山中は「チーム内で、何位以上に入りたいとか、そんなに大きく言ってない。しかし、1つ1つの試合で良い結果を出すためにやっている。そうすることで順位はついてくると思う」と、目の前の試合にフォーカスしている。
ベテランに求められるもの、ベテランが意識すること
経験値がもたらす影響と若手へのサポート
37歳の山中亮平はBKの中でチーム最年長。FW(フォワード)は元日本代表NO8(ナンバーエイト)ツイ ヘンドリックが1つ年上だという。「イジー(元オーストラリア代表FBイズラエル・フォラウ)は1つ年下。ヘンディ(ツイ)は年齢が1つ上だが、大学は同期。早稲田大学と、帝京大学で大学選手権の決勝も対戦した」。
そんな山中に、チームが期待しているのはプレーだけではない。ベテランとして今までの経験をチームに還元することだろう。もちろん、本人も「試合に出る、出ないにかかわらず、何かしら良い影響を与えてチームの勝利に貢献したい」と自覚している。
「練習中、見ていて気づいたことがあったら伝えるようにしているし、何か聞かれたら積極的に教えている。また、若い選手も多いので、メンタル面のところもケアできると思う。後輩たちに寄り添えるようにやっている」
年齢との向き合い方と、勝利へ貢献する覚悟
そんな山中は「きつい練習に慣れてくると、もっとできるようになるので、年齢はそんなに感じない」と話す。
ただ、「オフで2日何もしていないと、オフ明けの練習では膝が痛くなったりするので、そこは年齢を感じる(苦笑)」という。そのため、オフの日でも身体を動かすことは欠かさない。
シーズン中盤戦を迎え、3勝5敗と負けが先行してきたチーム。その中で、山中は「もっと個人でも良いプレーができると思っている。チームを勝たせるために、身体をぶつけるところ、身体を張るところをよりやらないといけない」と語気を強めた。
2月28日(土)には、古巣であるスティーラーズとの対戦も控えている。本人も「意識している」と特別な思いで臨む。

年齢を感じさせないプレーを続けている山中-斉藤健仁撮影
違う景色を見て、別のチームで過ごすことがラグビー人生のプラス
身体が動く限りは現役を続ける予定という山中亮平。そんな彼は「同期がやっている間は辞めたくない。できるだけ長くプレーしたい」と先を見据えている。
さらに、高校日本代表合宿で同部屋だった日本代表FL(フランカー)リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)、早明戦で対戦した元日本代表SO(スタンドオフ)田村優(横浜キヤノンイーグルス)など、同世代には息の長い選手が多いことも、山中の“現役へのこだわり”を支えている。

リーチと同期の山中 リーチよりも長くプレーするのが目標だ‐斉藤健仁撮影
では、改めて移籍という決断をして今、どう思うのかを尋ねてみた。ベテランは少し考えた後、「そうですね……。違う景色も見られているし、こういった経験は神戸にいたらできなかった。別のチームで、別のチームメイトと違うラグビーをしている。このことは、今後の自分のラグビー人生にプラスになる。良い経験ができていると思う。」としみじみと話した。
2019年のワールドカップ日本大会で、高視聴率男となった『金髪』がトレードマークのベテランFB。 山中亮平は、今でもその輝きを失うことなく、新天地で好プレーを見せてチームを鼓舞し続けている。

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