リコーブラックラムズ東京、初のプレーオフ進出へ向かう現在地
リコーブラックラムズ東京は、世田谷区に根ざした地域密着型クラブとして歩みを続けている。加えて今季は、『NTTジャパンラグビー リーグワン』で初のプレーオフ進出という歴史的な挑戦にも臨んでいる。
リーグワン ディビジョン1のリーグ戦は残り2節と、いよいよ佳境を迎えている。上位3チームはプレーオフ進出を決めているが、残りの3枠を巡って熾烈な争いが繰り広げられている。
そんな中で、勝点41(9勝7敗)で4位につけてプレーオフ出場に近づいているのが、リコーブラックラムズ東京だ。残り2節のいずれかで勝利すれば、初のプレーオフ進出が決まる。

開幕から好調で、チーム初のプレーオフ進出を目指すブラックラムズ‐斉藤健仁撮影
リコーブラックラムズ東京の好調を支える地域密着の力
リコーブラックラムズ東京が好調の大きな要因はラグビー面の充実もそうだが、クラブが地道に取り組んできた地域密着などのピッチ外の活動が相乗効果を生んでいる。
日本代表も経験した司令塔のSO(スタンドオフ)中楠一期は「ラグビーもそうですがチーム全体として、ビラ配りとか、オフフィールドの+αとなるチームの価値を作る活動をしており、地域密着のカルチャーを作ろうとしている。そういった意識を選手1人ひとりが持つようになったことが結果に現れている。好調の要因はそういった活動の積み重ね。」としみじみと語った。

司令塔SO中楠‐斉藤健仁撮影
マットソンHCとTJ・ペレナラの招聘で飛躍
リコーブラックラムズ東京の歴史と変革の歩み
リコーブラックラムズ東京は、1953年創部の古豪だ。1970年代には2度、日本選手権を制して「和製オールブラックス」と呼ばれた。トップリーグ時代は中位から下位で戦うことが多く、2007-08シーズンは2部で戦う憂き目を見た。
リーグワンが始まると9位、7位、2シーズン前は10位となり入替戦にまわった。しかし、国際経験豊富なタンバイ・マットソンHC(ヘッドコーチ)が就いた昨シーズンは、7位とプレーオフまであと一歩のところまでに迫った。
「タンバイとTJ(・ペレナラ)が来て、明らかにチームが変わった。HCのマネジメントは上手く機能しているし、これまで数年かけて集めてきたピースが、ようやくはまり始めた印象です。」と、2020年からGM(ゼネラルマネージャー)を務めるOBの西辻勤氏は話す。
西辻GMに2年前にマットソンHC、今シーズンから主将も務めるオールブラックスで、89キャップのSH(スクラムハーフ)TJ・ペレナラを招聘した理由をあらためて聞いた。

ペナルティの後、スクラムを選択するペレナラ‐斉藤健仁撮影
指揮官とキャプテンがもたらした「信じる力」
「マットソンHCはチームを率いた実績と日本での経験もあり、クラブの価値観に共感できるかどうかを重視して選んだ。TJはチームは若くて良い選手は多かったが、経験やリーダーシップの部分が足りず、苦しい場面で最後に踏ん張りきれないところがあった。そういった部分を補うため、経験とリーダーシップを持った選手を加えたかった。」と説明した。
キャプテンペレナラに今シーズンのチームの好調の要因を尋ねると「ビリーブ。信じる力」と語気を強めた。
そして、「ストラクチャーの構築ももちろんある。一方で、それ以上に自分たち自身を信じることができている。だからこそ、厳しい局面でも耐えられるし、勝ち切ることでさらに『信じる力』が強くなる。そこが昨シーズンまでとの一番の違い。積み重ねが土台になっている」。

マットソンHCとペレナラ主将‐斉藤健仁撮影
クラブに付加価値をもたらすグループ制
リコーブラックラムズ東京が築くリーダーシップと共有の仕組み
プレシーズンから、すべての試合で細かいスタッツを取っいるリコーブラックラムズ東京。エリアごとの判断基準をチーム全体で共有していることも大きい。
クラブ100キャップを達成した『ミスターブラックラムズ』こと、FL(フランカー)松橋周平は、「エリアごとに何をすべきか、なぜそのプレーをするのかを理解できている。チーム全体が同じ画を見ることができている。」と手応えを口にした。

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