チームラボプラネッツ後編—身体が“動きで理解する”世界へ
チームラボプラネッツ TOKYO DMMの体験を、初めて訪れる方のために。Journal-ONEの“旅×アート”ガイドは、前後編の二部構成となっている。
前編で紹介した“水・光・香り・身体感覚が開く没入体験”。後編では、その先に広がる新たな領域へと足を踏み入れていく。
チームラボプラネッツで2025年に拡張された「Forest Area」。ここを起点に、動くほど理解が深まる体験や、絶滅種との再会、創造が世界を生み出すFuture Parkなど、プラネッツの“もう一つの核心”を紹介する。
前編を読んだ方はもちろん、ここから読む方にも理解しやすいよう、体験の流れをなぞりながら案内していく。
Forest Area|動くほど、理解が進む(体験の拡張)
考える前に動くと、世界がつながる。
チームラボプラネッツのForest Areaは、2025年1月に拡張したエリアだ。ここまで感じてきた身体を「動かして理解する」方向へ拡張するゾーンとなっている。
Forest AreaはAthletics Forest(運動の森)、Catching and Collecting Extinct Forest(つかまえて集める森)、Future Park(学ぶ!未来の遊園地)という3つの教育的プロジェクトからなる。
水や光で整った感覚に、能動性が加わると、体験は一段くっきりするはずだ。

チームラボ《坂の上のつぶつぶの滝》©チームラボ
運動の森(Athletics Forest)|身体で空間を読み解く
動いた分だけ、世界が立体地図になる。
運動の森は、個別の作品を「順番に鑑賞する」場ではない。身体の動きが次の作品を立ち上げ、体験と体験が呼応しながらつながっていく。そんな巨大な地形のような空間だ。
チームラボプラネッツのForest Areaの中でも、運動の森は“身体で空間を読む”体験の中心にある。ここでは、跳ぶ、登る、踏む、立つ、といった何気ない動作ひとつひとつがコンパスになり、動いた分だけ世界が立体地図として身体の中に書き込まれていく。
空間のリズムに身体が引き込まれる—最初の揺さぶりが、次の体験への“助走”に変わる
最初に私の重心を攫っていったのは、あおむしハウスの高速回転跳ね球だった。
回転しながら跳ねる球の動きは予測を許さない。足を出せば空間のリズムがそのまま身体に乗り移る。気づけばその勢いでマルチジャンピング宇宙へ滑り込んでいた。跳ぶたびに地面の反応が違い、着地するたびに空間の奥行きが増えるような感覚がある。
その高まりを引き受けるように視線が上へ向く。すると、イロトリドリのエアリアルクライミングが自然と身体を呼ぶ。登るたびに世界の見え方が変わり、さっきまで“平面”だった景色が立体の谷や峰のように読み替わる。
そして、その視点の変化に合わせて足元が慎重になる。そこで現れるのがインビジブルな世界のバランス飛石。見えない足場を足裏で探り、重心を確かめる。そのたびに、自分の存在が空間のルールを照らしているように感じられた。

チームラボ《イロトリドリのエアリアルクライミング》©チームラボ
自然のふるまいを、身体で読み替える—身体で理解した“秩序”が、次の自然現象の文法になる
足裏に残った緊張がゆるむころ、抽象化された自然が視界を包むグラフィックネイチャーに導かれる。ここで自然の構造を俯瞰したことで、次の“粒の世界”への心の準備が静かに整っていく。
すぐに現れるスケッチつぶつぶの滝。ここでは、水が粒子へ、粒子が滝へと変わり続ける様子が、まるで世界は「物体ではなく状態」だと言い聞かせてくる。その状態の揺らぎを地面から受け取るのが鼓動する大地だ。大地の振動が身体に入り、滝で知った“循環”が今度は足裏の振動として理解へとつながる。
そのまま遊びのルールとして因果が提示されるのが、すべって育てる!フルーツ畑。滑るという単純な行動が、育つ・変化するという結果へとすぐに返ってくる。そして視点を少し上げると、坂の上のつぶつぶの滝が現れた。同じ粒子でも位置が変われば全く違う自然現象として見えることを、まるで“実験”のように体感できた。

チームラボ《グラフィティネイチャー》©チームラボ
境界が溶け、存在そのものが空間を動かす—動きの余韻が、空間へ静かに波紋を残していく
色彩がふっと軽やかに流れ込み、身体の緊張をほどくように舞い込むの。これはあおむしハウスの群蝶だ。ここで私は、運動で占有されていた身体の意識が、群れの動きへと自然に合流していく感覚を味わった。



















