四国を元気に!高知編 物部川エリアに行こう!

四国を元気に!高知編 物部川エリアに行こう!

ゲームレポート

TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn

11月16日の結果(トヨタ 4-2 ビックカメラ高崎)

ダイヤモンドシリーズ会場|ジャイアンツタウンスタジアム

読売巨人軍のスタジアムで女子ソフトの日本一を決める

JDリーグ2025の日本一が決まる、ダイヤモンドシリーズのファイナル。この舞台に立ったのはビックカメラ高崎ビークイーントヨタレッドテリアーズ、2年ぶり2回目の対決となった。

東京都稲城市にある、ジャイアンツタウンスタジアムの先発マウンドに上がったのは、準決勝で完投勝利を挙げた投手同士だった。ビックカメラ高崎は上野由岐子、トヨタはメーガン・ファライモと、大一番をエースに託す決勝戦が始まった。

JDリーグの日本一を決める重要な試合。投手ともに前日、手に汗握る接戦となったセミファイナルで先発完投している。チームを決勝に導いた翌日も、チームの命運を背負ってマウンドに上がった。

そして、大一番を託されたエースは、準決勝をさらに上回る緊張感ある試合を繰り広げた。

序盤は両軍無得点、試合を動かしたのはトヨタ

序盤は積極的にバットを振っていく両チームだが、得点に繋がる一打にはならず。しかし、試合を動かしたのは3回表のトヨタだった。

まずは、この回先頭の伊波菜々がスラップで内野安打を放ち出塁すると、続く島仲湊愛がランエンドヒットを仕掛た。盗塁の動きに釣られ、遊撃手が動いたそのスペースを見逃さなかった島仲。上手く遊撃手の定位置付近に打球を放ち、三遊間を抜ける安打となった。

そして、この打球にスタートを切っていた一塁走者の伊波。二塁ベースを蹴り、一気に三塁まで走り抜ける好走塁を見せた。そして、打者走者の島仲も、左翼から三塁に送球される間に二塁まで到達。トヨタが機動力で、先制のチャンスを作った。

無死二、三塁と絶体絶命のピンチとなったビックカメラ高崎は、岩渕有美監督がマウンドに向かう。一方、トヨタも坂元令奈監督も、打席に向かう2番・石川恭子と走者を集めて作戦を伝えた。

どういった攻防となるか緊張感が高まる中、強行策に出たトヨタ。石川が内角の速球を詰まりながらも振り抜き、中前に弾き返して走者2人が生還。世界のエース・上野から2点を先制した。

トヨタが世界のエースを攻略

意気上がるトヨタは、続く切石結女がニゴロを放つと、これが失策を誘い無死一、二塁。この回で大勢が決しかねない展開となった。しかし、上野の気迫ある投球で後続を打ち取りピンチを切り抜けた。

しかし、5回表にトヨタは無死から石川が四球を選んで出塁して追加点を狙う。内野ゴロの間に二塁へ進むと、打席には西地区本塁打王の山田柚葵が入った。

これ以上の失点は許されない上野だったが、山田は冷静に失投を叩いた。少し浮いた内角寄りの球を弾き返すと、打球はライトのフェンスを越える2点本塁打。

JDリーグでのV3に向けて、この大きな追加点を挙げたトヨタは着実にアウトを重ねていった。

勝股が継投、ビックカメラ高崎は反撃

すると、ここまでマウンドに立ち続けてきた上野がついに交代。マウンドに、今季開幕戦でノーヒットノーランを達成した勝股美咲を送った。

勝股は1人に四球を許すも、その後二者三振でこの回を凌ぎ、味方の援護を待つ。

しかし、攻撃の手を緩めないトヨタは6回表、1死から伊波がこの試合3安打目となるセフティーバントで出塁。すると、足を活かしてすぐさまトヨタベンチは盗塁を仕掛けた。

ここで、これ以上得点を与えられないビックカメラ高崎は、捕手・我妻悠香が二塁へ突き刺すような送球でタッチアウトに。ここ一番でチームを助けたベテランのプレーで、逆転に向けてビックカメラ高崎の士気を上げた。

土壇場で我妻が意地の一発

JDリーグ2025のラストイニングを迎えた。その間、両チームに得点の機会がないまま試合は膠着状態となっている。

4点を追うビックカメラ高崎は、先頭の内藤実穂が三塁強襲安打で出塁し意地を見せる。代走に渡辺華菜が入ると、パスボールの間に二塁に進塁し得点のチャンスを作った。

しかし、最後の力を振り絞るファライモは、続く炭谷遥香と川村莉沙を内野ゴロに打ち取る。トヨタのV3まであとアウト一つ。

トヨタ応援団の歓声が一層高まる中、後がなくなったビックカメラ高崎が意地を見せた。この試合、安打を放っている我妻が、ファライモが投じた初球の内角球を上手くすくい上げた。この打球は左翼ポールに向かい一直線に伸びると、レフト・山田がアピールするも三塁塁審の右手が回る。

結果、左翼ポールをギリギリ巻く2点本塁打。存在感を示したベテランの一振りで、ビックカメラ高崎が同点へ向けた反撃を開始した。

JDリーグ2025は、トヨタの3連覇で締めくくり

騒然とする中、2死無走者で試合が再開され、工藤環奈が打席に入った。何とか出塁を果たしたい工藤は、投手の頭を高く越えるゴロを放ち一塁へ激走する。

しかし、内野安打かと思われたきわどい打球に反応した遊撃手・石川が、素早くさばいて一塁に送球。間一髪のプレーでアウトとしたトヨタが試合を締めた。

その瞬間、マウンドに選手たちが集まり喜びを全身で表現したトヨタ。

JDリーグ2025シーズンは幕を閉じた。チャンスで決め切るトヨタの強さが3連覇という結果を結び、最高の締めくくりとなった選手たち。その笑顔は一年の苦労が報われた喜びに満ちていた。

アクセス
ジャイアンツタウンスタジアム
  • 東海道新幹線 品川駅-JR山手線 新宿駅-京王線 京王よみうりランド駅-小田急バス ジャイアンツタウン前-徒歩 3分
jone_logo
取材・文:
Journal ONE( 編集部 )
その他の速報
この記事の関連記事
TwitterFacebookLinePinterestLinkedIn