JDリーグ“激動の4シーズン目”が終了

男子ソフトボール界で活躍した監督座談会を開催!(左から石村監督、小野監督、松田監督、吉村監督)-Journal-ONE撮影
座談会に出席いただいた監督の紹介
- 石村寛監督:伊予銀行ヴェールズを率いて3シーズン。今年創部40周年を迎えたチームで、史上初となるプレーオフ進出を果たした。なお、伊予銀行ヴェールズは、JDリーグAWARD2025でWow!Experience賞の栄誉に輝いた。
- 吉村啓監督:今年から、太陽誘電ソルフィーユの指揮を執る。男子ソフトボールの雄・平林金属では、創成期から主将、監督を歴任。日本リーグトーナメントをはじめ、様々な大会での優勝経験を誇る。
- 小野洋平監督:教師から一転、今シーズンから日本精工ブレイブベアリーズの指揮を執る。類まれな身体能力で、男子ソフトボール界では記録にも記憶にも残るプレーでファンを魅了した。
- 松田光監督:SHIONOGIレインボーストークスを率いて3シーズン。昨年、チームを史上初のプレーオフへと導いた。現役時代は二刀流選手として活躍。日本人で3名(大谷翔平、上野由岐子)しか受賞していない世界野球ソフトボール連盟 (WBSC)の年間最優秀選手の受賞者でもある。
新人監督、JDリーグ初シーズンを振り返る

監督として、そして現役時代のお話を伺いました-Journal-ONE撮影
急遽の打診と開幕直前の合流
―― まずは今シーズン、JDリーグ初采配となったお二人に振り返っていただきましょう。
小野監督:12月に急遽、監督を打診されました。授業中(小野監督は学校で教鞭を執っていた)に連絡があって、「女子ソフトボールの監督をお願いしたい」と言うことでした。そこで急いで準備をし、チームに合流したのが3月の終わり。
既にチームは開幕に向けた最終調整の段階でした。さらに、外国人選手も来ていませんでしたし、選手たちの把握も充分にできないままシーズンが始まりました。外国人選手の加入もあり、上位を目指したシーズンでしたが結果を残すことができませんでした。ですが、大差の敗戦が減り僅差の試合もあり、来年に繋がるシーズンとなりました。
名門復活へ——責任と成功体験の積み上げ
吉村監督:私は、以前のインタビュー(5月20日本誌掲載)でお話しした通り、西湯二副部長が岡山の平林金属本社までお越しになって、平林実社長に直談判されました。
そこから覚悟を持って、“名門・太陽誘電の復活”に向けて、女子ソフトボール界での一歩目を踏み出しました。続いて、選手の特性を把握しながら、全員にチャンスと責任を与え続けたシーズンでした。前年地区最下位のチームですから、まずは成功体験を積み重ねることにテーマを置いた1年となりました。

今季、取材を受けてくれた太陽誘電ソルフィーユの吉村啓監督-Journal-ONE撮影
プレーオフに導いた道程は
苦しい展開を粘り「一戦必勝」の後半へ
―― 石村監督、松田監督は同じく今シーズンで3年目の指揮を執り終えました。奇しくも、松田監督は2年目の昨年、石村監督は3年目の今年、チームを初のプレーオフ進出に導きました。
石村監督:もちろん、私だけの力ではありません。今シーズンも序盤から一進一退が続く、苦しいシーズンでした。とはいえ、前半戦を何とか粘り切り、プレーオフに進める位置に留まり夏の強化期間に入ることができました。



















