アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

アスリートが地元掛川を紹介!

TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn
TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn

―― サラリーマン時代の経験は、フロントに入ったときに役立ちましたか。

佐藤)役立ちましたね。仕事をしながらバスケットをする文化から、バスケットだけをする環境に入ったことで、支えてくれている人たちがいるからこそ、クラブが成り立っているとすごく考えられるようになりました。

―― クラブアンバサダーとアシスタントゼネラルマネージャーを経て、2017年よりゼネラルマネージャーへ就任。大野篤史ヘッドコーチ(現三遠ネオフェニックス)招聘は、千葉ジェッツがBリーグの強豪になっていく転機だったと思います。改めて、当時を振り返っていかがでしょうか。

佐藤)私が選手として4年間いた間に、3人のヘッドコーチがいましたが、バスケットボールのスタイルが全て違ったんです。千葉ジェッツのバスケットをどう体現していくかが、クラブのカルチャーを作る上で必要だと思っていました。

それを会社の理念や行動指針のように考え、チームのカルチャーとするため、島田さん、大野さん、私の3人で方向性を決めた結果、バスケットが上手いだけではなく、バスケットを通じて見に来てくれる人たちに何かを感じてもらえるチームを作りたいとしたんです。コート上でお客さんのため、支えてくれる人のために頑張る選手たちでチームを作りたかったですし、それを体現してくれるヘッドコーチとして大野さんが相応しいと考えていました。

その一環として、良い選手に投資をするよりも、バスケットをする環境を整えるためにスタッフを充実させることを重視したんです。チームの目指す方向性から選手とスタッフをそろえて、大野さんがまとめあげる。「誰のために、何のために」というのは口酸っぱく言っていました。

――  クラブ初のタイトルが2017年の天皇杯優勝でした。どんな思い出がありますか。

佐藤)大野体制の初シーズンは開幕から3勝5敗でスタートして、期待値ほどは勝てませんでした。そんな中で天皇杯を1回戦から勝ち上がり、優勝できたのは本当にこれまでタイトルを取った中でも一番記憶に残っているひとつです。もうひとつは、Bリーグで初優勝(2020-21シーズン)したときですね。

育成現場に携わる…LaLa arenaの存在とは?

―― 2019年にゼネラルマネージャーを退任されて、アカデミー事業の統括を担うようになりました。(※現在は池内勇太ゼネラルマネージャー/取締役が担う)育成年代に携わるようになったわけですが、当時どんな思いでしたか。

佐藤)アカデミー事業の部長になって改めて、千葉ジェッツの存在意義を考えたんです。試合を通じて見に来る人たちを元気にすることと、バスケットボール人口を増やすことで、関わる人たちを豊かな状態にしたいと思いました。

また、僕が就任したときの背景の一つとして、Bリーグのクラブライセンスの規定上、U15カテゴリーと、U18カテゴリーの整備を求められていました。U15、U18の順番で立ち上げましたが、育成は一気通貫した環境が理想的ですから、ライセンスの規定にはないU12も立ち上げました。子どもたちを千葉ジェッツの選手として、人として、長い目で育てるとともに、その子たちがプロになれば「あの子が今こうなったよね」と語って応援できる方たちが増えるような世界を作ろうと考えました。

―― ユースチームのディレクターである大久保恭輔さんに取材したとき、千葉ジェッツ入りのきっかけは問い合わせフォームで連絡したところ、佐藤さんとの面談だったと聞きました。当時のことは覚えていますか。

佐藤)大久保さんは、育成環境を構築したいという明確なビジョンを持っていて、当時の組織にはいなかったロジカルなタイプでもありました。私は何かを拡大したり、作り上げたりするのは得意ですが、自分にできないことは任せようと思ったので、彼にユースの仕事を任せたんです。

―― そんなユースの選手たちも目指す舞台が、LaLa arena TOKYO-BAYだと思います。クラブの将来にとって大きな存在だと思いますが、どんな印象をお持ちですか。

佐藤)アリーナを見たときは、すごいアリーナができたと思いました。今までの船橋アリーナは私にとって、千葉ジェッツの選手としてはもちろん、高校生のときに関東大会やインターハイ予選などでも試合をした慣れ親しんだ体育館でしたが、LaLa arena TOKYO-BAYは未知の舞台です。新アリーナを軸にバスケットボールを通じて、豊かになる人が増えていったら良いなと思っています。

―― LaLa arena TOKYO-BAYへホームを移して、今シーズンの興行をどう感じていますか。

佐藤)千葉ジェッツに興味を持つ人が増えたと感じています。初めて試合を見に来たお客さまも多くて、2回目、3回目と来ていただくことが、我々のやるべきことです。千葉ジェッツのバスケットである“アグレッシブなディフェンスから走る”というスタイルに加えて、LaLa arena TOKYO-BAYでの興行の軸を一本しっかりと作って、より皆さまに喜んでもらいたいです。

■記者プロフィール
大橋 裕之
WordsMotionという屋号でライター・編集者。バスケットボールが多め。アーバンスポーツの3x3バスケをはじめ、BリーグやDリーグを取材するほか、スタートアップ領域や新規事業領域のビジネス系インタビューも実績あり。企画も考え、コンテンツ制作に伴走します。

≫「X」アカウント
https://x.com/Words_Motion

[写真]=Nobuhiro Fukami
アクセス

ららアリーナ東京ベイ(LaLa arena TOKYO-BAY)

  • 住所
    千葉県船橋市浜町2-5-15
  • TEL
    (info@tbam.co.jp)
  • アクセス
    東海道新幹線 東京駅 - 京葉線(17分)- 南船橋駅 - 徒歩6分
  • その他
    【その他】一般駐車場無し
取材・文:
大橋 裕之( )
TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn