そんな五十路のナイキおやじが二宮から乗車した東海道線上り電車は、早朝の風を切ってどんどん東進する。そして、戸塚駅で下車し、乗り換えの横須賀線を待つ間、駅のホームで撮影タイム。

戸塚駅で川をまたぐホームを見て感動する-平床大輔撮影
戸塚駅は、駅の南端が川に架けられた橋の上にプラットホームが建っている珍しい構造になっており、常々、下車してホームの様子を見てみたいと思っていた。まあ、下車したとて、車内から見える風景とさして変わらないのだけど、ちゃんとホームに降り立って橋上ホームからの風景を見てみたかったので、それが叶って、ちょっと満足。
電車を乗り継いで東戸塚でホームに降りると、下車した通勤客と思われる人はまばらだが、TitleistやらSrixonやら、Callawayやらといったロゴの書かれたキャップをかぶるゴルフ観戦と思しき人々がわらわらと降りてきた。皆さん、お早いことで。

資生堂オープンの会場に向かうシャトルバスを待つ行列-平床大輔撮影
短パンの同志もチラホラ。まだ閑散とした改札を抜けてバスの乗り口へ行ってみると、既に大勢の人が列を作って並んでいた。程なくして、貸切の路線バスの車両がやってくる。
バス前面上方の行き先を表示する電光掲示板に書かれた「SHISEIDO」の文字が、ちゃんと資生堂のフォントを再現している。こういうディテール、結構重要だと思う。私はギリギリ1台目には乗車できず、2台目へ回ることに。ただ、コースまで座れたので楽ちんでした。

シャトルバス。見えづらいが、行き先案内板に「SHISEIDO」のロゴが見える‐平床大輔撮影
資生堂ブースで高級日焼け止めを塗る
臨時の降車場で降ろされるとコースの裏口、というか通用口みたいな場所から試合会場の戸塚カントリー倶楽部へおずおずと足を踏み入れる。同コースは27ホールあり、今大会では使用されない9ホールの合間の縫って作られたギャラリー用の通路を2、3分進むと、ギャラリーゲートが見えてきた。

ギャラリーゲートを通りいよいよコースへ-平床大輔撮影
まだ、ゲートオープンまでは数分あるので、先に到着したバス1台分の人々が列を作って並んでいる。間もなくゲートが開き、ここでチケットのQRコードを提示し、コース内へ。
その先も大会では使用されないホールの間をしばらく進むと、大きなテントと小さなテントで形成されたギャラリープラザと思しき広場が見えてきた。朝7時前なので、まだ人はまばら。
さて、ギャラリープラザにはキッチンカーも出動しており、早くも開店へ向け準備を進めている。もちろん、スポンサーの資生堂もブースを出しており、日焼け止めのアネッサを無料で試し塗りさせてくれている。それも金のアネッサである。
金のアネッサは日焼け止め界のキングとも言うべき存在で、価格的に私にはワンランクどころか、数ランク上の存在であり、普段は安価な日焼け止めで誤魔化しているので、ここぞとばかり塗布させてもらう。
やはりキングだけあって、伸びが良い。もちろん、周りの人々もアネッサを熱心に塗っており、なんとか瀬戸際で紫外線を遮ってやるという断固たる決意を滲ませている。アネッサですっかり素肌を防備した私は、持参した虫除けを噴霧し、まずは練習場へと足を向けた。

ギャラリープラザのテントと売店-平床大輔撮影
小祝さくら選手の組について観戦する
この大会では、練習レンジやアプローチ・バンカー練習場は、使用しない9ホールのうちの数ホールに臨時で設営されており、大小2つあるうちの小さい方のレンジにて、”若林舞衣子”、”永峰咲希”、”柏原明日架”選手らの練習風景をじっくり観察。
その後、より大きなメインのレンジへ行ってみると、小祝さくら選手が恐らく8番アイアンくらいの番手で、恐ろしく男前な弾道のドローボールを打っていた。小祝選手は男も憧れるカッコいいスイングの持ち主ながら、天然キャラという不思議な魅力を持ったプレーヤーで、私の好きな選手の1人であり、何を隠そう、彼女の組について18ホールを見て回るというのが、今回の目的の1つなのである。
