WBCで早まる球春!女子高校生たちの熱戦にも注目
WBC開催により例年より早い球春到来を告げている日本列島では、野球への熱気が一段と高まっている。
その盛り上がりと歩調を合わせるように、高校野球の春のセンバツ甲子園とほぼ同時期に開催される女子高校生たちの全国大会「第27回全国高等学校女子硬式野球選抜大会」が幕を開ける。本大会は過去最多の57チームが出場し、加須市・栃木市・宇都宮市の3エリアで3月20日から27日まで熱戦が繰り広げられる。
大会は加須ラウンドと栃木ラウンドの二つの地区に分かれ、全国から勝ち上がった選手たちが春の女王の座を懸けて戦う構図となる。今年最大の見どころは、東京ドームで行われる決勝戦だ。女子センバツ決勝が同球場で開催されるのは5年連続となる。
昨年大会では神戸弘陵が史上初の3連覇を達成しており、連覇継続への注目が集まる。一方、昨夏の選手権優勝校・福知山成美、前回準優勝の履正社、そしてユース大会王者・クラーク記念国際など、実力を伸ばした強豪校が多数ひしめき、王者に挑む勢力図が今大会の見どころを大きく広げている。
日本中が球春に沸くこの時期、女子高校野球も男子に劣らぬ躍動を見せ、未来のスター選手が続々と登場する舞台となる。第27回大会は、女子野球の新たな歴史を刻む激闘が展開されることを約束する。

日本一のボード前で指示を出す西垣美来副将-Journal-ONE撮影
神戸弘陵高校|史上初の4連覇に挑む“絶対王者”
第27回大会で最大の注目校となるのが、昨年大会で史上初の3連覇を達成した神戸弘陵高校である。 過去の大会記録を振り返っても、神戸弘陵は近年の女子高校野球を牽引する存在であり、2023年・2024年・2025年と圧倒的な強さで頂点に立ち続けてきたことがわかる。
その勝負強さは、投打のバランスの良さだけにとどまらず、大舞台での対応力、試合ごとの修正力、選手層の厚さといった総合力に裏打ちされている。
特に昨年の大会では、多くの強豪校が勢いを増す中でも神戸弘陵は安定した試合運びを見せ、決勝まで危なげなく勝ち上がった。今年は福知山成美、履正社、クラーク記念国際といった実力校が虎視眈々と王者の座を狙うなか、神戸弘陵がどのように連覇への道を切り拓くのかが大会最大の焦点となる。
常に研究され、常に追われる立場でありながら頂点を守り続けるチームは、まさに“絶対王者”と呼ぶにふさわしい存在である。その強さの源泉は何か──。Journal-ONE編集部は今大会を前に神戸弘陵の練習を取材しており、次のセクションでは、取材を通して見えた彼女たちの揺るぎない強さの理由に迫る。

全国制覇を知らせる横断幕が校門前に‐Journal-ONE撮影
神戸弘陵女子硬式野球部の環境と“王者の覚悟”
神戸弘陵女子硬式野球部の専用グラウンドは、山陽新幹線・新神戸駅から電車とバスを乗り継いで約30分、小高い丘の上に位置している。校舎へ向かう坂道を上り切ると、校門脇には女子高校野球の偉業をたたえる横断幕が掲げられ、史上初の4連覇に対する学校と地域の期待の大きさを実感する。
校門をくぐると左手に女子硬式野球部の専用グラウンドが姿を現し、右手には男子硬式野球部のグラウンド、さらに校舎奥には男女サッカー部の専用グラウンドも整備されている。放課後すぐに練習へ取り組める環境に加え、女子硬式野球専用のグラウンドを持つ恵まれた環境は、まさに強豪校にふさわしい。

数多の栄光を記念した碑が並ぶグラウンド-Journal-ONE撮影
“日本一”のスローガンが支える強さと継承の文化
しかし、恵まれた環境に甘えることは許されない。ベンチやバックネットには“日本一”のスローガンが掲げられ、グラウンド脇には全国制覇の記念碑が整然と並ぶ。
さらにホームベース後方には、NPB女子硬式野球クラブで活躍するOGのユニフォームが額装されている。その中には、2026年8月に開幕する米国女子プロ野球リーグ(WPBL)へ挑む島野愛友利、佐伯絵美、米谷奈月らのユニフォームだ。
全国制覇のその先のキャリアまで視野に入れて練習に励む姿勢こそが、神戸弘陵が強豪であり続ける所以である。神戸弘陵女子野球部の専用グラウンドには、そこかしこに先輩たちの栄光に触れる場所がある。
日本一、全国制覇はもちろん、その後の野球キャリアを常に意識して練習をすることが、強豪校であり続ける所以かもしれない。





















