いよいよBリーグの2025-26シーズンが開幕する。今シーズンは、2016-17シーズンのリーグ開幕から数えて10シーズン目。愛知県では2021-22シーズンにファイティングイーグルス名古屋がB1昇格を決めたことで、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、シーホース三河、三遠ネオフェニックスを含めた4チームが、国内トップリーグに所属するという地域になった。新アリーナの開業・建設計画も立ち上がり、2026年秋にはアジア競技大会という国際大会も控えるなど、広くスポーツに置いても注目されている。そんなエリアに拠点を置く4チームを紹介したい。今回は愛知県名古屋市が本拠地のファイティングイーグルス名古屋である。

白い爽やかなユニフォームが印象的なファイティングイーグルス名古屋ーJournal-ONE撮影
昨シーズンは並里、保岡加入も悔しい結果に
ファイティングイーグルス名古屋(FE名古屋)は昨シーズン、レギュラーシーズンで30勝30敗で中地区5位、チャンピオンシップ進出はならなかった。Bリーグ屈指の司令塔・並里成(#3/PG/172cm)や東京五輪で3×3日本代表を務めたシューター・保岡龍斗(#23/SG・SF/188cm)が加入。アーロン・ヘンリーがB1得点ランキング2位となる平均20.1得点を記録し、佐土原遼も同12.8得点、ショーン・オマラ(#54/C/208cm)も同12.7得点を挙げるなど一昨シーズンより攻撃力が上がったものの、持ち前の堅守では平均失点が増える結果に。シーズン中盤には5連勝も記録したが、悔しい結果に終わった。

司令塔・並里選手のゲームメイクに注目したい-Journal-ONE撮影
さらに、オフシーズンには主力のヘンリーや佐土原が他チームへ移籍。B2時代からチームを率いた川辺泰三ヘッドコーチも退団して、チームは節目を迎えることになった。
注目の新戦力はルーキー・須藤タイレル拓
新たにチームの指揮を執るのは、ルーベン・ボイキンスーパーバイザーコーチである。選手としてバンビシャス奈良やアースフレンズ東京Z、サンロッカーズ渋谷などでプレー経験があり、2019-20シーズンから昨シーズンまで大阪エヴェッサでアシスタントコーチを務めた。チームを知るカルバン・オールダムアソシエイトコーチ兼ヘッドコーチとの二人三脚で始動する。
キャプテンは並里と笹山貴哉(#21/PG/180cm)が務め、保岡やオマラらも引き続きチームを背負う。ヘンリーや佐土原ら主力の退団に伴って、新加入6選手を迎えてチームの浮上を図る。注目の新戦力は、2020年にスラムダンク奨学金の第13期生としてアメリカ挑戦に渡った須藤タイレル拓(#6/PG・SG/184cm)だろう。身長はバスケットボール選手として小さいものの、長い手足から繰り出されるドライブやアグレッシブなディフェンスは彼の魅力。ダンクを叩き込む姿も必見であり、ルーキーシーズンでの輝きを期待したい。

新加入の須藤タイレル拓の活躍に期待が高まるーJournal-ONE撮影
また、ジェレミー・ジョーンズ(#22/SF/201cm)の2シーズンぶり復帰もチームにとって心強い。好守に定評があり、得点やリバウンド、ボールまで運べる万能的な選手だ。新旧戦力の融合に、今シーズンは注目していきたい。
前哨戦では昨シーズンのCS進出チームを破る
シーズンの前哨戦となる「AICHI CENTRAL CUP 2025」では、新体制初陣として手応えを感じさせる戦いも見せている。初戦でいきなり昨シーズンのチャンピオンシップ(CS)進出チーム・シーホース三河戦を91-67で撃破。保岡が6本の3ポイントシュートを決めて21得点を叩き出し、チームとしても実に3ポイントシュートを40本中18本もマーク。失点も70点以下に封じ込めた。試合後、笹山はコート上でのインタビューで「今年からコーチが変わって、2ヶ月間自分たちのやってきたスタイルを崩さずにまずはやろうということで(試合に)入って、本当に出た選手が役割を全うした結果が、この試合の結果に繋がったと思います」と振り返った。

愛知セントラルカップでは初戦にシーホース三河と対戦し、勝利を掴んだ-Journal-ONE撮影

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[写真]=Nobuhiro Fukami