また、「チョコレートは血糖値が爆上がりする分、低血糖になったときのギャップが激しくなるんです。ですので、ラムネやゼリーなどが適当なんですよ。」と羽賀さん。なるほど、差し入れはラムネかゼリーですね!
いよいよ合宿が始まります
普段なかなか聞けない話で盛り上がりましたが、いよいよ合宿が始まるようです。今回の主催チームである、Freedom代表の渡邉 翔太選手が円陣を組んだ選手たちに、今回の合宿の予定を説明します。冒頭で紹介したとおり、Freedomは同じ四国・高知を活動拠点にするチーム。
Freedomの皆さんをフィーチャリングしたレポートも公開しましたので、是非読んで下さいね。
スケジュールなどを確認したあと、会場を手配していただいた香川県高松市 文化・観光・スポーツ部スポーツ振興課の藤澤 直子さんと、岡田 麻里さんが紹介されました!
スポーツイベント誘致の係長を務める藤澤さんに合宿開催の経緯を伺いますと、「高松市は東京2020に向け、屋島中町にある屋島レクザムフィールドを主会場に、パラ陸上の大会や合宿誘致に取り組んできましたが、今後は、他の競技にも拡大し、引き続き、パラスポーツの推進やパラリンピアンとの交流事業を実施していきたい。車いすラグビーは今回初めての招致なので来ていただいて本当に嬉しい。」とのこと。
東京2020のホストタウン、共生社会ホストタウンとして、台湾のパラ陸上競技を受け入れたレガシーはさまざまなパラスポーツに広がっているのですね。
「今回、同じ四国で活動するFreedomさんとの橋渡しを、高知県障がい者スポーツセンターの北村所長にお願いしました。日本代表キャプテンの池 透暢(ゆきのぶ)選手のプレーを間近でみる機会は貴重です!」と、この合宿を心待ちにしていた藤澤さんでした。
観戦ポイント その1:選手ひとりひとりのチェアワークに注目
8の字に走るウォーミングアップ、ボールを使ったパス練習といった今まで見てきたルーティンに続き、さまざまなバリエーションのチェアワーク練習は見応えありです。
前進、後退、転回などさまざま動きを全員が順番にこなしていきます。ハイポインター用のラグ車とローポインター用のラグ車は見た目が全然違いますが、横一列に並んだチェアワークの練習を見ていると、きれいに動きが揃って動く様子はまるでダンスを見ているかのようです。
特に、瞬発力で一気に加速して急停止!更にラグ車の向きを45°変えてジグザグにストップ&ゴーを繰り返すチェアワークは、見ていてとても難しそう。東京2020で日本を銅メダルに導いたキャプテン・池さんや、AXEの点取り屋・峰島さんのキレのあるチェアワークを見ていると、「あぁ、こういった基礎練習がしっかりできるから試合でも縦横無尽にコートを動き回れるんだなぁ」と納得です。
先の三井不動産 2022 車いすラグビー SHIBUYA CUPに選出された白川 楓也選手や渡邉さん、東京2020銅メダリストの羽賀さん、パラリンピック・リオデジャネイロ大会銅メダリストの山口さん、2022 World Games Low Point Tournamentに出場した乗松さんなどの日本代表メンバーや、アスリート契約で日々肉体を鍛えているFreedomのメンバーのキレの良さにも目を奪われます。先日のSHIBUYA CUPで屈強なオーストラリア代表選手たちの間をすり抜けるようにトライを積み重ねていた白川さん、渡邉さん。その華麗なパフォーマンスは、こういった基礎練習の上にあるんだということが良く分かりました。
そしてFreedomには、まだ競技歴の浅い選手たちも在籍しています。高いレベルの選手たちと同じ練習はとてもキツいと思うのですが、みなさん必死に後を追っていきます。自分を高めるために努力をいとわないアスリートの姿は本当に素敵です。(Freedomのみなさんを詳しく紹介したレポートもあります!)
こういった基礎練習を怠りなくやり続けることが、車いすラグビーの魅力であるスピーディーな試合展開に繋がっているのですね。
観戦ポイント その2:キーエリアでの攻防を見逃すな
基礎練習で培ったチェアワークの実践はもちろん、とっさの判断力も鍛えられるトライライン付近での実践練習は、体力戦と頭脳戦が入り交じった攻防がみられる練習です!
ボールを持った選手の車いすが通過することで得点となるトライライン。ラインの前はオフェンスとディフェンスの激しい攻防が見られる “キーエリア” と呼ばれる特別なゾーンがあり、そこでの攻防に特化した練習も初めて見ることが出来ました。
8mあるトライラインと1.75メートル四方で囲われるキーエリアには、大きなふたつのルールがあります。
1)ディフェンスは3人までしか入れない(=1人はキーエリア外にいなければならない)