「キャッチャー役が一番大変です。ウニってしまいますよね。」と、入江隼平選手(3年・延岡高)が笑顔で語り掛ける。“ウニる”とは1980年代半ばに流行した、「頭が働かない、考えがまとまらない」という意味。実は「大原監督が若い頃に使っていた言葉だそうです。」と、令和の大学生が嬉しそうにその語源を教えてくれた。
ボール回しの実演に高校球児も参加し深まる交流
お昼前には、“和大ドリル”の総ざらいとして和歌山大学がボール回しを披露。ボール回しはストップウォッチで計測するのが慣例で、10周続けるボール回しでの目標タイムは54秒切りだ。
「これ以上時間を要すると、中継プレーやダブルプレーなどのフィールディングで、強豪私大に絶対に勝つことはできない。」と、その理由を教えてくれた大原監督の目も鋭く光る。選手たちは、捕球送球のステップ、ボールの握り替えと“和大ドリル”で培ったスキルを存分に発揮した。

タイムを計るボール回しで全員の意識を高めていく-Journal-ONE撮影
この練習では、滋賀県立能登川高校から参加した高校生球児も参加。今春の選抜高校野球大会の21世紀枠推薦校(滋賀県)に選ばれた強豪公立校の能登川高校。しかし、惜しくも最終選考に進むことは出来なかった。夏の甲子園を目指す現在ではあるが、「教員を目指し、大学でも野球をやりたい。」と来春の和歌山大学入学を目指して今回の練習会に参加した。
「うちを目指してくれることは、本当に有難い。」と、大原監督も目を細めてプレーを見守っていた。
続いて、和歌山大学はシートノックでも軽快な動きでお手本を披露した。その後は、神戸弘陵高校がシートノック、ケース打撃を行い、先輩たちの教えを実践して見せる。
今度は石原監督の目が鋭く光る中、「集合!」の声が掛かる。すると、大原監督が神戸弘陵高校の選手たちを前に、プレーの修正ポイントを熱心に教えていた。
大原監督と石原監督が選手に託した“勝ち続ける覚悟”とは
交代で昼食をはさみながら、7時間弱にわたってグラウンドを駆けまわり続けた和歌山大学、神戸弘陵高校、そして明治大学の選手たち。

大原監督のエールは高校生の胸にしっかりと刻まれた-Journal-ONE撮影
練習の最後、神戸弘陵高校の選手たちを前に大原監督は、「前人未踏の4連覇に向け、今日の経験も活かして欲しい。」とエールを送る。「私たちも大学選手権連続出場の目標が潰えた。連覇が止まると『もう二度と達成できないのでは?』と恐怖に支配される。連覇を続けることも連覇が潰えることも同じ位の重圧がある。」と、重圧に負けない強い気持ちを持って欲しいと締めくくった。
続いて円陣の前に立った石原監督も、「今まで教えていただいた学び、今日新たに得た気付きを持ち帰り、センバツ大会に全力で臨みたい。」と話す。和歌山大学のメソッドを取り入れ、女子高校野球の頂点に君臨する神戸弘陵高校の選手たち。感謝を胸に連覇への決意を示して笑顔で和歌山を後にした。
それぞれの目標達成に決意も新た
今春、リーグ優勝を果たし2年ぶりの大学選手権出場を目指す和歌山大学硬式野球部。春のセンバツで前人未踏の4連覇に挑む神戸弘陵高校女子硬式野球部。そして、今春から全日本大学女子硬式野球連盟への加盟が決まった明治大学女子硬式野球クラブ。さらに、今夏の甲子園出場を目指す滋賀県立能登川高校硬式野球部。
それぞれが大きな目標に向かい、白球を追いかけた2026年の年はじめ。Journal-ONEではこれからもそれぞれの夢を応援し、その活躍を広く紹介し続けていきたい。



















