Bリーグ10周年─長崎・ハピネスアリーナ基点の3日間
Bリーグ10年目のオールスターが、長崎スタジアムシティのハピネスアリーナで開催された。今年のオールスターは、アリーナを核に開催期間が三日間となった。すなわち、これはアリーナを核に市内一体開催へ舵を切ったことを意味する。
この週末が掲げたテーマは「バスケと街と夢の共演」。街の回遊導線と演出、平和を伝えるメッセージが、ひとつの物語として緻密に編み込まれていた。
また、行政・クラブ・リーグが同じ図面を共有して準備を進めたことで、来場者が体験する“街とアリーナの連続性”はこれまで以上に滑らかになった。
その結果、会場内外の時間は切れ目なくつながり、滞在価値が大きく向上したことは間違いない。

Bリーグオールスターは彩り豊かに3日間を完遂した-Journal-ONE撮影
三日間を通じて示されたのは、Bリーグが打ち出す“地域と競技が共鳴するアリーナ体験”の実戦モデルであり、長崎はその象徴的なフィールドとなった。
続いて、この設計思想は2027年の名古屋「IGアリーナ」、2028年の神戸「GLION ARENA KOBE」へと継承。Bリーグは大型アリーナと都市機能を束ね、フェス型の価値を段階的にスケールさせる。
約1.5万人収容のIGアリーナは、Bリーグのオールスター史上最大級の器であり、Bリーグが“次の10年”で求めるグローバル水準のアリーナ体験を本格実装する舞台となるのだ。
試合前の“面白い掛け合い”─入場演出からホイッスル直後の抱擁ファウルまで
開演直後から会場は長崎色に染まった。Bリーグ・オールスターらしい遊び心が、入場の小道具やコール&レスポンスに散りばめられた。その結果、観客の表情は一気に解きほぐした。
ホイッスル直後には“抱擁のような止め”にアンスポーツマンライクがコールされ、可笑しみと緊張感が同時に立ち上がった。
Bリーグのオールスターは、笑いと技を同時進行で見せ続けた。これにより、観客は一瞬ごとに温度を更新。こうして、以降の試合は高いテンポのまま沸点を上げ続けていった。

地元選出の川真田も大いに盛り上げた‐Journal-ONE撮影
試合展開(Q1→Q4)─ハイライトの洪水、そのなかで光った「決定打」
最終スコアはB.WHITE 133─122。だが、この日の価値は点差に収まらない。Bリーグのスターたちが作った“場面の連続”こそが、10周年の到達点を示した。
第1クォーター|互角の“見せ場合戦”、富永啓生が最初の火柱
第1Qは40─39でB.WHITEが先行する。先手を取ったのは、ザック・オーガスト(滋賀レイクス)のリム上での支配力。加えて、渡邊雄太(千葉ジェッツ)のトランジションだった。
Bリーグの試合でもおなじみの“守→攻の即時切り替え”を、渡邊は最短距離で体現。オーガストは接触前のポジション確保が速く、ヘルプを強制して外角の余白を広げた。
一方、B.BLACKも富永啓生(レバンガ北海道)が最初の火柱を上げる。サイドステップで間合いを作り、キャッチとリリースの間を極端に短くする“Bリーグ屈指の速射”で応戦した。
しかし、序盤から圧倒的なインパクトを残したのは、長崎県雲仙市出身の田中大貴(サンロッカーズ渋谷)だった。第1Qからスピード全開で走り、味方の壁になる動きを使って相手を振り切る。そして、そこから素早くポジションを取り直してシュートの準備を整えた。

渡邊雄太の豪快ダンクなど美技が光った-Journal-ONE撮影
序盤から、Bリーグの「走る・撃つ・魅せる」が高密度で重なった。
第2クォーター|B.WHITEが二桁差へ!田中大貴の“射抜くリズム”
第2QはB.WHITEが、32─20と圧倒した。ここで音色を変えたのが田中である。
まず外へ広がって相手を揺さぶり、すぐさま向きを変えて抜け出す。さらにパスを受けた瞬間に打ち切る速さや、ゆったりした展開の中で後ろから届くパスに合わせる間の取り方まで。どの選択も迷いがなかった。
Bリーグでも屈指の“用意された姿勢で受ける”型が機能し、クローズアウトは一歩遅れ続けた。
さらに、ジョシュ・ホーキンソン(サンロッカーズ渋谷)もトップやコーナーから伸びのあるスリーでビッグの足を外へ固定。その結果、ショートロールでは正確なスキップパスで弱サイドを起こした。



















