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アスリートが地元掛川を紹介!

セイコーゴールデングランプリに登場した北口榛花-児玉育美撮影
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“9月の世界陸上の舞台” 国立競技場で行われた国際大会

国内外のトップアスリートが集まる「セイコーゴールデングランプリ陸上2025東京」(”セイコーゴールデングランプリ”)は、陸上界の春のビッグイベントとして、とても人気の高い国際競技会。

世界陸連がダイヤモンドリーグに続く位置づけで主催している「コンチネンタルツアー」シリーズのなかでも、13大会しか得られていない最高位カテゴリ「ゴールド」の位置づけで開催されている。今年も5月18日に、9月に行われる東京2025世界陸上競技選手権大会(”東京世界陸上”)の舞台となる”国立競技場”で、華やかに開催された。

ここでは、この大会を制した日本選手を中心に、東京世界陸上に向けて弾みのつくパフォーマンスを見せた選手たちを中心に、大会の結果をご紹介しよう

世界陸上の会場でもある国立競技場-小野寺俊明撮影

世界陸上の会場でもある国立競技場-小野寺俊明撮影

世界女王の北口榛花が国内初戦-64m16の好投で観客を魅了

昨年の大会に続いて、最も高い注目度を誇ったのは女子やり投。2023年ブダペスト世界選手権で優勝を果たし、昨年のパリ五輪でも日本の陸上女子トラック&フィールド種目に初の金メダルと、現在、世界大会2連覇中の”北口榛花”が参戦。初戦として臨んだ、5月3日のダイヤモンドリーグ上海大会に続く2戦目、日本での競技会出場は、五輪金メダリストになる前の、日本選手権(新潟、6月)以来とあって、そのパフォーマンスに大きな注目が寄せられた。

北口は、1回目から60mラインを越えていく61m41をマークしてトップに立つと、観客に拍手を求めてスタートした5回目の試技で、64m16のビッグスローを披露。会場を大きくどよめかせるとともに、他選手を圧倒し、前回に続く優勝をなんなく手に入れた。

女子やり投は北口榛花が圧勝。64m16のビッグスローで観客をどよめかせた-児玉育美撮影

女子やり投は北口榛花が圧勝。64m16のビッグスローで観客をどよめかせた-児玉育美撮影

競技後、北口自身は「間違いなく投げられるエネルギーは持っているのに、それがなかなか(やりに)伝わらないことが今のもどかしさ」と、満足できる投げではなかったことを明かしたが、それでも東京世界陸上参加標準記録(64m00)を上回る好記録。

この結果、北口は今季世界リストで6位に浮上することとなった。さらに、5月の64m台は、北口にとって現日本記録の67m38を樹立した2023年以来の高水準となるもの。同じ会場が舞台となる東京世界陸上での連覇に向けて、上々の滑りだしを見せる結果となった。

村竹ラシッド-12秒台突入ならずもパワフルな走りで圧勝

男子110mハードルには、パリ五輪でトラック種目五輪史上最高順位となる5位入賞の快挙を成し遂げた”村竹ラシッド”が出場。初戦となった4月26日のダイヤモンドリーグ廈門大会で13秒14(2位)をマークした村竹は、この段階で日本陸連が設定する内定条件を満たして世界陸上の代表に内定させた。

その後、5月3日のダイヤモンドリーグ上海大会でも、連戦をものともせず13秒10の今季日本最高(今季世界5位)を叩きだして再び2位を占める活躍を見せていた。国内初戦となる今大会では、日本人未到の「12秒台」を狙うと公言したなかでの出場だった。

男子110mハードルを制したのは東京世界陸上に内定済みの村竹。向かい風のなかパワフルな走りを見せた-児玉育美撮影

男子110mハードルを制したのは東京世界陸上に内定済みの村竹。向かい風のなかパワフルな走りを見せた-児玉育美撮影

その110mハードルの決勝は、「1・2歩目が思ったより踏み込めてしまったために、重心が低くなってしまった」と自身も振り返ったように、第1ハードルへのアプローチに難が出たことで、ハードルに脚を当てながらのクリアランスが多くなる展開になってしまう。

しかし、向かい風1.1mという条件下となったにもかかわらず、パワフルな走りで後続を突き放すと、13秒16でフィニッシュ。村竹自身はレース後、悔しさを顕わにし、反省ばかりを口にしていたが、悪条件下での「失敗レース」であっても13秒1台でしっかり勝ちきった点に、世界的トップハードラーの地力を感じさせる結果となった。

3000m障害では三浦龍司-圧巻のキックを披露

トラック&フィールド種目で、北口・村竹とともに、すでに世界陸上代表に内定している男子3000m障害の”三浦龍司”も、貫禄を感じさせるレースを披露した。

パリ五輪で、東京大会(7位)に続いての8位入賞を果たした三浦も、村竹と同様にダイヤモンドリーグ廈門大会に出場。3000m障害の今季初戦となったこのレースで、自己3番目の8分10秒11をマークして参加標準記録(8分15秒00)を突破したことで条件を満たし、東京世界陸上の代表に内定している。この大会は、国内では昨年4月の織田記念以来、国立競技場では2022年のゴールデングランプリ以来となる3000m障害のレースだった。

■記者プロフィール
児玉 育美
フリーランスライター、エディター、ときどきフォトグラファー。陸上競技マガジン元編集長。東京女子体育大学卒業後、ベースボール・マガジン社で『陸上競技マガジン』の編集業務に携わったほか、スポーツ書籍の編集、トレーニング専門誌『陸上競技クリニック』の創刊・編集などに従事。フリーランスとなってからは、日本陸連オフィシャルライターをはじめとして、陸上競技の取材・撮影、執筆、編集業務をメインとした活動に取り組んでいる。
≫「X」アカウント https://twitter.com/ikumik6
≫「Instagram」アカウント https://www.instagram.com/exp.kodama/?hl=ja
アクセス

国立競技場

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Journal-ONE投稿記者-児玉 育美
取材・文:
児玉 育美( 日本 )
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