大学ラグビーのシーズンがスタート
9月13日(土)~15日(月・祝)にかけて、東西で大学ラグビーが開幕した。大学の3大リーグは”関東大学対抗戦”、”関東大学ラグビーリーグ戦”、そして”関西大学リーグ”だ。
それぞれのリーグに8校が所属しており、11月末から12月初旬まで、各校が総当たりで7試合を行って各リーグの優勝を決める。
そして、関東大学対抗戦は上位5チーム(上位3チーム+2チーム/昨シーズンの大学選手権決勝に対抗戦2チームが進出したため)、関東大学リーグ戦、関西大学リーグはそれぞれ上位3チームが大学選手権の出場権を得ることになる。
さらに3大リーグの上位11チームに加えて、九州学生王者、北海道・東北地区代表、東海・北陸・中国・四国地区代表の3校も出場し、11月下旬から来年1月にかけて行われる大学選手権で大学日本一を競う。
なお、昨シーズンは大学選手権の決勝で、帝京大学(対抗戦2位)が早稲田大学(対抗戦1位)を下して、2度目の4連覇を達成している。

開幕前カンファレンスに集まった関東リーグ戦の主将-斉藤健仁撮影
関東大学対抗戦、大学選手権ベスト4の明治大学が敗れる波乱のスタート
それでは関東対抗戦から開幕カードの結果を見ていきたい。昨季、6年ぶりに全勝で対抗戦を制した早稲田大学、大学選手権を制した帝京大学(昨季2位)は、それぞれ8位の日本体育大学(○59-7)、7位の立教大学(○48-21)を下した。両校ともに苦戦したシーンもあったが、これから秋が深まるにつれて調子を上げていくはずだ。
そして、茨城・水戸市で行われた一戦では、昨季3位で大学選手権ベスト4、優勝候補の明治大学が、シーソーゲームの末、昨季6位で大学選手権出場を逃した筑波大学に、24-28で破れた。

ロスタイム、逆転に喜ぶ筑波大の選手たち-斉藤健仁撮影
大学選手権では2014年度に勝利したものの、筑波大学が明治大学に対抗戦で勝利したのは2013年以来12年ぶりのこととなった。

筑波大を勝利に導いたSH高橋佑太朗主将-斉藤健仁撮影
もう1試合は、1年生のFWが3人先発を果たした慶應義塾大学(昨季4位)が、昨季5位で、30年ぶり3度目となる大学選手権出場を果たした青山学院大学を、32-18で下して白星スタートを切った。

先発した慶應大1年生のLO山﨑太雅(浦和/左)とLO西野誠一郎(桐蔭学園)の2人筑波大を勝利に導いたSH高橋佑太朗主将-斉藤健仁撮影
今季も昨季度の大学選手権の結果から、対抗戦の大学選手権出場枠は5枠となる見込み。優勝争いはもちろんのこと、大学選手権出場争いは最後まで熾烈となるはずだ。また、下位2チームは12月にBグループの上位2チームと入替戦を戦う。
戦国模様の関東大学リーグ戦、開幕戦から昨季最下位が優勝校を倒す下剋上
続いては近年、なかなか大学選手権で上位進出を果たすことができていない関東リーグ戦。
開幕戦で、昨季最下位の関東学院大学が、昨季7年ぶり9度目の優勝を飾った王者・大東文化大学を、55-35で下して金星を挙げた。関東学院大学が大東文化大学に勝利したのは2010年以来のことだ。

開幕戦白星を挙げた関東学院大の安藤悠樹主将(左)、ラリー・ティポアイルーテル共同主将(右)筑波大を勝利に導いたSH高橋佑太朗主将-斉藤健仁撮影
その他は大きな波乱はなかった。昨季2位となり惜しくも初優勝を逃した東洋大学が日本大学(昨季7位)に69-21、一昨季まで6連覇を達成してた優勝候補の一角・東海大学(昨季3位)が立正大学(昨季6位)に50-6で快勝している。
ともに大学選手権出場を狙う対戦は、FWのフィジカルで上回った流通経済大学(4位)が、法政大学(昨季5位)に 26-14で勝利している。
いきなり開幕ゲームから昨季の王者が敗れた関東大学リーグ戦。今季も大学選手権出場枠は上位3校となる見込み。2部と入替戦に回る下位2校とともに、今季も最後まで順位がわからないシーズンとなりそう。

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