アスリートが地元掛川を紹介! 「掛川城をバックに戦国武将の気分を味わう」遠州掛川鎧屋

アスリートが地元掛川を紹介!

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「バスケしている!すごーい。見たい」「バスケやってんじゃん」――施設中央のイベントスペースに設置された3×3の特設会場に、子ども連れの家族や若者たちが吸い込まれていく。埼玉県所沢市にあるエミテラス所沢で開催された3×3グローバルプロリーグ「3×3.EXE PREMIER」は、盛り上がっていた。西武鉄道車両工場の跡地に昨秋開業した商業施設にとって、本格的なスポーツイベントの開催は今回が初めて。プロ野球・埼玉西武ライオンズの地元にできた新たなランドマークは、バスケットボールでも賑わっていたのだ。

商業施設ということもあり、多くの観客が足を止めた© 3×3.EXE PREMIER

レガシーを受け継ぐ新たなランドマーク

8月2日、3日の2日間にわたって、3×3グローバルプロリーグ「3×3.EXE PREMIER」(女子カテゴリーRound.6 / 男子カテゴリーRound.7)がエミテラス所沢で開催された。ここは西武池袋線・西武新宿線の所沢駅西口より徒歩4分の、新しい広域集客型商業施設だ。自然豊かな所沢の魅力と都会的な商業施設を融合させた新しいライフスタイルを提案する「TOKOROZAWA New Suburban Life」を開発コンセプトに掲げて、2024年9月24日に開業。4階のそらくもひろばに行けば多摩湖方面に広がる緑や、プロ野球・埼玉西武ライオンズの本拠地・ベルーナドームや富士山も望めるなど、地域を感じられるのも魅力だ。

さらに、西武鉄道の所沢車両工場跡地にできた施設とあって、エミテラス所沢は当時のレガシーを引き継いでいる。1階には工場と鉄道本線の車両往来に使用されていた「引き込み線」や、運転手が練習に使用した「運転用シミュレータ」、同工場で製造されて1984年まで西武鉄道山口線で運行していた「おとぎ電車」が展示されている。同施設を運営する住商アーバン開発株式会社の西山由夏氏は「ただ開発して施設を作るのではなく、地域の皆さんにとって車両工場の思い出を残しつつ施設を作っています」と明かした。

子供も喜ぶ黄色い西武2000系運転用シュミレータが印象的ⒸHIROYUKI OHASHI

所沢初開催「まちの人たちが3×3を知るきっかけに」

そんな所沢の新しいランドマークで3×3.EXE PREMIERの舞台となったのが、施設中央に位置するイベントスペース「TOKOROZAWA e-CUBE」だ。2階・3階を貫く吹き抜け空間には、国内商業施設では最大級となる547インチの大型LEDビジョンを筆頭に、音響・照明設備、プロジェクターも4基が配置されている。

西山氏によると「単なるイベントスペースや吹き抜けではなく、本格的な音楽イベントやスポーツイベントを開催できる場所にしたい」という計画があったため、四方を壁で囲みあえてテナントに面させない空間設計をしているという。ボールがテナントに飛び込む心配は無いのだ。また、施設のメイン通路は、TOKOROZAWA e-CUBEを囲むようにあるため、ドリブルをつく音やMC・DJのパフォーマンスに気づいて、バスケットボールを見ようと多くの方が足を止めたのも印象深い。

囲まれた空間にプレーの音や歓声や響き渡る© 3×3.EXE PREMIER

これまでTOKOROZAWA e-CUBEでは、埼玉西武ライオンズの試合を観戦するパブリックビューイングのほか、所沢に拠点を構えるところざわサクラタウンや埼玉県と連携したeスポーツイベント、テナントの体操教室やダンス教室の発表会など、さまざまなイベントを開催してきた。しかし、本格的なフィジカルスポーツのイベント開催は今回が初めて。3×3.EXE PREMIER誘致について、西山氏は「エミテラス所沢の開発計画時から思い描いていたような使い方に合致していると感じました。過去の大会の様子を見ても、想像以上に迫力があることを感じ、わたし自身もすごくわくわくしました」と話す。

また、所沢“初開催”ということも誘致の決め手となった。西山氏は「まちの人たちが3×3を知るきっかけになりますし、選手やファンの皆さんに所沢を知ってもらうきっかけになります」と説明する。開催に向けては半年前から準備を始めたそうで、安全面の配慮はもちろん「せっかくお客様や選手に来ていただくので、ただ試合をするだけでなく、試合以外の時間も楽しんでもらいたい」という想いから、工夫を凝らした。

■記者プロフィール
大橋 裕之
WordsMotionという屋号でライター・編集者。バスケットボールが多め。アーバンスポーツの3x3バスケをはじめ、BリーグやDリーグを取材するほか、スタートアップ領域や新規事業領域のビジネス系インタビューも実績あり。企画も考え、コンテンツ制作に伴走します。

≫「X」アカウント
https://x.com/Words_Motion

[写真]=Nobuhiro Fukami
取材・文:
大橋 裕之( )
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