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早明戦となった大学ラグビー決勝を制した明治大学
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早明戦となった大学ラグビー決勝を制した明治大学

7大会ぶり14度目の優勝を飾った明治大学-斉藤健仁撮影

トラブル、そして黒星スタートを跳ねのけた明治大学

ただ、優勝した明治大学もシーズン序盤から順風満帆というわけではなかった。春季大会では0-31で帝京大学に敗れて、夏合宿も帝京大学に善戦したが敗戦していた。そして、夏合宿の最終日に、未成年の部員が飲酒していたことが発覚。

その影響もあり、対抗戦の開幕で筑波大学に24-28とラストプレーで逆転を許した。結果、12年ぶりに敗れる黒星スタートとなった。さらに、その後も明治大学はなかなか調子が上がらず。11月2日の慶應義塾大学には、24-22とかろうじて勝利するのがやっとだった。

帝京大学戦、早稲田大学戦を控えて、そこから選手たち自らが「このままではいけない」と奮起。選手だけでミーティングを行い、自分たちのチームの強み、戦い方について話し合った。時には4時間に及ぶ日もあり、1週間のミーティング時間は昨年の1時間1回から、3~4回ほどに。結果的には「(トータル)7~8倍になった」(平主将)という。

もともと伝統的に明治大学は、スクラム、ラインアウトからのモールが強み。「ディフェンスにこだわるチーム」を目指してきた。

さらに、春から攻撃では横幅を使ったアタックに着手してきた。バックスリーにハイボールキャッチに強い選手が多かったこともあった明治大学。それゆえ、モメンタム(勢い)が生まれないときや、自陣からはハイボールを軸にアタックする戦略に変えた。

選手の自主性から取り組んだ明治大学の強み

自主性が生んだ戦略と結束

ディフェンス、セットプレー、ハイボールキック。自分たちの強み、軸を再確認した明治大学。

5年ぶりに帝京大学に21-17で勝利すると勢いに乗った。ライバルの早稲田大学との「早明戦」、大学選手権も含めて9連勝。一気に日本一まで駆け上がったというわけだ。

神鳥監督はセットプレーやハイボールキャッチを軸に戦う戦略は、「春から、もともとコーチ陣の中にそういった案もあった」という。

ただ、コーチ陣から強要するわけではなく、選手たちが自主性を持ってアイデアを出して、取り組んだ。その結果、よりチームに浸透し、自分たちのものになったことは間違いなかった。

昨年12月、「早明戦」の試合前のこと。控え室には試合に出る23人に対して、ノンメンバーからの手紙が置いてあったという。神鳥監督曰く、「5年間で初めてのことだった」。大学選手権決勝も、試合前日、ノンメンバーからビデオが送られた。これを見て選手たちは気合を入れたという。

逆境を乗り越えたチームと来季への誓い

才能集団と言われていた明治大学は選手たち。しかし、「昨年度まで、よく準決勝、決勝まで進んでいたと思う」と正直に吐露するほどだった。

そんな中、8月から9月にかけて、チーム内でのトラブルや黒星によりバラバラになりかける。それでも、「本気で日本一を目指したい」という強い気持ちで結束。4年生だけでなく下級生を交えてのミーティングを通して、チームが1つになった。そして、早明戦となった決勝の舞台。今シーズン一番のパフォーマンスを見せて、7大会ぶりに大学の頂点に立った。

来季、2連覇を目指して戦うことになる明治大学のSO伊藤は「僕はあと1年ありますが、優勝という本当に素晴らしい経験を4年生にさせてもらえたので、絶対に引き継いでチームの伝統にして、また来シーズンもこの舞台で優勝できるようにがんはりたい」と前を向いた。

■記者プロフィール
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。2012年から2015年までエディー・ジャパン全54試合を現地で取材。ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「ラグビー語辞典」(誠文堂新光社)、「今こそ行きたい 欧州サッカースタジアム巡礼」(エクスナレッジ)など著書多数。
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Journal-ONE投稿記者-斉藤 健仁
取材・文:
斉藤 健仁( 日本 )
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