3×3バスケの甲子園開催!
2020年東京オリンピックで初めて正式種目として採用された3×3(スリー・エックス・スリー)バスケットボール競技。その東京オリンピックの女子バスケットボールで、日本初の銀メダルを獲得した現役アスリートが主催する“3×3バスケの甲子園”が、愛知県名古屋市にある久屋大通公園で開催された。
「いやぁー、ついにこの日がやってきました!今まで以上にハイレベルなチームが集まった決勝大会。本当にどのチームが勝つか、全く想像ができません」と、大会前に話すのは主催者の馬瓜エブリンさんだ。

MARVELOUS∞決勝でも司会を努める馬瓜エブリン-Journal-ONE撮影
東京オリンピックで銀メダルを獲得した翌年にスタートした“3×3 MARVELOUS ∞(スリーエックス スリー マーベラス エイト)”も今年が4回目。今回から、東京、愛知、大阪、岡山と4都市で予選を行うスケールアップしたMRAVELOUS∞の決勝大会には、各地域で優勝した男女4チームずつが参戦した。
各地の名門バスケ部が出陣
第4回MARVELOUS∞決勝には、各地域を代表する高校バスケットボール部の名門校が顔を揃える。
男子は、昨年のインターハイを制した東山高校(京都府)と準優勝の美濃加茂高校(岐阜県)、國學院久我山高校(東京都)、岡山学芸館高校(岡山県)と5人制バスケットボールでも名を馳せている4チームが登場。
女子も、ウインターカップ3位の大阪薫英女学院高校(大阪府)、久喜高校(埼玉県)、倉敷翠松高校(岡山県)、そして馬瓜エブリンさんの母校である地元の名門・桜花学園高校(愛知県)が頂点を目指す。

5人制のスキルも身に付く3×3バスケ(久喜vs桜花学園戦)-Journal-ONE撮影
「(5人制バスケットボールで)世界で戦える選手になるには、ゴール下の強いフィジカル、3ポイントシュートの精度、そして何よりゲーム中に考えて動けるクリエイティブなプレーが必要なのです」と、馬瓜エブリンさんは言う。これらの必須スキルを習得するに、3×3バスケットボールはもってこいの競技というわけだ。
唯一の公立高校が頂点を目指す
今大会、Journal-ONE編集部の目を引いたのは、公立高校唯一の出場となった久喜高チーム。5人制の高校バスケットボール大会では、並み居る県内の私学と肩を並べ関東大会にも出場する強豪だ。
東京・豊洲で行われた東京予選では、エザック メ―シー蘭選手(#33)の高さを活かしたゴール下の攻防と、山口果南選手(#30)、菊池真央選手(#24)の鋭いドライブからのシュート、小室佐和子選手(#0)のアーク外からの決定力と、多彩な攻撃で強豪2チームを圧倒して決勝大会にコマを進めてきた。

唯一の公立校・久喜高のパフォーマンス-Journal-ONE撮影
その好調さを維持して調整と作戦確認をしていた試合前。この日はひとりの女性が選手たちにアドバイスをしているところが目に留まった。聞けばこの女性、久喜高OGのフェレイラ ミユキさんは、自らも高校生時代に18歳以下の3×3日本一を決める”3×3 U18日本選手権”で優勝した経歴を持つという。
「今年から週1回の程度でコーチを引き受けているのです」と話すフェレイラさんは現在、都内の一流ホテルに勤務しながら3×3バスケットボールの国内リーグ” 3XS(トライクロス)”の“新宿GIVERS”でプレーしている。

母校のコーチを務める現役3×3選手のフェレイラ-Journal-ONE撮影
「気軽に話しができるコーチです」とフェレイラさんを紹介した菊池選手と楽しそうに話すフェレイラさん。大一番を控えた選手たちも、良い緊張感を保ちながらリラックスした表情で身体を温めていた。

リラックスして試合前の調整をする久喜高の選手たち-Journal-ONE撮影
男女1戦目は終盤に試合か動く
既に夏の様な日射しが降り注ぐ名古屋市・久屋大通公園。9月に入り湿気も多くなった苛酷な環境下にもかかわらず、男女8チームの選手たちが素晴らしいプレーを見せてくれた。
