
見る人の心を動かす ”青山ほとり” に観客からは拍手がーJournal-ONE撮影
この演技は午前・午後の2回実施され、午後の演技終了後にはリーダー部が実際に使用した大根を観客にプレゼントするという恒例行事も。「いいんですか?」と驚きと喜びの表情で受け取る来場者の姿がとても印象的でした。チアリーダー部の参加により応援に華やかさが加わり、演技全体がより引き締まって見えた応援は私たちのように人の心を動かしたことは間違いありません。
チアリーダー部の活動とは
後日、チアリーダー部の練習も取材したJournal-ONE編集部。夏休み真っ只中の17時、世田谷キャンパスの桜丘アリーナに集合した部員たちが練習で使用する専用マットを黙々と敷き始めました。

協力しながら大きなマットを敷いて準備を進める部員たち‐Journal-ONE撮影
現在、4年生2人を中心とした3年生7人、2年生4人、1年生8人の21人で活動しているチアリーダー部。応援の力で人を動かすことをモットーとしているチアリーダーはスポーツやイベントで選手や会場を盛り上げ一体感を生み出すという応援には欠かせない存在。
東京農業大学でその役割を担っているチアリーダー部は【応援活動におけるパフォーマンスの完成度を高めるため、競技大会にも出場し、スキル向上を目指す】ことを目的として活動しているのです。
桜丘アリーナは授業以外にもチアリーダー部を含める5つの部活動がアリーナ半面を4時間ずつ交代しなから使用するため、この日はネットを挟んだ隣にバスケットボール部が練習を行い汗を流していました。
重そうな紺色のマットを全員で協力しながら敷き終わったところで、マットを近くで見させてもらうと厚さ5㎝くらいの硬めのスポンジ素材だったのです。「大会で使用するマットと同じものを敷いて練習しています。大会の演技フロアと同サイズなので、大会を想定した練習が毎日できるようになっています」と教えてくれました。

ストレッチをしながら練習前に部員同士でコミュニケーションをとりますーJournal-ONE撮影
転倒や落下の危険が伴うアクロバティックな技も演技に取り入れるため「このマットのおかげで、大怪我を防ぐことができますし、アクロバティックな技もやることができます」とのこと。縦12.8m×横16.47mの大きなステージが作り上がると、部長の松本 和奏さんの声掛けから練習前ミーティングがスタート。連絡事項などを共有した後にそれぞれマットの上でストレッチを始めました。
普段から4年生である松本部長と副部長の藤村 愛流さんを中心とした部員主体で練習を行うことが多い。この日は2週間後に迫る8月21日の ”USA チアリーディング&ダンス学生選手権大会” に向けての演技を作り上げているところ。
練習が始まると、演技の中で最も見ごたえのある投げ技も立ち位置やタイミングを一つ一つ確認しながら行います。”飛行機” や ”エアリアル” といった難易度の高い技を次々に挑戦していく中、チアリーダー部の顧問・海野さんから「降りてくる選手を間違った方法でキャッチすると、怪我するよ!」と注意掛けが。怪我との隣り合わせの状態で演技をつくりあげる様子をみて、思わず背筋が伸びます。

大技の ”エアリアル” を練習する様子-Journal-ONE撮影
演技が上手くいかなかったり、もっと良くするために部員同士で演技内容を擦り合わせる話し合いが多い練習時間。「メンバー全員が話し合いに参加するのが大切です。上の学年だけで進めてしまうと、下級生が遅れて演技に支障が出ますし怪我にも繋がりかねません。そういう時は外からも声を掛けるようにしています」と話す海野さん。
練習を進めていくと通した演技をビデオ撮影しそれぞれのスマートフォンに共有しすぐにチェックする姿も。「外部コーチが来てくれる時もありますが、全体のバランスを見るために撮影をしてみんなで確認しています。」と話す松本部長。「あの部分はもっとこうした方がいいよね」などと話し合いをしてはすぐにマットへ戻る部員たち。気づくと開始から3時間、こまめに水分補給をとってはいるものの一度も座らずに黙々と練習をしていく姿が印象的でした。

