
ハイペースで点を取り合った東山高と國學院久我山高の一戦-Journal-ONE撮影
その後も一進一退の攻防が続く中、オフェンスリバウンドを制した東山高が、アーク外に出てから攻撃を仕掛けずファウルとなると、ここから國學院久我山高が流れを掴んで点差を広げる。
東山高は残り3分のタイムアウトで戦術を再確認するも、最後はアーク外から2ポイントを挙げた國學院久我山高が21-15と試合時間2分を残してノックアウト勝ち。「外の強い東山にフリーで打たせないよう気を付けた」と戦略の効果を話していた。

笑顔で勝利を振り返る國學院久我山高の選手たち-Journal-ONE撮影
女子決勝は残り45秒まで接戦
順位決定戦が終わり、日が陰り始めた名古屋市・久屋大通公園。準決勝でアクシデントに見舞われた久喜高・山口選手が松葉杖で登場すると、会場からは大きな拍手。一方の大阪薫英女学院高も、OGの津野七海(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)がマイクパフォーマンスでエールを送り会場を盛り上げる。

負傷の山口を欠きエザック、小室、菊池で戦い抜いた久喜高-Journal-ONE撮影
互いに12秒以内にシュートを打たせない素晴らしいディフェンス。前半は取って取り返す展開で7-6とわずかに久喜高がリードして後半戦に入った。
ここで流れを変えたのは久喜高。今までポストプレーに徹していたエザック選手がアーク外から2ポイントを獲得すると、3点差を付けたままで優位に試合を進める。
残り3分を切り、1点差に迫った大阪薫英女学院高の反撃に会場のボルテージが上がる中、久喜高は東京予選でも炸裂した小室選手の2ポイントシュートが決まり再び突き放しに掛かる。

高さと技術で最後まで食い下がった大阪薫英女学院高-Journal-ONE撮影
追いすがる大阪薫英女学院高も、負けずにアーク外から2ポイントを決めるなど13-11と再び2点差として残り45秒。この場面で久喜高・菊池選手がドライブからファウルをもらいながら得点。フリースロー2本も決めて試合を決めた公立の久喜高が、18-11で見事にMARVELOUS∞初優勝を果たした。
嬉し涙を流す久喜高の選手たち。「大舞台で優勝できて嬉しい」「コートに立てるのは3人、でも4人全員で役割を果たそうと話し合った」と、山口選手の負傷を乗り越えた優勝に喜びを爆発させた。
男子決勝はシュート力で会場も驚愕
ゴール下でのフィジカルの強さで圧倒した岡山学芸館高と國學院久我山高の決勝は、アーク外からのシュートの打ち合いで試合が始まった。
2ポイントを互いに決め合いながら7-6と國學院久我山高がわずかにリードした中盤、さらに國學院久我山高が2ポイントを連発して15-7と一気にリードを広げる。

精度高いショットで優勝した國學院久我山高-Journal-ONE撮影
石水怜選手、佐藤淳太郎選手と炸裂する國學院久我山高2ポイントの嵐に、岡山学芸館高は着実にドライブで中を攻めて流れを掴むと、2ポイントも決めて残り4分を切ったところで17-11と反撃に転じた。

圧倒的なフィジカリティで最後まで健闘した岡山学芸館高-Journal-ONE撮影
流れが岡山学芸館高に傾きかける中で試合を決めたのは、やはり國學院久我山高の2ポイントだった。残り3分を残した時点でフリーとなった佐藤選手が2ポイントを決めて21-14とノックアウトで優勝を決めた。「4人で試合をする貴重な機会で、さらに仲間との絆が深まった大会だった」と、勝利だけでないMARVELOUS∞からのギフトを喜んでいた。
バスケが日本に根付く新たなフィールドを
夏の全国高等学校総合体育大会(インターハイ)、全国高等学校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)という二大大会に向け青春をかける、高校生5人制バスケットボール部活動。その合間を縫って開催されるMARVELOUS∞は、単なる高校生活の思い出のひとつではなく、スキルを磨いてチームの絆を一層深める絶好の機会であることが分かる。
