女子ソフトボール日本代表
“2028年ロサンゼルスオリンピック”まで3年となった2025年の夏。北京オリンピック、東京オリンピックと2大会連続金メダル獲得中の“女子ソフトボール日本代表”は、大きな飛躍を誓い数多くの国際大会に臨んでいく。
最大のチャレンジは、世界ランキング首位への返り咲きだ。「この夏の成績次第で、首位が入れ替わる可能性がある」と話すのは、矢端信介ハイパフォーマンスディレクター。全ての大会で優勝を狙うためのチーム編成であることを教えてくれた。

宇津木麗華監督に指示を仰ぐアジアカップ日本代表-Journal-ONE撮影
最新の世界ランキング(2024年12月31日現在)では2位に位置する日本代表だが、2021年8月に首位を奪取した以降はライバル・アメリカの後塵を拝している状況。その1位・アメリカをひっくり返すには、1,141離れたポイント差を今夏の国際大会全てで勝ち切ることが条件となる。
そして、4年ぶりのランキング1位の座を目指すと同時に、ソフトボール界で最も権威のある三大国際大会の制覇も狙う。2021年の東京オリンピック、2024年の“WBSC Women’s Baseball World Cup 2024(ワールドカップ)”で金メダルに輝いた日本代表は、8月13日(~17日)に中国(成都市)で開催される“The World Games(第12回ワールドゲームズ)”に優勝すれば、この直近三大大会を全て制覇することになるのだ。
「ランキングがオリンピック出場への絶対条件ではない」(矢端ディレクター)とはいえ、地元開催となるライバル・アメリカに重圧を与える意味では、是非とも今夏の世界大会を勝ち切って良い流れで2028年を迎えたいところだ。

昨夏来日したアメリカ代表-Jouurnal-ONE撮影
ロス五輪前に弾みを付ける
そして、ワールドゲームズよりも直近の2025年7月14日(~20日)に中国・西安で開催される“The 2025 Women’s Softball Asia Cup(第14回女子アジアカップ)”も、ロサンゼルスオリンピックに向けた重要な大会となっている。
アジアカップは、2026ワールドカップ グループステージのアジア予選にあたる重要な大会となっており、ロサンゼルスオリンピック前年に決着するワールドカップファイナルに向けた有利なグループ分けを獲得するためにも優勝は必須条件だ。
トップ日本代表が大一番を控えた7月5日、勢いを付ける嬉しいニュースが飛び込んできた。2025年6月27日から(7月6日まで)イタリアで開催されていた“WBSC U-15 Women’s Softball World Cup 2025”に出場していた時代のトップを担う妹分・GEM2(U15)日本代表が順調に予選リーグを勝ち続け、オープニングラウンド(予選)、スーパーラウンド、ファイナルと全勝で優勝を果たしたのだ。
このニュースは、トップ日本代表はもちろん、9月27日(~10月2日)にアメリカ・オクラホマシティで開催される“WBSC U-18 Women’s Softball World Cup 2025 – Finals(第15回女子U18ワールドカップ ファイナル)”に出場するGEM3(U18)日本代表にも勢いを付ける大きなニュースとなった。
オーストラリア代表との強化試合
夏の国際大会を前に強化合宿を行っている日本代表は、7月3日と4日にオーストラリア代表と強化試合を実施。Journal-ONE編集部は、その初日となる7月3日の親善試合を取材するため、群馬県高崎市の“宇津木スタジアム”へ向かった。
今回、来日しているオーストラリア代表は、ロサンゼルスオリンピックを見据えたフル代表(The Aussie Spirit Squad)ではなく、ワールドゲームズに備えたトライアウト的な位置付けのチーム編成で「格上」の日本代表に挑む。
午前10時30分から始まった第1試合では、今夏トップ日本代表初招集となった“日立サンディーバ”の藤森捺美、山内早織、笠原朱里の野手3選手がJAPANのユニフォーム姿を披露。初回からオーストラリア代表を圧倒する試合を見せてくれた。

Australian Women’s National Softball Team_Journal-ONE