ラグビー日本代表は6月より始動
いよいよ勝負の2年目が始まる。昨年、”ラグビー日本代表”(世界ランキング13位)の指揮官に、エディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)が再任したが、テストマッチでは4勝7敗と大きく負け越した。
2025年のテストマッチは最大10試合、12月には2027年開催の”ラグビーワールドカップ”の組分け抽選も控えているだけに、今年は白星を増やして、1つでも世界ランキングを12位以上に上昇させたい。

代表候補選手が集まった15人制男子トレーニングスコッド菅平合宿-斉藤健仁撮影
“リーグワン”の決勝も終わり、6月12日(木)には、2025年のラグビー日本代表37名(FW:20名、BK:17名)が発表された。ケガなどコンディション不良で、13名の選手を招集できなかったが、ジョーンズHCは「4月までのU23日本代表と、5月の”JAPAN XV”の活動により、日本代表でプレーするポテンシャルを持っている選手を発見でき、選手層の厚さが増した。昨年は今年より強い」と若いスコッドに自信をのぞかせた。

今季のスローガンとエディ・ジョーンズHC‐斉藤健仁撮影
リーグワンで活躍した若手選手を多数招集
37名の内訳を見るとFL(フランカー)/LO(ロック)”リーチ マイケル”(”東芝ブレイブルーパス東京”)が昨年夏以来、CTB(センター)”中野将伍”(”東京サントリーサンゴリアス”)が一昨年の夏以来、そしてFL/LO”ジャック・コーネルセン”(”埼玉パナソニックワイルドナイツ”)が、2023年ワールドカップ以来の代表入りとなる一方で、16名(うち13名が日本代表初招集)が、0キャップという若いメンバーとなった。

宮崎合宿:宮崎出身の竹内、フィフィタ、スーパーラグビーに挑戦する原田、ガンター-斉藤健仁撮影
13人の新しい選手の中には、新たに代表資格を得た10番候補のオーストラリア出身のSO(スタンドオフ)”サム・グリーン”(”静岡ブルーレヴズ”)、大学生で唯一の選出となったFB(フルバック)”竹之下仁吾”(”明治大学”3年)が注目される。

菅平合宿:司令塔の一人として期待されている豪州出身のSOグリーン-斉藤健仁撮影
また、7人制ラグビーでオリンピックに出場したWTB(ウィング)”石田吉平”(”横浜キヤノンイーグルス”)、と”植田和磨”(”コベルコ神戸スティーラーズ”)や、PR(プロップ)”小林賢太”(サンゴリアス)、HO”江良颯”(”クボタスピアーズ船橋・東京ベイ”)。
さらにリーグワンの新人賞で次点だった、FL”ヴェティ・トゥポウ”(ブルーレヴズ)、”奥井章仁”(”トヨタヴェルブリッツ”)ら、その多くがリーグワンで活躍した若手となった。
ジョーンズHCは「昨シーズン、向上しなかった選手は誰一人もいない。選手の潜在能力に感銘をうけた。それをハイスダンダードで一貫したプレーにもっていかないといけない」と語気を強めた。

菅平合宿:FB竹之下(明治大3年)‐斉藤健仁撮影
チームコンセプトは「超速 AS ONE」
今年のチームコンセプトは”超速ラグビー”から”超速 AS ONE”へと進化した。ラグビー自体はスピードを重視したラグビーを貫く方針だが、「考えるスピード、チームで動くスピード、判断のスピードなど、そういうことを自然に出していくことが日本のラグビーに必要」(ジョーンズHC)。

宮崎合宿:昨年に続いて「超速ラグビー」の横断幕が飾られていた‐斉藤健仁撮影
「AS ONE」をプラスした意図に関して聞くと、ジョーンズHCは「ジャパンファーストに考えてほしいという思いから、このコンセプトが出てきた。ONEと言っているが、日本ラグビーをピークに持っていき、再び成功させるために、高校、大学、リーグワン、日本ラグビー協会が全員で1つになり、選手を育てていかないといけない。そして、その後に過去最強の日本代表を作るのが義務」と話した。

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