9月に開幕した関東大学ラグビーは波乱のスタート
9月に開幕したラグビー関東大学対抗戦、関東大学リーグ戦は中盤戦を迎えている。対抗戦は開幕戦で、明治大学が筑波大学に12年ぶりに敗れた(24-28)が、昨年全勝優勝の早稲田大学、昨季日本一の帝京大学は開幕から連勝を続けている。
また、リーグ戦も開幕戦で昨年の覇者である大東文化大学が、最下位だった関東学院大学に敗れる波乱(35-55)があった。ただ、東海大学(昨年3位)、東洋大学(2位)、流通経済大学(4位)は開幕からの連勝が続いている。
そんな中、今年も各チームに新たに加入した1年生のルーキーたちが躍動しているので、紹介していこう(☆:2024年度の高校日本代表選手)。
対抗戦:早稲田、帝京、明治の強豪校で出場を果たした1年生たち
まずは対抗戦の新人から見ていきたい。昨年に続いて優勝目指す早稲田大学は、BK(バックス)陣のメンバーは昨年と大きく変わらないが、春はCチームだったSH(スクラムハーフ)川端隆馬(大阪桐蔭☆)が夏合宿を経てAチームに上がり、控えから対抗戦2試合に出場。さらにボールキャリーに強みを見せる巨漢PR(プロップ)平山風希(大分東明☆)が大学のスクラムに慣れてきて、控えから『アカクロ』ジャージーに袖を通した。

高校時代「怪物」と称された早稲田大のPR平山もアカクロデビュー-斉藤健仁撮影
毎年、将来のリーダー候補を育てることを視野に入れつつ、1年生を積極的に起用する帝京大学では、多くの1年生が試合に出場している。15番を背負って3試合連続先発したのがFB(フルバック)吉田琉生(東海大大阪仰星☆)だ。昨季の花園ではSO(スタンドオフ)として準優勝を経験した吉田は、春から紅いジャージーの15番を着て、ラン、パス、キックと3拍子揃った選手として躍動。アタックを引っ張る1人となっている。
他にもFL(フランカー)/LO(ロック)アントニオ・フィシプナ(青森山田☆)、ヘニビトゥ・イリエサ(大分東明)、NO8(ナンバーエイト)藤久保陸(東海大相模)、青山学院大戦でハットトリックを達成したWTB(ウィング)下川悠輝(大分東明)が先発し、PR有賀啓悟(尾道)、HO(フッカー)三浦颯太(秋田工業)、3年のCTB(センター)上田倭士の弟・SO倭楓(大阪桐蔭)が控えから出場している。

パス、ラン、キックとスキルに長けた帝京大FB吉田はすでに中心選手でPOMにも輝いている‐斉藤健仁撮影
黒星スタートとなったが、その後は連勝で勝ち点を重ねている強豪の明治大。昨季の花園で優勝した桐蔭学園のSH後藤快斗(☆)、FB古賀龍人(☆)の2人がすでに紫紺のジャージーを着て先発しており、FW(フォワード)の層が厚いチームにあってPR佐々木大斗(常翔学園☆)も、3試合目で先発してスクラムで大きくアピールした。

トライを挙げるFB古賀はダイナミックなランが持ち味-斉藤健仁撮影
対抗戦:筑波、慶應義塾、レギュラーを獲得し躍動するルーキー
開幕戦で明治大学を下し、今年は大学選手権に出場したい筑波大学は、BKにタレントが多く揃う中で、スピードスターのFB内田慎之甫(佐賀工業☆)が3試合連続先発し、PR佐野涼太(山梨学院)が控えから出場した。

スピードスターの筑波大のFB内田は開幕から3試合連続先発だ‐斉藤健仁撮影
もっともルーキーが躍動しているのが、ルーツ校の慶應義塾大学だろう。FWでは桐蔭学園出身のLO西野誠一朗(☆)、高校日本代表でキャプテンを務めたFL申驥世(☆)、さらに一般入試で合格して入部したLO山﨑太雅(浦和)の3人は3試合連続先発し、チームの大きな力となっている。

桐蔭学園、高校日本代表でキャプテンを務めた慶應FL申はすでにチームの中軸だ‐斉藤健仁撮影
さらにBKでは、U19日本代表のSO小林祐貴(慶應義塾☆)が10番を背負い、CTB安西良太郎(慶應義塾☆)、WTB草薙拓海(桐蔭学園)も控えから、すでに黒黄ジャージーに袖を通している。

≫「X」アカウント
https://twitter.com/saitoh_k


















