西地区1位と2位の壮絶な戦い
JDリーグ2025の最終決戦。ダイヤモンドシリーズの準決勝が11月15日(土)に開催された。
今年の会場は、3月にオープンした読売巨人軍の新ファーム球場「ジャイアンツタウンスタジアム」。年間女王を決めるに相応しい環境だ。第2試合に行われた西地区1位のトヨタレッドテリアーズと、プレーオフを勝ち抜いた豊田自動織機シャイニングベガの対戦。
レギュラーシーズンではトヨタレッドテリアーズに対して3戦3敗。しかし、後半戦から調子を上げている山下千世投手と西地区防御率1位のメーガン・ファライモ投手の投げ合う展開は目が離せないものとなった。
結果は終盤、トヨタの島仲湊愛選手の3点本塁打によって3点をリードすると、ファライモ投手が豊田織機打線を1安打に抑える力投でファイナルへの切符を掴んだ。トヨタに対して今季初勝利を期待できる戦いぶりを見せていた豊田織機はあと一歩届かず、セミファイナルで姿を消すことになった。
永吉監督・山下千世投手の試合後会見

試合後の会見に臨んだ永吉監督と山下投手ーJournal-ONE撮影
準決勝を振り返る永吉監督
永吉監督) 惜しい試合を落としたという思いです。山下はいいピッチングをしていましたが、藤家選手へのデッドボールが痛かったかな。
あそこで流れが向こうにいったのかなと思います。そして、走者が出た時に送れなかったのも敗因の一つかなと思います。
準決勝を振り返る山下投手
山下投手) ホームランバッターが多い中で、ホームランを出さないようにとキャッチャーと話し合いをしていました。
でも一球で負ける試合になってしまって、勝負を急がなくていい場面で急いでしまったのがいけなかったかなと思います。
シーズンを振り返る永吉監督
永吉監督) 去年のシーズンを終えてからチーム全体を変えないといけないということでキャンプからしっかり取り組んできました。選手たちはすごく頑張ってくれたと思っています。山下にしても全日本総合の前から調子を上げてきてくれて、間違いなく後半戦は山下のお陰でここまでチームをもってこれたと思っています。
最後は山下でだめなら、もうだめという気持ちで先発に選びましたので、今日の試合が2025年の全てじゃないかなと思います。
あとは層の厚さでちょっと差が出たというのも感じたのでただの負けにするのではなく、今日から始まっている来シーズンに向けて活かしていきたいです。2025年、監督からしたら選手たちはよく頑張ってくれたと思います。

主将としてチームを引っ張ってきた大平あい選手ーJournal-ONE撮影
シーズンを振り返る山下投手
山下投手) 後半戦に向けて自分の調子も上がってきたことで試合を任せてもらうことが多くなって、それにちゃんと応えたい、チームのみんなが費やしてる練習にちゃんと投手して応えていきたいという思いがすごくありました。
それを実現できた試合は多かったのですが、今日の試合で感じた1球で決まってしまうという重さ頭に入れながら次のシーズンに向けてやっていきたいと思います。
記者からの一問一答
先発はいつ言われたか
山下投手) 水曜日ぐらい(試合4日前)に伝えられました。相手も決まっていたので準備は全てして臨むことができました。
ピッチングで良かったところ
山下投手) 良かった点は速球を活かしながら変化球で相手のタイミングを崩していけたところです。
しかし、ホームランではない打球を打たせられなかったこと、そしてデッドボールで流れが変わったのは私も思ったので、そこが良くなかったです。

トヨタ打線を順調に抑え込んでった山下投手ーJournal-ONE撮影
オフ期間の取り組みについて
山下投手) 速球をもっと活かせるような、コーナーに突くコントロールだったり、手元で動く球のキレを練習していきたいです。
試合に臨む前の気持ち
山下投手)緊張感は少なからずありましたが先発も早く伝えてもらっていとことで自分の中で準備がしっかりできていました。なので気負いした感じはなく、みんなが送り出してくる分、気持ちは楽に入れました。

山下投手の成長ぶりが分かる一戦だったーJournal-ONE撮影

