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センバツ連覇が潰えた小田翔希(横浜)、末吉良丞、新垣有絃(沖縄尚学)
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センバツ連覇が話題となった今大会

センバツは、今年も春の訪れとともに全国の高校球児の夢と緊張を一身に集めた。第96回選抜高校野球大会は全32校が登場し、熱戦が続いている。

思い起こせば、今大会のセンバツが始まる前、特に注目を集めたのが昨年の覇者・横浜高校(昨春優勝)と沖縄尚学高校(昨夏優勝)だった。

前年の春センバツ優勝校と、前年の夏の選手権優勝校が、“揃って翌年のセンバツに姿を見せる”。この巡り合わせは、1947年以降の長い歴史の中でも たった13回 しかない。2026年大会は、その貴重な機会であり、まさに「歴史を振り返る大会」であった。

しかし、球史に刻まれた今年のセンバツは、それだけでは終わらなかった。両校が揃って初戦敗退という結末を迎えたのは、実に78年ぶりの出来事だった。すなわち、1948年大会で春連覇に挑んだ徳島商、夏春連覇を狙った小倉中が敗れたとき以来となる歴史的異変だった。

センバツ優勝旗を返還する小野主将と小田投手-Journal-ONE撮影

優勝旗を返還する小野主将と織田投手-Journal-ONE撮影

横浜高校──春連覇へ挑むも、完封負けで散る

今大会の横浜は、史上4校目となる春連覇を目指して甲子園に戻ってきた。エースの織田翔希投手(3年)は最速150キロを超える直球を武器に、昨春の優勝を支えた日本屈指の右腕だ。だが、その投球内容とは裏腹に、結果は厳しいものとなった。

1回戦の相手は神村学園。試合は序盤から息が詰まる展開となり、3回、織田投手は甘く入った直球を左中間に運ばれ適時打を許し、さらに犠飛で2点目を失った。しかしその後は立ち直り、8回途中まで7安打2失点、最速150キロを記録する力投を見せ、内容としては「勝てる投球」だった。

しかし、横浜打線が神村学園の龍頭汰樹投手の前に封じ込まれた。コーナーを突く制球と緩急を駆使した投球の前に4回以降は安打すら奪えず、9回2死満塁の最大の好機も空振り三振で試合終了。横浜は52年ぶりとなるセンバツでの完封負けを喫し、0-2で敗退した。

センバツ1回戦で最速150kmを記録した織田翔希投手(横浜)-Journal-ONE撮影

最速150kmで力投した織田翔希(横浜)-Journal-ONE撮影

悔しさを噛みしめた横浜ナイン─涙の意味と高校野球の本質

試合後、神村学園の校歌斉唱をベンチ前で聞く横浜ナインの表情には、敗戦を受け入れようとする静かな強さがあった。センバツは夏の甲子園が控えているため、選手たちは泣かずに前を向こうとする──これは毎年の光景だ。

しかし、この日は少し違っていた。アルプススタンドへの挨拶を終え、手際よくベンチを空けて勝者のグラウンド退場を待つ。その時間の経過とともに、悔しさを噛みしめるように唇をかむ選手、帽子のつばを深く下げる選手、涙を流しながら前を向く選手の姿が増えていった。

もちろん、織田投手もその一人。「春連覇」をかけてこの大会に戻ってきた重さと、神村学園に完封負けを喫した現実の厳しさが刻まれていた。勝者の笑顔がないわけではない甲子園だが、敗者が”次を見据える”その表情こそが、高校野球の本質“若者の成長を促す教育の機会創出”だと思い起こさせる光景だった。

横浜、9回2死満塁の反撃も及ばす-Journal-ONE撮影

横浜、9回2死満塁の反撃も及ばす-Journal-ONE撮影

沖縄尚学──夏春連覇を阻んだ魔の8回

開幕試合となった帝京戦。昨夏の覇者・沖縄尚学は、史上5校目の夏春連覇を目指し、強烈な二枚看板・末吉良丞(3年)と新垣有絃(3年)を擁して臨んだ。

序盤の末吉は完璧だった。147キロの直球とチェンジアップのコンビネーションが冴え、7回まで無失点9奪三振。昨夏王者の貫禄を示し、3回には仲間夢祈の適時二塁打で先制点も奪った。しかし、勝負の行方はわずか数分で変わる。

8回裏、先頭打者の遊ゴロを処理した内野がまさかのエラー。ここからリズムは崩れ、四球、守備の乱れが続き、無死満塁の大ピンチを招いた。末吉は一度は三振を奪い踏ん張ったものの、帝京・蔦原悠太の放った打球はセンターオーバーへと伸び、逆転の2点適時二塁打。さらに後続の打球を新垣が打たれ、スコアは一気に1-4となった。

9回に反撃し2点を返し、なお2死満塁と攻め立てるが、最後の打球は投ゴロ。3-4の逆転負け。わずか1イニングの乱れが、末吉の見事な7回までの投球を飲み込んだ。

センバツ開幕戦で力投する末吉良丞(沖縄尚学)-Journal-ONE撮影

開幕戦で力投する末吉良丞(沖縄尚学)-Journal-ONE撮影

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取材・文:
Journal ONE( 編集部 )
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