千葉ジェッツは、連戦の2日目に“今のチーム”をまるごと肯定する勝利をつかんだ。
アルバルク東京とのBリーグ上位対決GAME2、スコアは72-64。前日の惜敗を晴らし、離脱者が重なった時期を越えて、体制が整い始めたことを誰もが実感できる一戦になった。
そして何より、この試合を包んだ空気が素晴らしかった。
ららアリーナTOKYO-BAYは最初から最後まで熱を失わず、千葉ジェッツブースターは一度たりとも声を途切れさせない。攻守の切り替えのたびに手拍子が増幅し、一本のディフェンス、一つのリバウンド、一本のフリースローのたびに歓声が押し上げる。
静寂とは無縁の40分が、選手たちの背中を押し続けた。

激しく降る雪の中のLaLaアリーナ-Journal-ONE撮影
第1Qから躍動した千葉ジェッツ――試合の色を塗り替えた序盤の火花
GAME1の課題を序盤から一掃
立ち上がりは、互いに挨拶代わりの得点を交わした。だが、その“挨拶”が終わる前に、千葉ジェッツははっきりと主導権を取りに行く。
ディー・ジェイ・ホグがまず外角で火をつけ、続けてナシール・リトルも正面の外角を射抜く。連続の外角砲が決まった瞬間、アリーナの温度は一段上がり、ブースターの声は「行ける」という確信を帯びて天井を押し上げた。
ここからの千葉ジェッツは、得点の派手さだけではなく“運び方”が頼もしい。
守って走る、止めて押し込む、外角で広げてペイントエリアへ刺す。攻撃が一方向に偏らないから、守備の強度も落ちない。相手が外角で呼吸を整えようとすれば、その呼吸そのものを奪いにいく。
ペリメーターでは間合いを消し、ペイントエリアでは身体を預けても崩れない。千葉ジェッツが序盤に作ったのは点差ではなく、試合の“基準値”だった。

D.J.ホグはチーム最多24得点8リバウンド5アシストと爆発-Journal-ONE撮影
組織的な防御がリズムを加速させる
中盤、その基準値がさらに鮮やかに見える場面が続く。原修太がペイントエリアへ鋭く切れ込み、コンタクトをいなしながらフィニッシュする。
次の攻撃ではリトルがペイントエリアへ踏み込み、力強いダンクで会場を揺らした。
外角で広げ、ペリメーターで迷いを奪い、最後はペイントエリアで仕留める――この立体感がある限り、千葉ジェッツの攻撃は“止まりにくい”。
そして終盤、渡邊雄太がコートに入る。前日の途中離脱で漂った不安を、彼の入場が一瞬で“前向きな熱”に変えた。
ブースターの歓声は祝福というより、背中を押す加速装置だった。渡邊がいることで外角の圧が増し、ペリメーターでのスイッチも迷いが減る。
相手が守備の焦点を定めきれないうちに、ホグがペイントエリアへねじ込み、リトルがドライブで続ける。こうして千葉ジェッツは第1Qを23-10で締め、最初の10分を「こちらの時間」として刻み込んだ。

ナシール・リトルも序盤からチームを牽引した-Journal-ONE撮影
千葉ジェッツのテンポ揃った前半戦
第2Qに入っても、千葉ジェッツのテンポは揃ったままだ。
ホグが外角の一発で再びアリーナを沸かせ、ミロラ・ブラウンが得点を積み上げる。ペイントエリアではジェフ・ギブスが身体を張ってボールを守り、次の攻撃につなげる。田代直希の外角も重なり、前半を41-26で折り返した。
この前半は、「誰かの爆発」ではなく「全員で作る流れ」だった。だからこそ、体制が整い始めた手触りが、得点板以上に濃く残った。

ジェフ・ギブスの役割も明確になってきた-Journal-ONE撮影
第3Qでアルバルク東京が反撃――交錯する流れを、熱量で抱きしめた
アルバルクの追撃が始まる
Bリーグの上位対決は、後半に“別の顔”が出る。アルバルク東京は第3Qの入りからギアを上げ、ボールへの圧を強め、ペイントエリアへの侵入と外角の連動で一気に距離を詰めてくる。
スコアの針が動くたび、アリーナの音量はむしろ上がった。千葉ジェッツブースターは「守り切れ」「次の一本だ」と、プレーのたびに鼓舞し続ける。
この10分で光ったのは、富樫勇樹の“試合の整え方”だ。相手の反撃が加速すると、つい慌てて外角を急ぎたくなる。だが富樫は、外角を打つべき瞬間と、ペリメーターを割ってペイントエリアへ入る瞬間を見誤らない。






















