農友会華道部

モールフラワーで華やかに

花屋のように並ぶ華やかなモールフラワー-Journal-ONE撮影

開場からしばらく経ち、学内がにぎわい始めたころ、色とりどりの花が並ぶブースを発見。近づいてよく見ると、その花はすべてカラーモールで作られたものでした。

「これは私たち華道部の部員が一輪ずつ丁寧に作ったモールフラワーです」と話してくれたのは、堀場春花さん（バイオサイエンス学科 4年生）。昨年、教室で行われていた生け花展示を取材した際にもインタビューに応じてくれた学生です。

華道部ならではの展示

「今年はより華道部らしさを出したいと思い、モールフラワーに挑戦しました。最近は “推し活” が流行っているので、色のバリエーションにもこだわり、花びらを一枚ずつ作って本物そっくりに仕上げました」

堀場さん（右から3番目）と華道部員たち-Journal-ONE撮影

普段から花と向き合う華道部ならではの作品。約20人の部員が半年かけて、なんと500本もの花を制作したそうです。「ガーベラは白いモールに着色して、より本物らしく見えるよう工夫しました。海外でも作っている方が多く、動画を参考にしました」と堀場さん。

このモールフラワーは女性客に大人気。「見に来てくださる方が多いので、お花の魅力を伝えられたら嬉しいです」と笑顔で語ってくれました。

華道部には唯一の男子学生、浦野 清志さん（醸造科学科 1年生）も所属。幼少期から生け花に親しんできたという彼は、醸造科学部で研究に励みながら、部活動では先輩たちと共に華道を極めています。

部員による作品も圧巻

教室では今年も生け花の展示を実施。竹を使ったダイナミックな作品や、個性的な植物を生けた作品が並びます。昨年の取材で「竹は部員自ら取りに行っている」と聞いたことを思い出し、その努力と想いが感じられる展示でした。

教室に飾られていた圧巻の作品-Journal-ONE撮影

ランドスケープデザイン・情報学研究室

景観・風景デザインとは

次に訪れたのは、農大で最も歴史ある造園科学科。なんと100年の歴史を誇り、正門や経堂門にある大きな装飾も学生たちの手によるものです。その中で、景観や都市デザインを研究するランドスケープデザイン・情報学研究室を取材しました。

教室には風景写真やイラスト、地図がずらり。「都市の大規模なスケールから、公園など小規模な空間まで、街づくりの設計デザインを考えています。さらに、デザイン後のマネジメントとして、マルシェやイベントの企画など、管理の仕組みも研究しています」と話してくれたのは中西 梓穂 さん（造園科学化 4年生）。

中西さん（左）と研究室のメンバーｰJournal-ONE撮影

ドローンを使った計測など、情報学的なアプローチも取り入れているそうです。

「デザインして終わりではなく、その場所でイベントを通じて地域の方と交流し、コミュニティを広げることが大切だと考えています。経堂門前の小さな畑も私たちが設計しました。作業中に通りかかった小学生が興味を持って話しかけてくれ、学内に入ってきたこともあります。そんなつながりを生み、見守っていくのが私たちの役割です」

仙台市の地形を紐解いていく

今年は宮城県仙台市にも注目。「仙台市は “緑の街” を目指しています。『杜の都』と呼ばれる背景には、伊達政宗の時代から続く土地利用の工夫があります。用水路や街路、区画の引き方など、他都市とは異なる特徴をリサーチし、展示しました」

研究室では9月に現地調査を実施し、仙台市の地形を2000分の1の模型で再現。川沿いの広場で勉強できるスペースやキャンプ場など、理想を詰め込んだデザイン案を市に提出したそうです。

-Journal-ONE撮影