現日本サッカー協会会長を務める宮本恒靖さん、今年から鹿島アントラーズ執行役員(フットボールディビジョン)に就任した中田浩二さん、坪井慶介さん、中澤佑二さんといったジーコジャパンのDF陣が勢ぞろい。

キャプテンマークを巻く宮本さん(右)と小野さん-Journal-ONE撮影
MFの福西崇史さん、小野伸二さん、FWの高原直泰さん、柳沢敦さんも参加し、ジーコさんの采配の下で約20年ぶりにプレーを楽しむ。
他にもドイツ・シャルケ04などで活躍した内田篤人さんや、秋田豊さん、北沢豪さん、地元のサンフレッチェで活躍した柏木陽介さんなど、各世代のJAPANをけん引したスター18名がピッチに。日本選抜、世界選抜の選手たちは、久しぶりの再会を楽しみながらアップを始めると、大人から子供まで幅広いファンから声援を受けていた。

試合前に円陣を組むZICO JAPAN LEGEND-Journal-ONE撮影
<日本選抜(背番号)> ※敬称略
GK:小島伸幸(1)、曽ヶ端準(21)
DF:坪井慶介(2)、内田篤人 (2)、秋田豊(3)、宮本恒靖(5)、中田浩二(6)、中澤佑二(22)
MF:本田泰人(6)、北沢豪(8)、柳沢敦(13)、本山雅志(16)、福西崇史(23)、柏木陽介(42)、小野伸二(44)
FW:久保竜彦(9)、長谷川祥之(11)、高原直泰(19)
平和への祈りを共にカウントダウンで試合開始
広島市立広島商業高校、長崎市立長崎商業高校4名による“広島市商・長崎商業・共同平和宣言‟に続き、両チームの選手と、未来を担う子供たちがピッチに立った黙とうが行われた。観客と一体となり、静寂に包まれたサッカースタジアムで平和への祈りを捧げて会場がひとつになる。

ピースウィングで共同平和宣言が行われた-Journal-ONE撮影
その後、場内のアナウンスで懐かしい名前が連なるスターティングメンバー紹介で会場が再び湧き出すと、カウントダウン形式のキックオフでは「3!2!1!」という大きな掛け声でと共に詰めかけたファンが再びひとつに。30分ハーフのスペシャルな時間が幕を開けた。

ピースウィングに詰めかけたファンと一体となり盛り上がる-Journal-ONE撮影
レジェンドとは言え、その動きは往年のそれとは異なる。モネールさんと高原さんのマッチアップでは、往年のストップ&ゴーの印象を持って見始めたファンから笑いが起きる。しかし、ボールを蹴る選手たちは真剣そのもの。ファーストシュートをジョルジーニョさんが放つと、スタンドからは大きな歓声が沸き起こり、その後スタンドは徐々に熱気に包まれていった。

随所に往年のプレーの片鱗を魅せて会場を沸かせた-Journal-ONE撮影
セードルフさんのボールを跨ぐフェイント、中田浩二さんにモネールさんがタックルを浴びせるシーンも現役さながらの熱のこもったプレーにどよめきが起こる。この試合を解説した元日本代表の城彰二さんと、実況のラルフ鈴木の声がスタジアムに響く演出も試合に彩りを添える。各選手との当時の思い出や名シーンの解説がかつての記憶を鮮明によみがえらせてくれた。
前半7分に試合が動き出す
試合が動き出したのは前半7分、左サイドから小野伸二さんを起点に何度もショートパスを出した日本代表。ついにそのパスを福西崇史さんが受けると、ペナルティエリア内に走り込んだ中田浩二さんにラストパス。これを中田浩二さんが決め、日本代表が先制した。

先制して喜ぶ日本選抜の選手たち-Journal-ONE撮影
しかし前半8分、ワントップでゴールを狙う57歳のアルシンドさんが、右サイドからの鋭いパスに反応。Jリーグ草創期に「アルシンドになっちゃうよ!」のフレーズでCMでも人気を博したアルシンドさん。足を引きずりながらも、往年のゴールへの意欲は衰えず見事にこれを決めて世界選抜がすぐさま同点追いついた
