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EASL準決勝 宇都宮VS琉球
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EASL(東アジアスーパーリーグ)の決勝トーナメント「EASL Finals 2026」がマカオ(中国マカオ特別行政区)で3月18日より開幕した。

東アジアのプロバスケットボールリーグの上位チームが集うこの大会。もちろん、今季も激戦必至の舞台となった。

大会開幕と日本勢の状況

ホーム・アンド・アウェイ方式によるシーズン制を敷いて3年目となる今シーズンのEASL。今回から参戦チームが10から12に増えた。それにより、決勝トーナメント進出のチーム数も昨年までの4から6に増えた。

日本からは昨年のBリーグ王者の宇都宮ブレックスと同準優勝の琉球ゴールデンキングス、天皇杯優勝のアルバルク東京がともに勝ち残った。

18日のEASL準々決勝では宇都宮がニュータイペイ・キングス(台湾・ TPBL)と対戦。遠藤祐亮や高島紳司らが試合後に「ふわっと入った」と話した。その通り、宇都宮は出だしからニュータイペイの攻守での強度の高いプレーに対して得点が伸びず。その結果、第1クォーターを12-23で終えた。

ところが、そこから宇都宮は目を覚ます。相手のイラン代表選手、シナ・ヴァヘディが右ヒザをひどく負傷し退場となったこともあり、流れは宇都宮に大きく傾く。EASL準決勝-永塚和志撮影

宇都宮の逆襲とニュービルの存在感

ニュータイペイは宇都宮の誇るガードデュオのDJ・ニュービルと比江島慎を守るために人数をかけ攻撃の停滞を誘発する。しかし、個の能力と得点力が売りのニュービルがパスの供給者となってチームの得点機を探る「ファシリテーター」となった。こうして、守備でも強度をあげたことで、流れを一気に自らのものにする。

得意の3Pシュートは38の試投で16をねじ込み(成功率42.1%)、85-64で勝利。準決勝に駒を進めた。

「私たちには立ち返る習慣というものがありますが、今日の試合では安定感を取り戻すためにそれをする必要がありました。選手の何人かは求められるレベルでのプレーをしていませんでしたが、それではチームを助けることにはならない。ただ私たちには落ち着きのある選手たちがいて、すべきことを知っています。彼らは集中力を切らしませんでしたし、自分たちがすべきことをし始めると試合は私たちにとってもまったく違うものとなりました」

試合後、宇都宮のジーコ・コロネルHCはこのように話した。

日本勢3チームがベスト4へ

同氏はしばしばこの「習慣」という言葉を用いるし、日本でのライバルチームの選手らも宇都宮にはいわば勝利の型があり、それが彼らの安定した強さの淵源になっているといったことをしばしば口にする。

練習を重ねて培った「習慣」を忘れなかった宇都宮が、EASLポストシーズンで初勝利をあげた。

これによりベスト4のうち3チームは日本勢という状態に。過去2年、千葉ジェッツ、広島ドラゴンフライズとBリーグのチームが連覇を果たしてきているが、さらにこの地域での同リーグの実力を示す形となった。

同20日には準決勝の2試合が行われた。日本から両軍の多くのファンが会場のスタジオシティ・イベントセンターに集った。そして、宇都宮と琉球ゴールデンキングスのBリーグ勢による対戦は、その中で行われた。琉球が試合の4分の3でリードした。しかし、第4クォーターに40得点をした宇都宮が103-96と逆転で勝利を収めた。

準決勝・宇都宮 vs 琉球

圧巻は昨シーズンまで2年連続でBリーグのMVPを獲得しているニュービルだった。準々決勝のニュータイペイ戦でもそうだったように、司令塔に徹するようなところもありながら勝負どころでギアをあげた。

第4クォーターでは琉球の脚が止まり始めたところを見て取ったところもあったのか。3Pやドライブでリング向かう姿勢を強めた。もちろん宇都宮の最高の選手を琉球もがら空きになどするはずもなかった。しかし、それでもニュービルは難しい3Pやレイアップを次々をねじ入れた。

「単純に勝てて嬉しい。厳しい試合だったが相手も懸命に戦ってきたし、僕たちに簡単にプレーをさせてはくれなかった。だから勝ててうれしいよ」

39分の出場時間で29得点、8リバウンド、9アシストとトリプルダブル寸前だったニュービル。彼は試合後、そのように話した。問いは「いつも通り試合の最後に試合を支配しましたね」といったものだった。しかし、返ってきた言葉がそのようにさらりとしたものだったのはニュービルらしかった。

A東京 vs 桃園・国際レベルの壁

多くを語らず淡々かつ飄々とした様はいかにも「コートでのプレーぶりが自分の言葉である」といったように感じられた。

グラント・ジェレットもまた宇都宮に勝利をもたらした選手の1人だった。3Pを4本沈めた彼も29得点だった。宇都宮は41本もの3Pを放ち、18本を成功させた(成功率43.9%)

宇都宮と琉球の試合が終わるともう1つの日本勢、アルバルク東京が登場した。彼らはEASL準々決勝で韓国KBO代表のソウルSKナイツを破って勝ち上がってきた桃園パウイアン・パイロッツと対戦したが、76-102と無惨に散った。

■記者プロフィール
永塚 和志
フリーランススポーツライター。Bリーグ、男女日本代表を主にカバーし、FIBA W杯や米NCAAトーナメントを取材。他競技ではWBCやNFLスーパーボウル等の国際大会の取材経験もある。著書に「''近代フットボールの父'' チャック・ミルズが紡いだ糸」(ベースボール・マガジン社)があり、東京五輪で日本女子バスケ代表を銀メダルに導いたトム・ホーバスHC著「ウイニングメンタリティー コーチングとは信じること」、川崎ブレイブサンダース・篠山竜青選手 著「日々、努力。」(ともにベースボール・マガジン社)等の取材構成にも関わっている。

「X」アカウント https://x.com/kaznagatsuka
アクセス
スタジオシティ(マカオ)
  • 羽田空港 - マカオ直行便(5時間35分)- マカオ国際空港 - タクシー(約15分)
Journal-ONE記者の永塚和志氏
取材・文:
永塚 和志( 日本 )
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