GWどこ行く?2026年は伊勢日帰り旅!

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3年ぶりの春季リーグ戦優勝を目指す和歌山大学-Journal-ONE撮影
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和歌山大学が見せた「今」―雪辱の一戦に刻まれた春の確かな前進

和歌山大学硬式野球部にとって、春季リーグ戦の開幕は単なるシーズンインではない。

冬の間に積み重ねてきた鍛錬、チームとして築いてきた共通理解が、結果として問われる最初の舞台である。加えて、6月に開催される全日本大学野球選手権へと続く長い道の、確かな出発点でもあるのだ。

高校野球は、第98回選抜高等学校野球大会が甲子園で。第27回全国高等学校女子硬式野球選抜大会が東京ドームで。それぞれ劇的な結末で幕を閉じた。この後、注目される学生野球は日本各地で始まる大学野球のリーグ戦へと移っていく。

全国27連盟で始まった春季リーグ戦。これを勝ち抜いた27の代表校が、神宮球場と東京ドームを舞台に大学野球日本一をかけて争うのが全日本大学野球選手権。即ち、春季リーグ戦は学生野球の「現在地」を映し出す鏡でもある。

Journal‑ONEでは、2年前の全日本大学野球選手権に国公立大学として唯一出場した和歌山大学が所属する近畿学生野球連盟に注目。開幕節を迎えた和歌山大学の現在地を確かめるため、大阪シティ信用金庫スタジアムに足を運んだ。

近畿学生野球連盟1部のホーム・大阪シティ信用金庫スタジアム-Journal-ONE撮影

近畿学生野球連盟1部のホーム・大阪シティ信用金庫スタジアム-Journal-ONE撮影

雨で途切れた初戦、そして訪れた“仕切り直し”の朝

4月4日の開幕初戦は、試合開始から降り続く雨の中で行われた。ボールは湿り、グラウンドは徐々に水を含む。プレー一つひとつに神経を使う、難しいコンディションだった。

和歌山大学は随所に粘りを見せたものの、試合は6回降雨コールド。流れを掴みかけながらも、勝敗が決する前に終わってしまった試合は、結果以上に悔しさを残した。

一夜明けた4月5日。前日とは一転、スタジアムには春の青空が広がった。

選手たちは早い時間からグラウンド入りし、アップにも強い集中が漂う。この一戦が、開幕節の流れを大きく左右する“落とせない試合”であることは、誰もが理解していた。

阪南大学の先発は左腕・菅将遥投手(2年・尾道)。対する和歌山大学は雪辱を期し、竹本陽投手(2年・小松大谷)にマウンドを託した。

和歌山大学は竹本陽に連敗ストッパーを託す-Journal-ONE撮影

連敗阻止の大役を担った竹本陽(和歌山大)-Journal-ONE撮影

近畿学生野球の“物差し”―強豪・阪南大学

阪南大学は、近畿学生野球連盟を代表する強豪の一つである。

リーグ戦では毎年のように上位争いを繰り広げ、常に優勝争いに食い込んでくる。勝ち方を知っており、内容で上回らなければ白星を掴めない、リーグ内でも“一つの物差し”として存在するチームだ。

この日のスターティングメンバーにも、広陵、済美、履正社、石見智翠館といった全国レベルの強豪校出身選手が名を連ねた。1番・澤田哉斗、2番・澤田大和の“澤田コンビ”を起点とした攻撃は切れ目がなく、上位から下位まで確実にプレッシャーをかけてくる。

その阪南大学を相手に、和歌山大学がどこまで自分たちの野球を貫けるのか。このカードは、開幕節であると同時に、チームの成熟度が問われる舞台でもあった。

阪南大のリードオフマンは広陵高校出身の澤田哉斗-Journal-ONE撮影

阪南大のリードオフマンは広陵高校出身の澤田哉斗-Journal-ONE撮影

1回表―阪南大学が見せた王道の入り

試合は初回から動いた。

1回表、阪南大学は2死から連打で一、二塁。迎えた5番・裏野丈選手(4年・石見智翠館)は、竹本投手の外角球を素直に弾き返す、中前適時打。

引っ張らず、確実に点を取りにいく。強豪らしい、隙のない先制点だった。

1回裏―主導権を奪い返した和歌山大の集中力

しかし和歌山大学も沈黙しない。

1回裏、2番・橋本琉生選手(3年・水口東)が積極的なバッティングで中前打で出塁する。続く3番・船越久嗣選手(3年・履正社)も右前へ運ぶと、スタンドがざわめいた。

そして打席に入るは、4番・佐藤大和選手(4年・札幌国際情報)。佐藤選手は、甘く入った球を捉えると、打球は三遊間を破る安打となり無死満塁。ベンチ前では全員が身を乗り出し、同点、逆転への空気が一気に高まった。

つづく5番・堀裕斗選手(2年・鹿児島玉龍)が遊ゴロを放つと、相手守備のミスを誘い同点に追い付いた和歌山大学。

さらに2死後、7番・錦野哲平選手(4年・八戸学院光星)が三遊間を鋭く破る2点適時打を放ち、直ぐさま逆転に成功する。その結果、試合の主導権は完全に和歌山大学へと移っていった。

■記者プロフィール
編集部-矢澤
1995年早大卒、JR東海で国内外からの観光誘客に関する企画・宣伝を主に、百貨店、レンタカー、旅行代理店、広告代理店でも働く。趣味はスポーツ観戦と旅行。メジャーリーグ(MLB)は28球団のBall Parkで観戦済み(全30球団)。
アクセス

大阪シティ信用金庫スタジアム(舞洲ベースボールスタジアム/信金スタジアム)

  • 住所
    〒554-0042 大阪府大阪市此花区北港緑地2丁目3番142号
  • TEL
    06-6460-1011(代表)受付時間:10:00〜17:00(年末年始休暇を除く)
  • アクセス

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    ② 名古屋駅 - 新幹線 約50分(東海道新幹線「のぞみ」)- 新大阪駅 - JR大阪環状線 約10分 - 西九条駅 - 大阪シティバス81系統(舞洲スポーツアイランド行き)約35分 - 「舞洲中央」バス停下車 - 徒歩約3分

    ③ 博多駅 - 新幹線 約2時間20分(山陽新幹線「のぞみ」)- 新大阪駅 - JR大阪環状線 約10分 - 西九条駅 - 大阪シティバス81系統(舞洲スポーツアイランド行き)約35分 - 「舞洲中央」バス停下車 - 徒歩約3分

    ④ 広島駅 - 新幹線 約1時間20分(山陽新幹線「のぞみ」)- 新大阪駅 - JR大阪環状線 約10分 - 西九条駅 - 大阪シティバス81系統(舞洲スポーツアイランド行き)約35分 - 「舞洲中央」バス停下車 - 徒歩約3分

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取材・文:
編集部-矢澤( 日本 )
この記事に関連する人物
大原 弘(和歌山大学硬式野球部 監督)

和歌山県和歌山市出身/1965年生まれ。本職は学習塾「GES」を運営する株式会社エスビジョングループ 提携事業本部長。

京都産業大学を卒業後、学習塾業界で30年以上にわたり小中高生の教育に携わる。並行して、母校・和歌山県立桐蔭高校野球部のコーチを務め、2008年、低迷していた和歌山大学硬式野球部の監督に就任。

就任当初、チームは近畿学生野球連盟3部に所属していたが、独自の指導哲学と組織づくりによりチーム力を急速に引き上げ、1部昇格。2017年春に初のリーグ優勝、同年の全日本大学野球選手権でベスト8進出という快挙を達成した。

指導理念は、「勝つことより、選手の人間形成」という明確な価値観を持つ。特に、選手が自ら考え、判断し、行動する力を養うために、和歌山大学硬式野球部は“ノーサイン野球”と呼ばれる独自の戦術を採用している。

また、学習塾で培った心理学・組織論・リーダー学を活かし、「動機づけ」「自律型人材の育成」を重視した教育的アプローチを導入。選手が“なぜその行動を取るのか”という視座を高めることを徹底している。

国公立大学として全国大会で勝利を重ねた指導は高く評価され、和歌山大学を「国立大の星」と称される存在へ押し上げた。

主な実績
2017年:第66回全日本大学野球選手権大会 初出場・ベスト8
2021年:第70回大会 ベスト16
近畿学生野球連盟 1部リーグ優勝(複数回)

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