“外交の岸田”がカンボジアの小学生に笑顔
外務大臣として戦後歴代２位の在任日数を誇り、内閣総理大臣（第100代・第101代）在任時にも諸外国の要人と積極的に外交を行ってきた岸田文雄前首相が、議員会館でカンボジアの小学生と笑顔溢れる外交を行った。
カンボジア小学生との“外交”で笑顔の岸田文雄前首相-Journal-ONE撮影
来訪したのは、今秋にCIESF Leaders Academy（以下、CLA）中学部に入学するカンボジアの小学生10名。日本の公益財団法人CIESFがプノンペン市で運営する幼・小・中一貫校であるCLAの第１期入学生が中学部に進級する機会に合わせ来日した、将来のカンボジアを背負うリーダー候補生たちだ。
外務大臣時代、総理大臣時代と度々カンボジアを訪問していた岸田文雄前首相は、外交関係樹立70周年を機に両国関係を「包括的戦略的パートナーシップ」に格上げするなど、カンボジアとの深い絆を結んだ縁を持つ。
ジェスチャーを交え歓迎の挨拶をする岸田文雄前首相-Journal-ONE撮影
「このようにお会いできる機会をいただき、有り難うございます」と流ちょうな日本語で挨拶を受けた岸田文雄前首相は、「アカデミーの皆さんとお会いするのを楽しみにしていました。日本の小学生と体験プログラムに臨み、楽しい交流をして欲しいです。そして、この経験を勉強や遊びに活かして、将来は日本とカンボジアの懸け橋として様々な分野で頑張ってください。ようこそ日本へ！」と歓迎の意を述べた。
カンボジア伝統工芸品などのプレゼントを受け取り、CLAの日本語校歌をアカペラで披露された岸田文雄前首相は、優しい笑顔を生徒ひとりひとりに向けながら握手を交わす。チビッコ外交官たちに見せた久しぶりの“外交の岸田”で、出席者に心温まる笑顔を与えた交流となった。
小学生ひとりひとりと握手を交わす岸田文雄前首相-Journal-ONE撮影
奈良県宇陀市、和歌山県那智勝浦町での交流へ
この日来日したCLAの小学生10名は7月23日から25日の3日間、奈良県宇陀市と和歌山県那智勝浦町に向かい、地元の小学生たちと一緒に日本のオリンピアンとの交流事業に臨む。
「市の人口は2000年の4万人弱から、2050年には1.2万人程度になってしまうと試算している。そのため、子どもたちの教育や人材育成に力を入れている」と話したのは、金剛一智宇陀市長だ。日本建国宣言の地（日本発祥の地）として知られる歴史ある宇陀市も、未来への生き残りを掛けた地方創生策として、子どもたちが住みやすい環境整備に注力している。
「エストニアとの国際交流や、デジタル関連に関する教育プログラムに注力しています。動けるゲームであり、遊べるスポーツでもある次世代ARアクティビティ“HADO”の全国大会も開催しました」と、今回のプログラムの目玉でもあるHADO体験について触れた。
充実した教育市制を紹介する金剛一智宇陀市長-Journal-ONE撮影
「マグロ、世界遺産、ビーチの町・那智勝浦町です」と切り出したのは、堀順一郎那智勝浦町長だ。毎日数千匹水揚げされるマグロは、今年3月に来日したMLB（米・大リーグ）ロサンゼルスドジャースの選手たちも口にした逸品だ。
「大谷翔平選手と山本由伸選手がドジャースのチームメイトに振る舞った生マグロは、那智勝浦で水揚げされたマグロなんですよ」と堀町長が話すと、会場からは大きなどよめきが起こる。今回のプログラムでは、この日本一の生マグロを味わう体験はもちろん、その競りを見学するために勝浦漁港も訪問することになっている。
大谷翔平選手らがドジャースチームメイトに振る舞った生マグロも那智勝浦産だ-Journal-ONE撮影
地方創生にスポーツが活きる新たな手法に期待
「自治体と民間の活力、外国の子供たち、そしてスポーツが懸け橋になって実施する貴重な活動だ」と期待するのは、『ライジング・サン』の異名で男子バレーボール及びビーチバレーボール日本代表としてオリンピックでも活躍した朝日健太郎参議院議員だ。
