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EASL2026を制した宇都宮ブレックス
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EASL で宇都宮ブレックスは強靭な精神力と勝負強さを発揮した。そして、国際舞台におけるBリーグの存在感を改めて証明した。

EASL決勝で示した宇都宮ブレックスの“揺るがぬ強さ”

試合終了を告げるブザーが会場のスタジオシティ・イベントセンター内に響いた。その瞬間、試合中は感情を大きく露にすることがほとんどないDJ・ニュービルが隠していた笑顔を弾けさせた。

同時にニュービルは、両手の親指と人差し指をすり合わせるジェスチャーをしていた。

3月22日にマカオ(中国マカオ特別行政区)で行われた「EASL Finals Macau 2026」決勝戦。宇都宮ブレックスは、桃園パウイアン・パイロッツを90-81で下し、初優勝を飾った。

宇都宮は150万米ドルの優勝賞金を手にした。日本円に換算すると約2億3000万円。Bリーグ優勝で授与されるそれは5千万円だから、4倍以上の額だ。ニュービルの身振りはそれを意識したものだった。

「勝つことは楽しいもの。クラブやチームメートの利益をもたらすことができることはすばらしいことだ。だからすこし面白いジェスチャーをやってみたのさ」

試合後、ニュービルはこのように話した。Finalsの最優秀選手賞(MVP)は宇都宮の比江島慎が受賞した。ニュービルがトロフィーをもらっていても何ら文句は出なかったように思われた。しかし、 ニュービルは意に介さない。

「自分は個人の賞に関心を寄せる人間ではない。チームメートやファンは僕がチームにもたらすものを感謝してくれているだろう。それこそが大切なこと。」と、意に介している様子はなかった。

EASL決勝で奮闘するDJ・ニュービル‐永瀬和志撮影

EASL決勝で奮闘するDJ・ニュービル‐永塚和志撮影

精神性が支えた逆境対応力─“ブレックスメンタリティ”の本質

そういった精神性は宇都宮に共通したものだと感じられる。そして、だからこそ、強い。そのことは肉体的に厳しく、ルールやボールが違い、普段対戦しないチームを相手にするEASLでも同じだったように思われた。

準々決勝のニュータイペイ・キングス戦では序盤に13点の差をつけられた。加えて、準決勝の琉球ゴールデンキングス戦でも最大11点差を与えていた。しかし、いずれの試合でも狼狽するそぶりをおくびにも出さない宇都宮の選手たち。自分たちの強みに立ち返ることで最後には勝利をつかんだ。

一方で、決勝戦は爆発的な出だしから相手に大量の点差をつけた。それでも、試合後に宇都宮のグラント・ジェレットが「そうなるはずだと思っていた。」と振り返った。この予感通り、試合がそのままの流れで終わるはずがなかった。

アウェイの空気をのみ込み、揺るがなかった精神力

実際、26点もの差をつけた宇都宮は、終盤に苦戦を強いられる。桃園のディフェンスのしかたを変えてきたことで、放つシュートが徐々に落ちるように。その結果、最終クォーター残り約2分の場面では差を6にまで縮められた。

それでも、宇都宮の面々に焦燥の表情は浮かばなかった。最後はニュービルらが相手からフリースローを誘い、フリースローを決めた。したたかに逃げ切ったのだった。

「僕らのバスケットが通用した。今までやってきたことが間違っていないという証明にもなった。」比江島は優勝についてこう語った。強度の高いディフェンスと3Pが宇都宮の武器。そして、マカオの地でもそれを粛々と実践した。その結果、粛々とトーナメント表の頂点にまで到達した。

EASLファイナルズMVPに輝いた比江島慎‐永塚和志撮影

EASLファイナルズMVPに輝いた比江島慎‐永塚和志撮影

声援も逆風も力に変える“ブレックスメンタリティ”

Bリーグ随一の人気を誇る宇都宮のファンは、アウェイの試合にも数多く駆けつける。当然、マカオのアリーナにも黄色い宇都宮のTシャツを着たたくさんのファンの姿を認められた。しかし、決勝戦は橙色の桃園のファンの数のほうが多かった。そのため、彼らによる熱烈な声援が会場に響いていた。台湾が距離的に近いことや、昨年準優勝に終わった雪辱が多くの桃園ファンがマカオに、集結したのかもしれない。

いわば、宇都宮は決勝戦をいわばアウェイの空気の中で戦った。それでも、ベテランが多く「ブレックスメンタリティ」という言葉に代表されるようなチームが紡ぎあげてきた揺るぎない精神性。それにより、決して簡単ではなかったこの試合もしのぎきった。

「シンプルに年齢を重ねているというのもありますが、イライラしている選手を引っ張って、声をかける選手もたくさんいます。それで落ち着いてできる選手もいるんじゃないかと思います。それはブレックスの良さ。日本人、外国籍関係なく、声掛けができるので。レギュラーシーズンでもテクニカルファールを吹かれる選手ってほとんどいません。そういうことがつながっていると思います。」

■記者プロフィール
永塚 和志
フリーランススポーツライター。Bリーグ、男女日本代表を主にカバーし、FIBA W杯や米NCAAトーナメントを取材。他競技ではWBCやNFLスーパーボウル等の国際大会の取材経験もある。著書に「''近代フットボールの父'' チャック・ミルズが紡いだ糸」(ベースボール・マガジン社)があり、東京五輪で日本女子バスケ代表を銀メダルに導いたトム・ホーバスHC著「ウイニングメンタリティー コーチングとは信じること」、川崎ブレイブサンダース・篠山竜青選手 著「日々、努力。」(ともにベースボール・マガジン社)等の取材構成にも関わっている。

「X」アカウント https://x.com/kaznagatsuka
アクセス
スタジオシティ(マカオ)
  • 羽田空港 - マカオ直行便(5時間35分)- マカオ国際空港 - タクシー(約15分)
Journal-ONE記者の永塚和志氏
取材・文:
永塚 和志( 日本 )
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