは、コートを10往復するペナルティがあり、敗れたチームのスタッフも必至にラグ車を走らせていました。これはキツい・・・
いつも関東で活動しているAXEを取材してきましたが、ここ四国・香川県で初めてお会いしたAXEのスタッフがいます。安藤 芽久美さんです。安藤さんは兵庫県で “作業療法士” のお仕事をされているとのこと。病気や怪我で障がいが生じた方に対して、“作業(着替えなどのセルフケア、家事、仕事、余暇、地域活動など、日常生活にかかわるすべての活動)” によるリハビリテーションを通して、日常生活に必要
な能力の回復・維持を図る専門家が作業療法士さんなのです。
「私は、兵庫県の病院で倉橋さんの作業療法士だったんです。それがご縁ですっかり仲良くなって、私もAXEに入れてもらったんです。」と安藤さん。兵庫県でお仕事をしながら埼玉県のチームに所属する理由が分かりました。「普段、関東の活動に参加することは出来ないのですが、今回は近くの香川県での合宿でしたので参加できて嬉しいです。」と、倉橋さんと一緒に会場入りして楽しい時間を過ごしていました。
FreedomとAXEのミニゲームを見ながら、「私はスポーツが得意ではないので、スポーツに取り組んでいる人たちをとても尊敬しています。私は仕事柄、各選手がどの様な経緯で障がいを持つようになったのかを想像することができるのですが、このように激しいプレーができるまでに至った皆さんの努力は並大抵のものではありません。凄
いですよ。」と安藤さんが選手たちの見えない凄さを教えてくれました。
今回、初取材となったFreedomも、3人のスタッフが参加しています。
杉本 麻美さん、榎本 美紀さん、山本 彩歌(さやか)さんは、それぞれ鳥取県、大阪府、高知県からこの合宿に参加しているとのこと! 高知県を活動拠点にしているFreedomも日本中から選手やスタッフが集まって来ているんですね。
その理由や、皆さんのお話については、Freedom特別レポートで詳しく紹介しています。是非見て下さいね!
今回、FreedomとAXEの合同合宿を取材するために香川県高松市を訪問しましたが、チームの隔てなく交流を深めている選手やスタッフのみなさんはもちろん、それを支える高松市の皆さんとの交流は心温まるものとなりました。
初めて取材に応じていただいたFreedomの皆さんや、隣県・徳島県で車いすツインバスケットボールに取り組む選手たちが、車いすラグビーの体験に訪れたレポートなど、紹介したいネタが盛りだくさんなので、Freedom特別レポートを配信することにしました。
併せて是非読んで下さいね。
いよいよ来年1月に、車いすラグビーは2022年度のクライマックスを迎えます!
千葉ポートアリーナで開催される “第24回車いすラグビー日本選手権大会” に向け、プレーオフに臨むAXE、既に出場権を獲得して優勝に向けて余念の無いFreedomなど、各チームの激闘必至の試合は有観客で行われる予定です。