サンゴリアスの挑戦が始まる。前編に続き、今回は東京サントリーサンゴリアスを特集する。
リーグワンでの初優勝を目指すサンゴリアスの戦略に迫る。加えて、キャプテンの覚悟、そして攻撃ラグビーの進化も紹介していこう。
2024₋25開幕戦でトライするサンゴリアス‐Journal-ONE撮影
サンゴリアス 初優勝への決意と歴史
サンゴリアス、リーグワン初優勝へ
続いては東京サントリーサンゴリアス。ホストエリアは東京都※で、ホストスタジアムは味の素スタジアムだ。
※連携を結んでいるのは東京都、港区、府中市、調布市、三鷹市
アタッキングラグビーを信条とするサンゴリアス。現在、日本代表を率いるエディー・ジョーンズHCらが指揮を執るなど、トップリーグ時代は優勝5回を誇る。しかし、トップリーグの最終シーズン、リーグワン元年と惜しくも準優勝に終わった。そのため、2017年度以降、王座から遠ざかっている状態だ。
元日本代表で、チームOBの小野晃征HCが就いた昨シーズンは開幕から2連敗、2引き分け。苦しいスタートを切ったサンゴリアスだった。ただ、その後は調子を取り戻し、6位でプレーオフに進出。
準々決勝では、3位だったクボタスピアーズ船橋・東京ベイと対戦。しかし、15-20と惜しくも敗れてシーズンを終えた。
昨シーズン、味スタでの開幕戦は大観衆に包まれた-Journal-ONE撮影
小野晃征HCが語るスローガンとチーム哲学
今季も小野HCが引き続き指揮を執る。リーグワンでの初優勝を目指すサンゴリアス。チームスローガンは「PROUD TO BE SUNGOLIATH」と定めた。
「サンゴリアスのスピリッツである『プライド・リスペクト・ネバーギブアップ』の3つの言葉を大事に。サンゴリアスにいることで満足せず、誇りを持ち、クラブの歴史をさらにいいものにして残していきたい」。
「選手、スタッフ、ファンも含めて、サンゴリアスであることに誇りを持てるようなチームを作っていきたい」と小野HC。
サンゴリアスで2シーズン目の小野HC/写真:斉藤健仁
サム・ケインが率いる新リーダー体制
主将はオールブラックス元キャプテンのサム・ケイン
キャプテンはチーム在籍3シーズン目。オールブラックスで104キャップを誇るFLサム・ケインが就任。バイスキャプテンに元日本代表SH流大、秋の日本代表遠征で初キャップを得たLOハリー・ホッキングスの2人を指名した。
小野HCは、「ケインはオールブラックスで100キャップ以上ある選手で、その中でキャプテンを経験している。彼を見ているとキャプテンでいる時の方が、リーダーシップなどで強みを出せると思う。リーダーシップのスタイルは3人とも違うが、チームメイトを巻き込める性格だし、周りから信頼されている3人だと思うので、チームをリードしてほしい」と話した。
サンゴリアスで主将を務めるサム・ケイン‐斉藤健仁撮影
決意を語るサム・ケイン
キャプテンのFLケインは「ニュージーランド代表活動がなく、初めてプレシーズンをサンゴリアスで過ごした。チームメイトでどういうラグビーをしたいか、という理解も深まった」と切り出した。
続けて、「キャプテンとしてみんなの良い模範になる。敬意を持ち、高いスタンダードを維持して、チームメイトに良い影響を与えられるようにしたい。昨シーズンは接戦で負けた試合が多かったが、一貫性を持って決勝までいきたい」と意気込んだ。
攻撃ラグビーと守備強化の両立
サンゴリアスといえば攻撃ラグビーが代名詞だが、昨シーズンは接戦で敗戦した試合が多かった。
そのため小野HCは、「自分たちの強みのアタックは、絶対ブレたらダメだと思っているが、相手の得点を止めることも昨シーズンからの学びになった。ボールを持っていないときに、点を止めるところも、この14週間、取り組んで準備してきた」と胸を張った。
攻撃の起点、W杯経験者の流₋Journal-ONE撮影
厚い選手層と日本代表・世界的スター
もちろん、選手層は厚く優勝が狙えるメンバーが揃っている。

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