徳島県美馬市の「うだつの町並み」は、江戸時代に阿波藍の集散地として栄えた商家町です。白壁と格子戸が続く通りには、富の象徴だった「うだつ」を掲げる町家が85棟も残されています。
町並みを歩くだけでなく、藍商の屋敷をのぞいたり、天然の染料で藍染めを体験したりと、半日でしっかり満たされるのがこの町の魅力でしょう。
この記事では、伊予銀行ヴェールズの選手が実際に歩いた体験をもとに、藍染体験の予約・料金から吉田家住宅の見どころ、アクセスと駐車場までをまとめました。
うだつの町並みとは|藍で栄えた商家町

うだつの町並みは、藍で財を成した商人たちが築いた通りが、そのまま今日まで残された場所です。まず知っておきたいのが「うだつ」とは何か、そしてなぜこの町にこれほど立派な家々が集まったのか、という2点になります。
町の成り立ちと、歩くときに見てほしいポイントを順に整理しました。
| 名 称 | 脇町うだつの町並み(重要伝統的建造物群保存地区) |
|---|---|
| 所在地 | 徳島県美馬市脇町大字脇町(道の駅「藍ランドうだつ」隣接) |
| 選 定 | 昭和63年(1988年)12月16日/国の重要伝統的建造物群保存地区 |
| 伝統的建造物 | 85棟(江戸中期〜昭和初期/明治期のものが中心) |
| 散策の中心 | 南町通り |
| 見 学 | 通りの散策は自由・無料(各施設の入館料は別途) |
| 駐車場 | 道の駅「藍ランドうだつ」(無料) |
| 問い合わせ | 美馬市 経済部 観光交流課/0883-52-5610 |
うだつは防火壁であり、富の象徴でもあった
うだつとは、町家の2階の壁面から突き出すように設けられた袖壁のことです。隣家との境に立てて本瓦を葺き、家紋入りの鬼瓦をのせたもので、もともとは隣から燃え移る火の粉を防ぐ役目を負っていました。
ただし、これを設けるには相応の費用がかかります。そのため、うだつを上げられる家は財を成した家という見方が広まりました。今も使われる「うだつが上がらない」という言い回しは、ここから生まれたと伝えられています。
実際に通りを歩いた伊予銀行ヴェールズの3選手も、言葉は知っていても、うだつそのものは初めて目にしたと話していました。屋根の上に視線を送ると、四角い壁のようなものが確かに突き出しています。防火という実用と、家の格を示す見栄が同居しているところが、うだつの面白さでしょう。
江戸中期から昭和初期の伝統的建造物が85棟残る
この町並みは、吉野川の北岸に位置しています。撫養街道と讃岐へ向かう街道が交差する交通の要衝であり、川を使った舟運にも恵まれた場所でした。もとは脇城の城下町として成立し、その後、阿波藍の集散地として大きく発展します。
藍は防虫や殺菌の効果が高く、江戸時代には農民の普段着にも用いられるほど全国で需要がありました。その富が、うだつの並ぶ通りをつくり上げたわけです。現在も明治期のものを中心に、江戸中期から昭和初期にかけて建てられた伝統的建造物が85棟建ち並んでいます。
昭和63年12月16日には、全国で28番目となる国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。旧商家が連なる南町通りが、散策の中心になります。
屋根の上を見上げると、うだつの格の違いが分かる
町並みを歩くときは、ぜひ目線を上げてみてください。うだつは一様ではなく、装飾の凝り方に差があります。江戸から明治、大正と時代が下るにつれて装飾性を増していったため、並んだ町家を見比べるだけでも、建てられた時期や家の勢いが伝わってきます。
豪勢な鬼瓦をのせたものもあれば、簡素なつくりのものもあり、うだつの上げ方そのものに段階があったことが読み取れるでしょう。
地元でサステナブルな観光地域づくりに取り組む「そらの郷」の出尾宏二さんの案内で歩いた3選手も、瓦の飾りの違いに気づいて何度も足を止めていました。白壁と格子戸、そして土蔵が続く通りは時代劇の一場面のようで、写真を撮る手が止まらなくなります。
うだつの町並みへのアクセスと駐車場

うだつの町並みは徳島県の内陸部にあり、電車でも車でも訪れやすい場所にあります。
ただし、最寄り駅から町並みまでは少し距離があるため、駅からの足をどう確保するかで当日の動きやすさが変わってきます。電車の場合と車の場合、それぞれの行き方と駐車場の使い方を整理しました。
| 電 車 | JR徳島線「穴吹駅」下車、タクシーで約10分(徒歩の場合は約40分) |
|---|---|
| 岡山方面から | 岡山駅から土讃線特急で阿波池田駅、徳島線に乗り換えて穴吹駅 |
| 最寄りIC | 徳島自動車道「脇町IC」から約10分 |
| 車(徳島市内) | 徳島自動車道 経由で約40分 |
| 車(高松市内) | 一般道 経由で約1時間20分 |
| 駐車場 | 道の駅「藍ランドうだつ」/無料・トイレ有/吉田家住宅まで徒歩約1分 |
| 観光バス | 道の駅の東隣に大型バス用駐車場あり(普通車の駐車スペースなし) |
| 問い合わせ | 美馬市 経済部 観光交流課/0883-52-5610 |












