早明戦となった大学ラグビー決勝
1月11日(日)、東京の『MUFGスタジアム』(国立競技場)。ラグビー全国大学選手権の決勝が行われた。今年のカードは、明治大学(関東大学対抗戦1位)と早稲田大学(同3位)の『早明戦』となった。
早明戦となった決勝は、6大会ぶり11度目のこと(通算成績は明治大学の6勝4敗)。昨年12月に行われた対抗戦での「早明戦」は明治大学が25-19で勝利していた。
早明戦 両校の戦略と序盤の攻防
序盤、早稲田大学はエリアを取る戦略
決勝に向けて「オールコネクト」をスローガンに掲げた明治大学。メンバーは、FW(フォワード)1人と、BK(バックス)1人を変更して臨む。
PR(プロップ)富田陸(4年)が先発し、FB(フルバック)の竹之下仁吾(3年)が控えに。加えて、WTB(ウィング)阿部煌生(2年)が先発に上がり、準決勝ではWTBだった古賀龍人(1年)がFBに入った。
一方、今季のスローガン同様に「One Shot」を決勝のテーマに掲げた早稲田大学。帝京大学を下した準決勝から、先発15人、控えの8人も含めて、23人全員が同じ布陣だった。「チームの骨格を変えたくなかった」(大田尾竜彦監督)。
エリアを取る戦略と先制、狙いと課題
早明戦の序盤は、やや風がある快晴の中、4万3489人のファンが集う。そして、試合は14:10にキックオフされた。
序盤は早稲田大学が攻め込む。SO(スタンドオフ)服部亮太(2年)のロングキックや、ハイパントキックを軸となった。エリア取りでは早稲田大学が優勢に試合を進める。相手陣でアタックする展開が続き、前半9分に試合が動いた。
キャプテンCTB(センター)野中健吾(4年)のPG(ペナルティゴール)を決める。こうして早稲田大学が3点の先制に成功した。
早稲田大学の大田尾監督は、「エリアを取ることが狙いで、相手陣でのセットプレーを多くしたかった。50対50の状況であっても、エリアを優先し、相手陣で戦う時間を増やそうと考えていた」。中盤でハイパントキックを多用したことに関して、こう振り返った。
しかし、中盤では早稲田大学のハイボールを多用した戦略が効果を発揮できず。アタックしても、中盤での相手のディフェンスが強固で、ミスや反則を重ねる。その結果、早稲田大学はトライラインを越えることができなかった。

早稲田大学のゲームコントロールを担ったSO服部-斉藤健仁撮影
徐々にペースをつかんだ明治大学が逆転
すると明治大学もスクラムでペナルティを奪い、相手陣奥に攻め込む。早明戦の19分、モールで押し込むことはできなかったが、BKに展開。
キャプテンCTB平翔太(4年)が縦に切り裂いた明治大学。最後はPR田代大介(3年)が中央にトライを挙げて7-3と逆転に成功した。

トライを上げる明治大学PR田代‐斉藤健仁撮影
さらに早稲田大学のFB矢崎由高(3年)が、ハイボールの競り合いで危険なプレー。前半28分に、イエローカードを受けて10分間の一時的な退場となった。
数的有利となった明治大学はSH(スクラムハーフ)柴田竜成(4年)の裏へのキック。相手陣奥へと攻め込むと32分、SO伊藤龍之介(3年)がトライ。ディフェンスラインのギャップを突いた攻撃で14-3とリードした明治大学。こうしてそのままハーフタイムを迎えた。

スクラムでペナルティを得て喜ぶ明治大学のFW陣-斉藤健仁撮影
早明戦 後半の分岐点とスコアの推移
後半に入った早明戦決勝。早稲田大学は前半同様、ハイパントキックを軸に攻め込んだ。しかし、ハイボールキャッチが得意な選手が多い明治大学がこれを許さず。結果、早稲田大学はなかなか相手陣22m内に入ることができなかった。
すると9分、早稲田大学のラインアウトが乱れて、明治大学がターンオーバー。その後、CTB東海隼(4年)が縦にブレイクする。最後はSO伊藤から左大外のFL(フランカー)大川虎拓郎(3年)へのパスが通り、左中間にトライ。19-3とリードを広げた明治大学は、20分にもPGを決める。こうして、明治大学が22-3とさらに早稲田大学を突き放した。
しかし、早稲田大学も自陣からSO服部、FB矢崎を中心に積極的にボールを動かす。そして後半32分、SH渡邊晃樹(2年)がトライを返して、12点差とした。その後も早稲田大学は猛攻を仕掛けた。しかし、明治大学が粘りのディフェンスを見せ続け、そのまま22-10でノーサイド。

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