四国を元気に!高知編 物部川エリアに行こう!

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チームラボプラネッツ 人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング - Infinity
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この記事の目次

叩くと澄んだ音色が広がり、それに呼応するように周囲の球体も連鎖して光と音を響かせる。まるで一つの巨大な生き物の中に入り込み、自分の行為がその呼吸のリズムを変えていくようだった。

足や肩が触れただけの小さな動きが、数秒後には遠く離れた球体にまで波紋のように伝わり、空間全体の色の流れを変えていく。気づくと、自分が変えているのか、空間に変えられているのか、その境界線が曖昧になっていた。

球体の海を進むうち、頭ではなく身体が先に理解してしまう。「世界は固定の形ではなく、認識の仕方によって姿を変える」という実感が、感覚として染み込んでくるのだ。

大人であっても、ふっと童心に戻る瞬間があるのは、この“反応し合う関係”があまりに素直で、まるで遊びそのもののようだからだろう。

“受け止める”ことで深まる没入感

初訪問者におすすめしたいのは、球体を“操作しよう”としすぎないことだ。押して、叩いて、変化を起こすことは簡単だが、むしろ自分の動きが自然に触れたとき、どんな色と音が返ってくるのかを“受け止める”余白を残すと、空間との一体感がぐっと深くなる。

また、目の前だけでなく、少し離れた球体の連鎖を眺めてみてほしい。自分の動きがどこまで広がっていくのか、その“兆し”に気づけると、世界の見え方が鮮やかに反転する瞬間が訪れる。触れれば呼応し、離れてもなお響き合う。ここでは、あなたの一挙手一投足が、空間全体をそっと塗り替えていくだろう。

チームラボプラネッツ 変容する空間、広がる立体的存在 - 平面化する3色と曖昧な9色

チームラボ《変容する空間、広がる立体的存在 – 平面化する3色と曖昧な9色》©チームラボ

Floating in the Falling Universe of Flowers|寝転ぶと、花の時間に溶ける

花は“見る”より、身を預けたほうが近い。

この作品に入った瞬間、私は足元の感覚をひとつ置き去りにした。天井から四方へ広がる花々は、ただの映像ではなく、時間をまといながら生まれ、咲き、散り、消えていく“生き物”としてそこにいた。

ゆっくりと床に身を預けて仰向けになると、身体がふっと軽くなり、自分が浮かんでいるのか、花が降りてきているのか、その境界がなくなっていく。視界いっぱいに流れていく季節の色が、皮膚の内側まで染み込んでくるようだった。

足元にも広がる“果てのない花の海”

やがて、起き上がり顔を下げて足元を覗き込むと、そこにも果てのない花の海が広がっていた。どこまでも続く花の層の中心に自分だけがぽつんと浮かんでいるような錯覚に包まれた。

そして、不思議な孤独と深い安堵が同時に胸に広がった。花々はリアルタイムで生成され、同じ組み合わせも、同じ散り方も二度と訪れない。その一瞬ごとの変化に身を委ねていると、時間の流れそのものをゆっくり抱きしめているような感覚さえあった。

“よく見よう”としないほうが近づける世界

初訪問者に伝えたいのは、この作品では“よく見よう”と力まないことだ。花を追いかけるより、身体をあずけ、視界に流れ込む変化を受けとめたほうが、世界との距離が一気に縮まる。そして、仰向けだけでなく途中で立ちすくんで足元を覗いてみてほしい。

自分がどこに立っているのか、どこから世界を見ているのか、その認識が静かに揺らぐ瞬間が訪れる。

花はただのモチーフではなく、時間そのものが姿を変えながら流れていく可視化だ。ここでは、花を“見る”のではなく、花の流れる時間に自分をそっと浮かべるのがいちばん近い楽しみ方なのだと思う。

チームラボプラネッツ Floating in the Falling Universe of Flowers

チームラボ《Floating in the Falling Universe of Flowers》©チームラボ

やわらかいブラックホール|重力が“自分”を取り戻す

沈む床は、身体の輪郭をくっきりさせる。

「やわらかいブラックホール」という作品名は、鑑賞前に最も想像がつかなかった。ここへ一歩足を踏み入れた瞬間、私は“歩く”という当たり前の行為を一度リセットされた。

足裏が沈み、床がぐにゃりと形を変える。重力に身を預けると、その沈み込みが自分の身体の重さをやわらかく可視化してくれる。派手な光や映像があるわけではない。けれど、だからこそ、視覚ではなく身体そのものが空間に没入していく感覚に包まれる。

公式の説明では、この空間は人の重さに応じて形が変わり、同時に人もその変化した空間に影響されるとされている。

実際に沈みながら進むと、自分の足跡がわずかに床を変形させ、その変形が次の一歩を決めていく。自分の動きが空間をつくり、その空間がまた自分を導く。——そんな双方向の関係を、頭ではなく身体が静かに理解していくのだ。

■記者プロフィール
編集部-矢澤
1995年早大卒、JR東海で国内外からの観光誘客に関する企画・宣伝を主に、百貨店、レンタカー、旅行代理店、広告代理店でも働く。趣味はスポーツ観戦と旅行。メジャーリーグ(MLB)は28球団のBall Parkで観戦済み(全30球団)。
取材・文:
編集部-矢澤( 日本 )
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