
代表の彼女たちが後輩たちにとっても大きな存在になる‐Journal-ONE撮影
― 日本の高校における女子ソフトボールの人口も野球と比べると決して多くはありません。2021年の数値では1,241校で17,408人の学生が部活動に登録しているデータがあります。
現在、韓国では高校で凡そ50人、クラブチームを含めても100人程しか選手がいませんが、まだまだ伸びる余地があると思っています。全国大会は4つあるのですが、もっとチーム数が増えてくれば、合数も多くなり、それに備えた練習量も増えて競技レベルも上がってくると思います。小学生がソフトボールに触れる機会が無いので、その仕組みも整えていく必要もあります。
私たちが目指す最終的な目標はまだまだ遠い道のり。それがいつ達成するのか、現時点で申し上げることは非常に難しい状況ですが、少しでも目標到達に向けて取り組みを進めていきます。
KBOとKBSAで担う韓国のプロ野球と野球

MLBのように内野に芝生がある蚕室野球場-Journal-ONE撮影
― KBOとKBSAの役割分担、協力体制はどういったものなのでしょうか?
韓国におけるプロ野球以外の野球に関することは、全て私たちKBSAが行うという役割分担です。リーグ運営では、プロ野球はKBOが担当しており、大学リーグも大学連盟が担当しています。ただし、国際間の業務や派遣の仕事などは全体的にKBSAの担当です。
― 国際大会では、プロ選手だけで臨む大会とアマチュア選手だけで臨む大会があります。そういった場合の役割分担はいかがでしょうか?
オリンピック、アジア大会の選手編成(選考)はKBOが担当しますが、選考以外のことは全てKBSAが担当します。KBOから選手名簿を送ってもらってからは協会のスタッフがKBOや大韓体育会(韓国スポーツ協会)とやり取りをしながら、派遣の準備をします。
― 野球ファン獲得という観点では、KBOの試合を盛り上げるチアリーダーの存在が独特ですね。
チアリーダーは確かに試合を盛り上げていますが、私が事務総長をしていた時に野球を静かに観戦したいというファンの声もありました。そのため、チアリーダーを外野などに移そうかという意見もあったのですが、韓国野球独自の応援文化を残そうとそのままにしました。
日本のプロ野球観戦の雰囲気もとても良く、韓国でも真似すべき部分も多いと思います。私も何度かNPBの試合を観戦しましたが、日本の野球ファンはプレーに集中して観戦している印象がありました。ただ、この観戦スタイルでは一方的な試合になってしまうと観戦の良い雰囲気が削がれてしまいます。しかし、韓国の野球観戦はずっと歌を歌いながら、試合展開にあまり左右されずに応援を続ける観戦文化です。この雰囲気に惹かれ、若い友達同士で球場に集まるきっかけとなり観客数が増えていきました。
加えて、野球ファン拡大策として野球場内の売店や各種施設の改善にも取り組みました。フィールドもMLB様式に改良して、これも良い評価をいただいたのです。美味しい食べ物を食べながら野球観戦を楽しめる雰囲気作りをしたことが、今の韓国野球の人気拡大に貢献したと思います。

トッポギをソーセージで挟んだ韓国ならではの球場メシ-Journal-ONE撮影
― かつてのNPBは、KBOのスター選手が試合を盛り上げてくれていましたが、最近はタンパベイレイズのキム・ハソン(김하성)選手や、サンフランシスコジャイアントのイ・ジョンフ(이정후)選手の様にMLBでプレーする選手が増えています。
そうですね。かつてNPBを経験して、機会があればMLBに行くKBOの選手が多かったですね。今は、NPBとKBOの年俸格差が無くなってきたこともあり、直接MLBに行く選手が増えてきたのだと思います。
私がKBOでマーケティングや広報の担当をしていた時は、千葉ロッテマリーンズや読売ジャイアンツで活躍したイ・スンヨプ(이승엽)選手など、KBOの一流選手がNPBでプレーしていました。時差のない日本でプレーする彼らの姿は韓国内でもテレビ中継されていたので、KBOの視聴率がなかなか上がらずに苦労した思い出があります(笑)。
野球に続け!ソフトボールの強化策

韓国代表と交流を深めた伊予銀行ヴェールズ-Journal−ONE撮影
