11月8日の試合結果(日立3-1伊予銀行)
JDリーグ2025プレーオフが、11月8日に幕を開けた。まずは、ファーストステージから始まった一発勝負の夢舞台。
勝てばセカンドステージ、負ければ今季終了という緊張感あるトーナメント。その初戦に登場したのは、西地区3位・伊予銀行ヴェールズと、東地区ワイルドカード・日立サンディーバ。
セカンドステージへの進出へ、両チームが運命を懸けて激突した。
緊張感漂う立ち上がり、両先発が堂々の投球
先発は伊予銀行の黒木美紀、日立は坂本実桜。両者とも初回を三者凡退で切り抜け、スタジアムには張り詰めた空気が漂った。まさに、プレーオフにふさわしい緊迫の幕開けだった。
伊予銀行が仕掛けるも、守備妨害で流れを失う
2回表、伊予銀行は4番・本間紀帆が死球で出塁。安川裕美の右前打で一、三塁と先制の好機を作る。
この場面で動く伊予銀行は、竹光久莉寿にエンドランを仕掛けた。竹光は、日立バッテリーがウェストしたボールに飛び付いたが空振りとなる。しかし、このプレーで竹光のバットが、捕手のグラブに接触したとの判定。
しかも、それが守備妨害となり、本塁に到達していた三塁走者の生還は認められなかった。この判定を巡り、伊予銀行が抗議をするも覆らず。続く、岩永優衣里も三振に倒れて絶好機を逃した。
黒木美紀、粘りの投球で日立打線を封じる
その裏、日立は山内早織が四球で出塁。攻めの姿勢を見せるも、黒木が冷静に対応。左飛、中飛、三振と、見事な粘投で無失点に抑えた。
均衡を破った一打、日立・笠原が放った執念の一発
4回裏、ここまで黒木に無安打に抑えられていた日立。ここで、5番・笠原朱里が内角球を鋭く振り抜くと、打球はライトフェンスを越えていく。
笠原のチーム初安打となるソロ本塁打で均衡を破った日立。この先制本塁打から、試合が激しく動き始めた。
代打・平岡花の初アーチで同点に!伊予銀行が意地を見せる
1点を先制され、こちらも坂本の前にヒット僅か1本に抑えられていた伊予銀行。6回表に、代打・平岡花が左翼頭上を越える起死回生の同点アーチを架ける。
入団2年目、期待の長距離砲が放ったJDリーグ初アーチがチームを救い、試合は1-1の同点に。続く、庄村瑠衣もすかさずセーフティバントで出塁するなど、勝ち越しを狙いベンチが沸いた。
しかし、ここは坂本が踏ん張り最少失点で抑える。再びの緊迫した展開にスタンドの歓声はさらに大きくなった。
日立が終盤に勝負を決める!押し出しで2点を奪取
つづく6回裏、同点になった直後に試合が動く。日立はこの回から黒木をリリーフした庄司奈々を、すかさず攻めた。
まず四球と安打で2死満塁のチャンスを作ると、続いて唐牛彩名が死球、さらに藤森も四球と、連続押し出しで勝ち越した日立。
こうして土壇場で、再び日立が3-1とリードを広げた。
坂本実桜、魂の完投!日立がセカンドステージへ
最後まで諦めない伊予銀行も最終回、本間が四球で出塁して粘りを見せる。
しかし、坂本は最後まで集中力を切らさず、後続を断って試合終了。ワイルドカードの日立が昨年の準優勝の雪辱を果たすべく、まずはセカンドステージへの進出を決めた。
試合を彩ったドラマと選手たちの覚悟
この試合は、ただの勝敗では語れない。守備妨害という判定、代打の一発、押し出しでの勝ち越し。すべてがドラマだった。そして何より、黒木美紀と坂本実桜という両先発の気迫が、試合を最後まで引き締めた。-JDリーグ試合結果へ




















