四国を元気に!高知編 物部川エリアに行こう!

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高崎の3×3会場で、ホームチームのFLOWLISH GUNMA.EXEが試合開始を迎えるときのこと。流れてきた曲を聞くと、思わずオープンハウスアリーナ太田が蘇ってきた。群馬クレインサンダーズがホームゲームのオープニングでかける曲と同じだったのだ。群馬でバスケを盛り上げようとする想いが伝わる粋な演出である。コートサイドはチームカラーのオレンジのTシャツで埋め尽くされ、選手たちのアグレッシブなプレーに大きな声援を送っているのも印象的だ。群馬に3×3の文化を創ろうとする、女子3×3チームの奮闘に迫る。

クレインサンダーズへの敬意を込めて

 8月30日、ビエント高崎ビッグキューブで3×3グローバルプロリーグ「3×3.EXE PREMIER 2025 Round.8」が開催された。今大会は女子カテゴリーの今季レギュラーシーズン最終戦で、9月27日28日に行われるシーズン優勝決定戦「3×3.EXE PREMIER 2025 PLAYOFFS」(場所:グラングリーン大阪ロートハートスクエアうめきた)の進出チームが決まる一戦だった。大会を誘致したのは、高崎市を拠点に活動するFLOWLISH GUNMA.EXE。3×3女子日本代表の髙橋芙由子も所属し、女子の国際ツアー大会「FIBA 3×3 ウーマンズシリーズ」にも挑戦する国内屈指の強豪チームである。

ビエント高崎ビッグキューブで3×3.EXE PREMIER 2025 Round.8が開催3×3.EXE PREMIER

 チームとして、PREMIERのレギュラーラウンドを誘致するのは昨年に続き2度目。会場には大勢のファンが詰めかけ、オレンジ色のチームカラーのTシャツを着てコートサイドを埋め尽くした。FLOWLISH GUNMA.EXEの試合が始まるときの音楽を聞くと、オープンハウスアリーナ太田(オプアリ)の光景も蘇ってきた。Bリーグの群馬クレインサンダーズがホームゲームのオープニングでかけている曲をチョイスしているのだ。

 その理由について、チームオーナー兼ヘッドコーチの花野文昭氏は「僕らがクレインサンダーズを追いかけるようなスタンスでやっていきたくて、敬意を込めて同じ曲を選択しています」と明かす。彼は、元クレインサンダーズの選手であり、いまもつながりがあると言う。オプアリの開業以来、大型ビジョンと音楽による演出は、クレインサンダーズのホームゲームで非日常を体験できるシーンであり、一度見たら忘れられない。ファンやスポンサーとの会話にも挙がっており、花野氏は今年の誘致大会で照明演出にも力を入れて、ビエント高崎ビッグキューブを「小さなオプアリ」にできるよう奮闘したのだ。

照明を使った演出にも力を入れ、会場はまるでオープンハウスアリーナⒸ3×3.EXE PREMIER

 また、その曲は選手にとっても愛着があるようだ。髙橋芙由子(#3)も、リスペクトを込めて「(勝手ながら)私たちの曲のように感じています。テンションも上がりますね」と話すほど。彼女は「クレインサンダーズがオプアリで活躍されて、今のバスケットボールっていいよね、頑張ってるよねとなるのは、私たちにとっても嬉しいですし、ありがたいことです。どんどん見習っていきたいと思っています」と語ってくれた。

優勝ならずも大熱戦!ホームならではの勝ち方も

 一方で、ホームゲームならではの苦労も花野氏からは寄せられた。Bリーグのようにホームアリーナを持って戦うのではなく、各地を転戦するのが3×3でお馴染みのスタイル。どの出場大会でも優勝を狙う中で、やはり地元でやる一戦は特にプレッシャーがかかる。同氏は「優勝しなきゃいけないというのが、一番大変な準備です。この大会のために、選手をベストコンディションに持っていけるか。予選敗退したら、来年の大会は無いだろうと思うぐらい、選手も僕も含めてプレッシャーがありました」と明かす。

 この日、FLOWLISH GUNMA.EXEは予選の1試合目から厳しい試合になった。ST-KASUMI.EXEとの初戦では一時、8-16の劣勢に追い込まれたのだ。だが、ここから髙橋、横井美沙(#1)、井齋沙耶(#8)、新田菜美(#17)の4人で踏ん張り、延長戦の末に21-20で劇的な逆転勝ち。終盤には相手にフリースローを決められるとKO負けという大ピンチの場面もあったが、ファンの声援と願いが届いたのか、2本ともに落ちる結果となり、薄氷を踏む勝利につながった。

激闘の末に勝利を収めたFLOWLISH GUNMA.EXE3×3.EXE PREMIER

■記者プロフィール
大橋 裕之
WordsMotionという屋号でライター・編集者。バスケットボールが多め。アーバンスポーツの3x3バスケをはじめ、BリーグやDリーグを取材するほか、スタートアップ領域や新規事業領域のビジネス系インタビューも実績あり。企画も考え、コンテンツ制作に伴走します。

≫「X」アカウント
https://x.com/Words_Motion

[写真]=Nobuhiro Fukami
アクセス
ビエント高崎ビッグキューブ
  • 東京駅‐上越新幹線 高崎駅‐JR両毛線 高崎問屋町駅-徒歩 9分
取材・文:
大橋 裕之( )
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