ラグビー日本代表|ジョージア戦で貴重な勝利
秋のテストマッチを総括
ラグビー日本代表が、ジョージア代表戦に勝利。世界ランキングを12位に上げて、秋のテストマッチシリーズを1勝4敗で終えたラグビー日本代表。
11月24日、羽田空港で、ジョージアから帰国したばかりのエディー・ジョーンズHCが『リポビタンDツアー』を振り返る会見を行った。しかし、この会見は実質的に2年目の総括会見であった。

帰国後の会見に臨むジョーンズHC-斉藤健仁撮影
エディー・ジャパン2年目の成績と進化
ラグビー日本代表2年目、エディー・ジャパンのテストマッチの通算成績は5勝6敗。1年目の4勝7敗より白星が1つ増えた。まず、7月に北九州でウェールズ代表に勝利。さらに、今年の最終戦でジョージア代表に、敵地で25-23と勝利したことで世界ランキングを12位に上げた。
その結果、12月3日にシドニーで行われる『2027年ワールドカップ』の組み合わせ抽選において、強豪との対戦が1つ減り、有利とされる『バンド2』入りしたことは評価できる。

勝利を喜ぶ日本代表:(C)JRFU
ワールドカップ抽選に向けたバンド分け
- バンド1:南アフリカ、ニュージーランド、イングランド、アイルランド、フランス、アルゼンチン
- バンド2:オーストラリア、フィジー、スコットランド、イタリア、ウェールズ、日本
ラグビー日本代表、秋のテストマッチ結果
まず、秋の強豪とのテストマッチシリーズ5連戦は下記のような結果となった。PNC(パシフィックネーションズ・カップ)の決勝のフィジー代表戦(●27-33)からの連敗も5で止めた。
- 10月25日 ●日本代表 15-19 オーストラリア代表
- 11月1日 ●日本代表 7-61 南アフリカ代表
- 11月8日 ●日本代表 10-41 アイルランド代表
- 11月15日 ●日本代表 23-24 ウェールズ代表
- 11月22日 ○日本代表 25-23 ジョージア代表
ジョーンズHCが語るラグビー日本代表の成長
すべて格上との対戦だった。ジョーンズHCは「昨年の今と同じ時期と比べて(世界の強豪と)今も隔たりは残っているが、この12ヶ月間でその差を縮められたと感じている。その理由として、チームの(選手)層が厚くなった」。
また、「特に今回のツアーでは、チームが本当に成長した。現実的に勝利の可能性がなかったと言える試合は、南アフリカ代表戦だけだった。それ以外の試合では、我々は常に勝利の可能性を秘めていた。だから、チームの進歩には本当に満足している」と振り返った。
成果は新戦力と組織ディフェンス
ラグビー日本代表、新戦力の台頭
就任1年目は20人、2年目の今年も23人が初キャップを得るなど、ジョーンズHCは積極的に若手を起用し続けた。その中でも、今回のツアーでは左PR(プロップ)、HO(フッカー)にケガ人が続出したが、左PR小林賢太(サントリーサンゴリアス東京)、大学を卒業したばかりHO佐藤健次(埼玉パナソニックワイルドナイツ)の2人が大きな成長の跡を見せた。

大きく成長したHO佐藤‐斉藤健仁撮影
ラグビー日本代表の若手が主力へ
また、CTB(センター)チャーリー・ローレンス(三菱重工相模原ダイナボアーズ)、WTB(ウィング)石田吉平(横浜キヤノンイーグルス)らも主力へと成長しつつある。
新キャプテンとリーダー陣の存在感
新しくキャプテンに就いたLO(ロック)ワーナー・ディアンズ(ハリケーンズ)を始め、SO(スタンドオフ)李承信(コベルコ神戸スティーラーズ)、CTBディラン・ライリー(ワイルドナイツ)らの新たなリーダー陣もチームをしっかり牽引した。
ラグビー日本代表の指揮官は「ワーナーという新キャプテンが就任し、彼は非常に良く準備し、周囲には優れたリーダーが何人かいた。彼らのリーダーシップの向上は、ジョージア代表戦で示されたと思う」と目を細めた。

ワーナー主将を先頭に引き上げる日本代表-斉藤健仁撮影
組織ディフェンスの進化と数値改善
プレー面で言えば、国際経験豊富なギャリー・ゴールド氏が守備担当コーチに就いた組織ディフェンスで大きな成長を見せた。平均失点が昨年の39.5点から28.3点と大きく減ったことにより、クロスゲームが増えたことは誰の目から見ても明らかだった。

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